山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
バルメナックは、スペイサイド地方で製造されるシングルモルトのスコッチウイスキーです。
ディアジオ社所有で花と動物シリーズのシングルモルトが販売されていましたが、1993年の閉鎖以降はボトラーズのリリースが中心となっています。
軽い味わいかつフルーティーで飲みやすいスペイサイドらしい味わいではありますが、フィニッシュにかけて草木を感じるスパイス感が感じられることが特徴です。
この記事では、バルメナックの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
画像引用:https://www.caorunngin.com/
バルメナックとは、スコットランドのスペイサイド地域にあるバルメナック蒸溜所で製造されるシングルモルトウイスキーです。
ディアジオ社所有からタイ・ビバレッジ社の所有になった蒸溜所であり、200年以上の歴史のなかで現在も有名なブレンデッドの原酒を供給してきました。
オフィシャルボトルはディアジオ社の花と動物シリーズが代表的ですが、シングルモルトのリリース機会は少ない銘柄です。
バルメナックの歴史と製造方法を見ていきましょう。
バルメナック蒸溜所は、1824年にクロムデール村に設立され、周囲が丘陵に囲まれた盆地であったことから密造が盛んな地域でもありました。
ディアジオ社所有の蒸溜所としてジョニーウォーカーなどの有名なブレンデッドの原酒を供給してきましたが、1993年にスコッチウイスキーの需要の低迷により閉鎖を余儀なくされました。
4年後の1997年にインバー・ハウス・ディスティラーズ社に買収され、翌年に生産を再開します。
ディアジオ社時代には、花と動物シリーズで12年物のシングルモルトが発売されたことがありましたが、インバー・ハウスの親会社となったタイ・ビバレッジ社傘下の時代にはシングルモルトのリリースに恵まれていません。
オフィシャルボトルは存在するものの閉鎖前のものであり、閉鎖後のシングルモルトに関してはボトラーズのリリースを頼らなくてはならない状況です。
そのため、バルメナックはシングルモルトとしての知名度はけっして高くはありませんが、一部のファンからはリリースが期待されています。
ジョニーウォーカーについてはこちらの記事で紹介しています。
バルメナックは、地元の川であるクロムデール川から引いた水を仕込み水にしています。
ノンピートタイプの麦芽を使用し、熟成はシェリー樽をメインに一部の原酒はバーボン樽で熟成されています。
樽を熟成させるウェアハウスは3棟設置しており、10,000樽に近い熟成樽を収容可能です。
製造されたバルメナックは、そのほとんどがブレンデッドウイスキーの原酒に使用されているのが現状です。
ごく一部はボトラーズなどに売却されており、熟成樽の売却は蒸溜所にとって資金調達の手段となっています。
ボトラーズは蒸留所から購入した熟成樽を使用して、独自に愛好家向けのシングルモルトをリリースしており、蒸溜所・ボトラーズ・ウイスキー愛好家など関わる多くの人にメリットがある関係を築けています。
バルメナックの熟成樽はボトラーズではない個人が日本でも購入可能であり「カスク・インベストメント」はウイスキー樽が購入できる日本初のサービスです。
「ボトリングサービス」を通じて、ラベルやボトルデザインなどを選択し、自分だけのオリジナルウイスキーを作成して飲むことができます。
バルメナック蒸溜所の詳細はこちらのページで紹介しています。
バルメナック蒸留所 - Balmenach DISTILLERY
バルメナックの種類と味わいを紹介します。
画像引用:https://www.kameya.jp/shopdetail/001001000771/
バルメナック 12年 花と動物シリーズは、かつてディアジオ社がバルメナック蒸溜所を所有していたときにリリースされた花と動物シリーズの12年物です。
シェリー樽由来の甘い香りとフローラルな香りが特徴的であり、オークやハーブのスパイス感が感じられる味わいとなっています。
バルメナックの非常に希少なオフィシャルボトルであるため、入手できるのなら飲んでみたい1本といえるでしょう。
花と動物シリーズについてはこちらの記事でラインナップを紹介しています。
バルメナック 11年 シェリーバット ハートブラザーズは、最高品質を求めるボトラーズのハートブラザーズ社がリリースするバルメナックのシングルモルトです。
ハーブとショウガのスパイシーな香りに、樹液のように甘い味わいから、ビターでドライなフィニッシュが味わえます。
花と動物のオフィシャルボトルとも近い熟成年数であり、ボトラーズのほうが入手しやすい場合もあるため、オフィシャルボトルが見つからない場合はボトラーズから探してみましょう。
画像引用:https://www.shinanoya-tokyo.jp/view/item/000000014876
バルメナック 30年 オールド&レア ハンターレイン 1989年は、ハンターレインの最高峰のラインナップであるオールド&レアシリーズからリリースされた最高峰のバルメナックです。
干し草とハチミツの甘い香りと、柑橘系の果実のフルーティーさとハーブを伴った複雑な味わいが感じられ、フィニッシュにはバルメナックらしいスパイシーさがあります。
ボトラーズではオフィシャルボトルではリリースされていない長期熟成のボトルも購入できることが魅力のひとつとなっています。
バルメナックのおすすめの飲み方を紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
バルメナックは、シングルモルトそのものが希少であるため、ストレートで味わうのがおすすめです。
飲みやすいだけでなく、後味にかけてあらわれる特有のスパイス感が感じられることでしょう。
ストレートで美味しいウイスキーの条件はこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
バルメナックの香りをより楽しみたい方や、アルコール感を調整したい方は常温の水で少し加水すると良いでしょう。
常温の水とウイスキーを1:1で割るトワイスアップは、バルメナックのフルーティーで甘い香りを引き立ててくれます。
数滴加水するだけでも飲みやすさは変化するため、ストレート以外で飲むならお好みで加水するようにしましょう。
バルメナックは、スペイサイドらしい味わいでありながら、独特のスパイス感が楽しめる味わいであるため、スペイサイドモルトが好きな方で新しい銘柄に挑戦してみたい方におすすめです。
スコッチウイスキーを飲み慣れている方を中心に知る人ぞ知る銘柄となっています。
オフィシャルボトルのリリースが少ないことから、ボトラーズで探すことも視野に入れながらシングルモルトのボトルを探してみましょう。