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- ウイスキー基礎知識
ワインや、ブランデーは生まれ年のものを親が子供にプレゼントする習慣がありますが、ウイスキーの場合でも特別なプレゼントになりえるでしょう。
ただし、ワインは年度によってブドウの質が異なることから製造年が重視されますが、麦などの穀物を原料とするウイスキーは製造年度による差がほとんどないことから、熟成年数が重視されるため製造年から探すネットワークが少ないです。
近年ではウイスキーを樽ごと購入できるサービスもあり、樽に貯蔵されているウイスキーは蒸留日(製造年)が重視されるため、生まれ年と同じ蒸留日のウイスキー樽を購入すれば確実に入手することができます。
この記事では、生まれ年と同じウイスキーを選ぶポイントや、生まれ年以外で特別感のあるウイスキーをプレゼントする方法を解説し、プレゼントにおすすめの銘柄や、生まれ年のウイスキー樽を購入する方法まで詳しく紹介します。
この記事のポイント
両親が成人した子供に生まれた年に作られたウイスキーをプレゼントする場合や、子供が還暦を祝うために生まれた年に作られたウイスキーをプレゼントすれば特別なプレゼントになることでしょう。
実際にイギリスでは、1992年に生まれたマシュー・ロブソンさんに父ピートさんは誕生日が来るたびにマッカラン18年を28年間プレゼントし続けました。
ピートさんは、息子の18歳の誕生日にマッカラン18年が18本になるのは面白いと考え始めたようで、マシューさんは父からけっしてボトルを開けるなといわれ、28年間言うとおりにしたそうです。
この28本のマッカラン18年のコレクションは、実際の購入価格が5,000ポンド程度(約68万円)に対して4万ポンド(約550万円)を超える価値になったといわれています。
プレゼントされたマシューさんは住宅を購入予定で資金を必要としていたため、コレクションを売却することとなりますが、結果的にピートさんのプレゼントが子供の役に立つこととなりました。
このように生まれ年から毎年ウイスキーをプレゼントした実例もありますので、生まれ年と同じウイスキーのプレゼントに興味を持った方は選ぶためのポイントを確認していきましょう。
生まれ年と同じウイスキーを選ぶためのポイントは2つあります。
それぞれ詳しく解説します。
生まれ年と同じウイスキーを購入するのは年数が経つほど選択肢が少なくなり難しくなっていきます。
成人や結婚などのタイミングで生まれ年のウイスキーをプレゼントしたいと考えるなら、事前に購入してその日が来るまで保管を続けるのがよいでしょう。
ウイスキーボトルは開栓せず冷暗所で保管すれば劣化しないため、思い立ったのであれば先に購入しておくのがおすすめです。
ウイスキーの適切な保管方法について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキーは保管の仕方で味わいが変わる!注意したいポイントは?
生まれ年のお酒をプレゼントするのは、子供に対して贈るケースが大半ですが、子供がプレゼントするケースや、年配の方への贈り物に選ぶことも考えられます。
しかし、その場合の難易度は非常に高いです。
ウイスキーはワインとは異なり製造年度よりも熟成年数が選ぶ基準になるため、製造年度から探す方法が少ないことが挙げられます。
また、プレゼントする方の年齢にもよりますが、年齢が高いほど熟成年数も大きくなるため高値になりやすく、熟成年数の少ないボトルの数も限られてくるので難しくなります。
ゴードン&マクファイル社では、エリザベス女王のプラチナ・ジュビリーを記念して70年間熟成されたグレングラントのボトルの発売を決定したこともあり、還暦のお祝いなどにこのようなプレゼントを考えた方もいるかもしれませんが難易度は高いです。
ただし、ゴードン&マクファイル社をはじめとするボトラーズでは、古い原酒のストックがあり、長い熟成年数のボトルを独自に発売していることから、オフィシャルボトルから探すよりもプレゼントしやすいかもしれません。
ボトラーズウイスキーについて知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ボトラーズウイスキーとは? 3つの特徴と7つのブランドを紹介
ウイスキーをプレゼントする上で、贈り物を特別なものにする方法は生まれ年のウイスキーを贈るだけではありません。
ここまで記事を読んで生まれ年のウイスキーを購入するのが難しいと感じた場合は、以下の方法も考えてみましょう。
それぞれ詳しく解説します。
ラベルや瓶にプレゼントする相手の名前が入ったウイスキーのことを名入れウイスキーと呼び、ウイスキーボトルに名入れをするサービスがインターネット上で広く展開しています。
プレゼントしたい人の名前や顔写真が入ったウイスキーボトルは世界に一つしかなく、特別なウイスキーになることでしょう。
生まれ年のウイスキーを購入するのが難しい場合は、名入れウイスキーにプレゼントを変更してもいいかもしれません。
名入れウイスキーについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
名入れウイスキーはプレゼントにおすすめ! 5つの人気銘柄を紹介
ウイスキーをプレゼントしても飲めば無くなってしまうため、ウイスキーと一緒になにか形が残るものをプレゼントしてもよいかもしれません。
ウイスキーと一緒に贈る物のなかでおすすめはウイスキーグラスです。
ウイスキーグラスは、ウイスキーを飲むこと以外にも利用できるため汎用性が高く、普段使いしやすいプレゼントにもなります。
グラスにも名入れすることが可能であるため、名入れウイスキーと名入れグラスを贈ればより思い出深いプレゼントになるでしょう。
プレゼントにおすすめのウイスキーグラスについて知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
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生まれ年のウイスキーをプレゼントに選ぶときのおすすめ銘柄は以下の3つです。
それぞれ詳しく解説します。
シングルモルトのロールスロイスとも呼ばれる高級ウイスキーマッカランは、先ほど紹介したプレゼントにも選ばれた銘柄であり、世界中のウイスキー好きに支持され続けています。
生まれ年のウイスキーをプレゼントするなら銘柄の質にもこだわりたいところなので、マッカランを選ぶなら申し分はありません。
華やかかつ上品で甘い味わいは、ウイスキーを飲んだことがない人や、ウイスキーに苦手意識を持っている人の認識も変わるほどの完成度の高いものです。
特に子供が成人することを見越してプレゼントするなら、最高のものをプレゼントしたいところです。
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ジャパニーズウイスキーの最高峰とも呼ばれる山崎も生まれ年のウイスキーをプレゼントする場合の候補になります。
山崎は現在品薄状態にあり高騰を続けており、入手するのも難しい状況ですが、生まれ年に発売された山崎を子供が成人してからプレゼントするのであれば、そのボトルは高い希少価値を持つようになり特別感がより増すかもしれません。
伽羅や香木のようなオリエンタルな香りに、濃厚な甘みと滑らかな口あたりから一口飲むだけで高級さを実感できることでしょう。
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画像引用:https://www.bruichladdich.com/
ウイスキーのオフィシャルボトルは、ボトルごとに味わいが変わらないように蒸留所により調整されてボトル詰めされています。
よって、同じ銘柄であれば今年発売された12年物のウイスキーと去年発売した12年物の味わいは基本的に差がないので、製造年によって味わいが変わりやすいワインほど生まれ年のウイスキーがプレゼントに選ばれにくいのはこれが理由です。
しかし、ブルックラディ蒸留所で発売されている高級ウイスキーオクトモアは、発売される度にエディションナンバーが付く仕組みになっており、「オクトモア 12.1 スコティッシュ・バーレイ」であれば、12は12回目の発売を示しています。
毎年1回の発売になるので、11であれば1年前、13であれば1年後に発売するウイスキーになりますが、オクトモアはエディションナンバーごとに風味が異なるため、生まれ年にしか造られていないウイスキーとして特別感が増します。
ただし、高級ではあるものの、非常にスモーキーフレーバーが強く人を選ぶウイスキーとなっていますので気をつけましょう。
生まれ年のウイスキーをプレゼントする方法は、ボトルを購入するだけではありません。
蒸留日(製造年)が生まれ年の熟成中のウイスキー樽を購入する方法もあります。
子供の生まれた年に熟成年数0年のウイスキー樽を購入すれば、子供の成長とともに熟成が進むので、成人や結婚などのタイミングに合わせてボトル詰めして飲むことが可能です。
熟成年数の大きい樽は数千万円を超えるものもあり高い傾向にありますが、生まれて間もない子供の年齢と同じ熟成年数を持つウイスキーカスクであれば、50万円以下の価格で購入できます。
ウイスキー樽が購入できるプラットフォームには「カスク・インベストメント」があり、子供の生まれ年と蒸留日が一致するニューメイクカスク、またはエマージングカスクを見つけられるでしょう。
また、子供が成人するまでウイスキーカスクを保有した場合は、ウイスキーは熟成によって価値が増す性質があることから、購入した価格より高い資産価値になっていることが予想されます。
子供の将来を考えたとき、住宅の購入などさまざまな状況で資金が必要になることを予測するなら、飲むだけではなく資産として売却して贈与する選択肢も作れるので、子供の生まれ年のウイスキー樽の購入はおすすめです。
子供がお酒を飲める年になったとき、ウイスキーを飲まなかったとしても、プレゼントが無駄になることはなく、生まれ年のウイスキー樽は子供への最高の贈り物になることでしょう。
生まれ年のウイスキーをプレゼントするポイントについて解説しました。
贈り物を特別なものにするなら、生まれ年のウイスキーボトルをプレゼントするのは1つの選択肢として考えておき、名入れウイスキーなどの他の方法にも目を向けましょう。
また、子供に生まれ年のウイスキーをプレゼントするなら、ボトルではなく樽を購入することもできるので検討してみてください。