山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
ホワイトホースは日本での国内売り上げがNO.1で世界でも100か国で販売されており、「スコッチの五大銘柄」とも言われるブレンデッドウイスキーです。
売り上げは年間200万ケース以上もあり、スコッチウイスキーの売り上げランキングでも10位以内に常にランクインしています。
コスパもよく、レギュラーボトルは1,000円前後という安さも日本では人気です。
価格の安いですが、しっかりと本格派のスコッチの味わいが感じられるのも魅力といえます。
ホワイトホースは「モルトウイスキー」と「グレーンウイスキー」をブレンドした、スコッチウイスキーのブレンデッドウイスキーという種類になります。
ホワイトホースのキーモルト(ブレンデッドウイスキーを作る(ブレンドする)うえで、構成される核となるシングルモルトのことです。)はアイラウイスキーのラガヴーリンが有名です。
アイラウイスキー「ラガヴーリン」ってどんな味わい?おすすめの飲み方や種類も解説!
この記事のポイント
ホワイトホースを飲んだことのない人はラガヴーリンがキーモルトなのでアイラエリアのウイスキーの特徴である、ピートによるスモーキーな香りが強いのだろうと思う方もいらっしゃるでしょう。
確かに昔はラガヴーリンを強く利かせていたのでスモーキーさも強かったのですが、現在はスペイサイドモルトを中心としたスイートな味わいが核になっているので、まろやかで甘くウイスキー初心者の方にの飲みやすい上、シングルモルトの良さであるスモーキーさもバランスよく調和されており、幅広い層に人気があります。
1960年代以前に流通していたホワイトホースはラガヴーリンの比率が高く、しっかりとしたピートの苦み、渋みも感じられていました。
しかし、ブレンデッドウイスキーとはいかに万人に飲みやすく提供できるかが勝負といったところです。
そのため、創業者のピーター・マッキー氏はホワイトホースを作るためだけにクライゲラヒ蒸留所を建ててホワイトホースの原酒を確保したほどでした。
現在のホワイトホースは35種類以上の原種をブレンドし、作られています。
創業者ピーター・マッキーはホワイトホースに対する情熱とブレンド技術により、それぞれの個性を活かした配合で現在の他にはないウイスキーを作り上げました。
ホワイトホースはスコッチウイスキーになりますが、スコッチウイスキーは「アイリッシュ」「カナディアン」「バーボン」「ジャパニーズ」に並ぶ世界五大ウイスキーの1つです。
そんな中でもスコッチは世界の約5割のシェアを誇っています。
世界の五大ウイスキー!産地によって香りや味に違いが出る理由とは?
スコッチウイスキーは銘柄ごとの個性が強いシングルモルトに対して、ブレンデッドウイスキーは、ほんのりと甘く、穏やかです。
スコッチウイスキーには以下の定義があります。
<スコッチウイスキーの定義>
ホワイトホースはラガヴーリンというスモーキーなキーモルトを採用していますが、近年はオルトモーア、クライゲラヒ、グレン・エルギンなどの華やかな甘い味わいのスペイサイドモルトもブレンドされており、かなりまろやかで繊細で飲みやすくなりました。
ラガヴーリンはスモーキーさが強く磯臭さがありますが、ウイスキー通にとっては人気が高く、「アイラの巨人」と言われるほどなので物足りなさを感じてしまうかもしれません。
ちなみにラガヴーリンは英国王室御用達とのことです。
アロマは、花や蜂蜜を思わせる華やかさと青リンゴのフレッシュ感、その奥に潮の香りを纏ったピート香が感じられます。
味わいはアルコールの辛さと酸味が最初にやって来ますが、そのあとにまろやかな甘みが広がります。
スモーク感、まろやかさ、ドライ感のバランスの良さが素晴らしいです。
ホワイトホースは、1890年にワイトホース社(当時マッキー社)創業によって生まれましたが、起業家でありブレンダーでもある創業者のピーター・マッキー氏は1880年代からホワイトホースのブランド構想がありました。
ピーター・マッキーはとにかくエネルギッシュな行動派で、周りからはレストレス・ピーター(不眠不休のピーター)と呼ばれていたほどでしたが、若かりし頃のマッキー氏は叔父からウイスキー作りを学んでいました。
マッキー氏の叔父はアイラ島のラガヴーリン蒸留所のオーナーだったのです。
1880年代に入ると、マッキー氏はラガヴーリンをキーモルトとするブレンデッドウイスキーの開発に取り組みます。
そして1890年、初代「ホワイトホース」が発売されます。
1981年には自社専用の蒸溜所としてスペイサイド地方にクライゲラヒ蒸溜所を設立しています。
ホワイトホースを飲みやすく仕上げるためにその他のスペイサイドモルトやその他30種類以上ものモルトあグレーンを掛け合わせホワイトホースを完成させました。
ホワイトホースはすぐに人気を博し、1908年には英仏博覧会でグランプリを獲得し、英国王室御用達の栄誉を受けました。
1924年にマッキー氏が亡くなると、愛弟子のジョン・ブラウン氏が跡を継ぎました。
そして、1926年にはコルク栓に代わるスクリューキャップを開発し、ホワイトホースは売り上げを倍近く伸ばしたといいます。
しかしピーター・マッキーの死後、1927年にDCL社に買い取られマッキー家からの経営が離れてしまいます。
日本では長い間モエヘネシー・ディアジオ社が販売総代理店となっていましたが、現在では業務提携に伴い、キリン・ディアジオが輸入代行、キリンが輸入販売をそれぞれ行っています。
ホワイトホースのおススメラインナップをご紹介します。
引用画像:キリン・ホワイトホースオフィシャルサイト
ホワイトホースファインオールドはホワイトホースシリーズのレギュラーボトルです。
アイラモルトの巨人、ラガヴーリンをキーモルトに使用しているのでそこそこのスモーク感が楽しめますが、強烈な感じはなくバランスがいいです。
ほどよいスモーキーさに、スペイサイドモルト由来の甘さが特徴で、青リンゴ爽やかさやハチミツの甘み、ナッツ、奥の方に潮の香りを纏ったピート香を感じます。
味はアルコールの辛さと酸味が最初にやって来ますが、そのあとにまろやかな甘みが広がります。
スモーク感、まろやかさ、ドライさのバランスが調度よく分散されています。
低価格帯であることから、家飲みに最適なウイスキーとしても知られています。
引用画像:キリン・ホワイトホースオフィシャルサイト
ホワイトホース12年は、日本市場に向けて造られたプレミアム商品、限定ボトルです。
酒齢12年以上のモルト、グレーン原酒をブレンドしています。
日本人向けに作られたウイスキーで、アルコールのパンチやウイスキー独特のスモーキーさはかなり抑えられており「ウイスキーが苦手な人でもストレートで飲めるほどの飲みやすさ」をコンセプトとしているため、ラガヴーリンが放っているスモーキーなファインオールドに比べると、非常に穏やかです。
ファインオールドに比べても、味わい深い余韻が長続くのが大きな特徴。
角の取れたまろやかさと甘みに特徴があり、本格派のウイスキーといっていいでしょう。
価格は2000円程度と、ファインオールドよりも割高ですが、その分の価値は一口飲むだけでわかります。
アロマは熟した赤リンゴのような甘い仕上がりでアーモンドやウエハースなどの甘い香ばしさがあります。
余韻は長く楽しめて、オークとココナッツのようなやや酸を帯びた南国の香りが鼻腔に残ります。
キリンでは缶のハイボールバージョンもリリースしていますし、居酒屋などでもよく見かけると思います。
作り方は、ホワイトホース1に対してソーダ3の割合が美味しいです。
どんな食事とも相性がよく、食中酒としてもおすすめですよ。
創業者であるピーター・マッキーが飲みやすいブレンデッドウイスキーを作るのにクセのあるラガヴーリンをキーモルトにしていたのはピーター・マッキーのウイスキー作りにおける原点がラガヴーリン蒸溜所だったからなのかもしれないですね。
ホワイトホースのオールドボトルは、販売時期によってアルコール度数、ラベル、容量などが頻繁に変化しています。
ネットショップでもレアボトルが販売していますのでくまなくチェックしてみてください。