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- ウイスキー基礎知識
アイリッシュ、アイラ、アイランズなど、ウイスキーは生産地ごとに名称をわけて分類されますが、似通った名称もあることから理解できていない方もいるかもしれません。
アイリッシュウイスキーはアイルランドで製造されたウイスキー、アイラウイスキーはスコットランドでもアイラ島で製造されたウイスキーであるため生産地が異なります。
味わいの特徴も大きく異なるため全く別の種類のウイスキーであるため、その違いについて理解しておきたいところです。
ウイスキーは産地ごとの味わいの特徴を理解すると、自分の好みに合うウイスキーを見つけやすいため、お気に入りのウイスキーを見つける意味でもおすすめになります。
この記事では、アイリッシュウイスキーとアイラウイスキーの違い、特徴や代表銘柄を解説します。
この記事のポイント
アイリッシュウイスキーとアイラウイスキーの特徴を表にまとめると以下の違いがあることがわかります。
項目 | アイリッシュ | アイラ |
生産地 | アイルランド | アイラ島(スコットランド) |
ピート香 | ごく一部の銘柄にはある | ほとんどの銘柄にある |
飲みやすさ | 飲みやすい | クセが強い |
まず、生産地がアイリッシュウイスキーがアイルランド全体で生産されたウイスキーを指すのに対して、アイラウイスキーはスコッチウイスキーの中でもスコットランドのアイラ島で生産されたウイスキーに限定されるため、対象の範囲が大きく異なることに違いがあります。
また、アイラウイスキーはピート香が特徴的なウイスキーですが、アイリッシュウイスキーはカネマラと呼ばれる銘柄でピート香を確認できるため例外は存在するものの、ほぼすべての銘柄にピート香はありません。
また、飲みやすさもアイリッシュウイスキーは飲みやすさを重視しているのに対して、アイラウイスキーは個性が強いことからクセがあり、人によっては飲みにくいと言われることがあります。
アイリッシュウイスキーとアイラウイスキーは、名称は似通っていても正反対の特徴を持つ対称的なウイスキーといえるかもしれません。
また、アイリッシュ・アイラに加えて、アイランズも混同しやすい地域ではありますが、こちらはスコットランドの中でもアイラ島を除く本島以外の島で製造されるウイスキーを指します。
アイランズ地域のウイスキーは、地理的に大きく離れている島もあるため、必ずしも分類されているウイスキー同士の味わいの特徴に共通点はなく、ハイランドパーク、タリスカーなど個々の銘柄が名を上げています。
アイランズウイスキーについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
アイリッシュウイスキーを代表する銘柄を5つ紹介します。
画像引用:Amazon.co.jp
ジェムソンは、アイリッシュウイスキーの中でも世界でトップクラスの販売量を誇り、その歴史は18世紀にも遡る由緒正しき銘柄です。
フローラルなアロマが香り、熟した果実のフルーティーさとナッツの風味に、スムースな口あたりから飲みやすいウイスキーになります。
アイリッシュウイスキーは近年、その飲みやすさから注目を集めているウイスキーの種類であり、初心者にもおすすめです。
画像引用:https://www.asahibeer.co.jp/products/whisky_brandy/irish/bushmills/bushmills.html
ブッシュミルズは、アイリッシュウイスキーでは伝統的な3回蒸溜によって製造されたライトな飲みやすさから人気があります。
シトラスのフルーティーな香り、バニラとメープルシロップのような甘い味わいとスムースな口あたりが特徴です。
低価格で購入しやすい銘柄でありながら、バランスの良い味わいであるため、ストレートやロックで飲んでも飲みやすい銘柄となっています。
画像引用:https://whisk-e.co.jp/products/buskerirish/
バスカーは、SNSを中心にインターネットで話題になったウイスキーであり、アイリッシュウイスキーの中でも急速にシェアを伸ばしています。
トロピカルフルーツのようなフルーティーな風味と、驚くほどなめらかな口あたりはウイスキーを飲み慣れていない人でも飲みやすいです。
ハイボールやジュース割りにも向いているため、ウイスキーを気軽に楽しみたい初心者の方におすすめです。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/kaiseiya/0060428/
レッドブレストは、伝統を重視し、バーボン樽とシェリー樽で熟成された原酒を使用したクオリティを重視したアイリッシュウイスキーです。
フルーティーでスパイシーな香りが特徴的であり、ベリー系の果実を中心とする豊かで香ばしい味わいがあります。
多くのウイスキー愛好家に評価されている銘柄であり、高い完成度を持つアイリッシュウイスキーを選びたい場合におすすめです。
画像引用:https://products.suntory.co.jp/d/5099357002305/
カネマラは、アイリッシュウイスキーでありながら、アイラウイスキーのようなピート香を持っており、アイリッシュとアイラを混同させてしまう原因を作ってしまう可能性がある銘柄です。
しかし、ピート香によるスモーキーな香りはあっても、全体的にはフルーティーかつフローラルで甘みがあるため、アイリッシュらしく飲みやすい印象になります。
スコッチのスモーキーな香りが好きでアイリッシュウイスキーにも挑戦したい場合は、カネマラから飲み始めるのもおすすめです。
アイラウイスキーの代表銘柄を紹介します。
画像引用:https://products.suntory.co.jp/d/5010019640253/
アイラの王とも呼ばれるアイラウイスキーを代表する銘柄がラフロイグであり、その強烈な個性から「好きになるか嫌いになるか」の2択しかないというキャッチコピーで有名です。
強烈なスモーキーさは薬品のようなヨード香と表現され、磯のような海の香りが伴っており、オイリーで複雑な味わいが楽しめる個性的な味わいになります。
アイラウイスキーの中でも知名度と人気が高く、代表的なアイラウイスキーを挙げるなら真っ先に名前が出る銘柄といえます。
画像引用:https://www.suntory.co.jp/whisky/bowmore/products/
ボウモアは、ラフロイグとは対称的にアイラの女王と呼ばれる、個性はありますがバランス良く仕上がっています。
柑橘系のフルーティーさにスモークが伴いますが、味わいはすっきりとしていて、アイラウイスキーの中でも飲みやすい銘柄です。
クセの強いアイラウイスキーの中でも入門酒の立ち位置にある銘柄であるため、初心者でアイラウイスキーを飲むならボウモアから飲み進めるのも選択肢のひとつです。
ボウモアは潮風感じる島のウイスキー!種類とおいしい飲み方は?
画像引用:https://www.ardbegjapan.com/products/
アードベッグは、ピート香が強いアイラウイスキーの中でも最強と言われるほど強烈なスモークを持つ銘柄です。
刺激的なスモーク香から、他の風味に集中できないほど強烈ではありますが、よく味わってみるとチョコレートのような甘さを伴う複雑な風味を持ちます。
クセが非常に強い銘柄ではありますが、熱狂的なファンも多く、ウイスキー愛好家から人気を集めている銘柄です。
アイリッシュウイスキーとアイラウイスキーは名前は似通っていても、生産地も特徴もまったく異なるウイスキーです。
アイリッシュウイスキーはウイスキーを飲み慣れていない人向けであり、アイラウイスキーは刺激的なウイスキーを求めている人に向いています。
対称的なアイリッシュとアイラの特徴を理解して、自分に合ったウイスキーを見つけてみましょう。