山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
キャパドニックは、スペイサイド地域で製造されたシングルモルトのスコッチウイスキーです。
すでに閉鎖されている蒸溜所ですが、ペルノリカール社が販売する「シークレットスペイサイドコレクション」からシングルモルトウイスキーが販売されています。
その熟成年数は短いものでも18年以上であり、スペイサイドらしいフルーティーな味わいも円熟味を帯びていることが特徴です。
この記事では、キャパドニックの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
キャパドニックは、スペイサイド地域のキャパドニック蒸溜所で製造されたシングルモルトウイスキーです。
グレングラントの第2蒸溜所として設立され、閉鎖されてしまった蒸溜所ではありますが、ペルノリカール社が販売する「シークレットスペイサイドコレクション」を通じて飲むことができます。
フルーティーな味わいではありますが、熟成年数の長さから洗練されており、第2蒸留所といわれているものの、グレングラントとは異なる風味を楽しめます。
キャパドニックの歴史と製造方法を見ていきましょう。
代表的なスペイサイドモルトはこちらの記事で紹介しています。
「スペイサイドモルト」ウイスキーの特徴とは? おすすめ銘柄10選
キャパドニック蒸溜所は、グレングラントの第2蒸留所として、1898年に設立されました。
道路を挟んで向かい側に設立されたキャパドニック蒸溜所ですが、20世紀初頭になるとウイスキーに対する需要が大きく変化したことにより、設立されたのにもかかわらず1902年に閉鎖される事態になります。
1900年代後半頃からスコッチウイスキーのブームが訪れ、グラングラントとキャパドニックの需要が増えたことから、キャパドニックは稼働するようになります。
これまでグレングラントの第2蒸溜所として扱われ、名前も持たなかった蒸溜所ではありますが、1977年に正式にキャパドニックという名が与えられました。
しかし、蒸溜所は2001年にペルノリカール社に売却され、翌年に解体されて閉鎖されることとなります。
ペルノリカール社がキャパドニックのブランドの所有者となったことで、キャパドニックのシングルモルトはシークレットスペイサイドコレクションという形で販売されます。
その熟成年数は最も熟成年数の低い銘柄で18年、最も熟成年数の高い銘柄で30年となっており、長期熟成の高品質のシングルモルトを飲むことが可能です。
グレングラントの種類と味わいはこちらの記事で紹介しています。
キャパドニック蒸溜所では、麦芽・仕込み水ともにグレングラント同様のものを使用していたといわれています。
しかし、第2蒸溜所であっても、グレングラントとは風味が異なる原酒を製造していました。
1967年には、蒸溜器を2基から4基に増やし、スコッチウイスキーブームのなかでも、モルトウイスキーを供給し続けます。
キャパドニックを製造した蒸溜器は、ベルギーのフクロウ蒸溜所や、フォルカーク蒸溜所に受け継がれ、使用されているようです。
キャパドニック蒸溜所の詳細はこちらのページで紹介しています。
キャパドニック蒸留所 - Caperdonich DISTILLERY
キャパドニックの種類と味わいを紹介します。
画像引用:https://www.secret-speyside.com/ja-jp/collection/caperdonich/
キャパドニック 21年は、ピーテッドではないスタンダードなキャパドニックのなかでも最も熟成年数が低い、21年という熟成年数でありながらシークレットスペイサイドコレクションのキャパドニックの基準となる銘柄です。
柑橘系の香りとバニラの甘みとフローラルさを感じる味わいが特徴であり、スムースな余韻が長く続きます。
オフィシャルボトルのキャパドニックのなかでも基準となる銘柄であるため、最初に飲む銘柄に迷うのであれば、こちらのボトルを探してみましょう。
画像引用:https://www.secret-speyside.com/ja-jp/collection/caperdonich/
キャパドニック 25年は、3種類のスタンダードであるキャパドニックのなかでも中間に位置する25年の熟成年数を持つ銘柄です。
ナッティでミルクチョコレートのような甘い香りがあり、洋ナシの甘い味わいのなかにシナモンのスパイス感が感じられます。
21年物のワンランク上の銘柄となっているため、21年を飲んでから飲み進めてみることをおすすめします。
画像引用:https://www.secret-speyside.com/ja-jp/collection/caperdonich/
キャパドニック 30年は、シークレットスペイサイドコレクションのなかでも最高の30年という熟成期間となった最高クラスのキャパドニックです。
熟したプラムのような香りがあり、リッチに感じるフルーティーなフレーバーのなかに優しいスパイス感がある調和の取れた銘柄です。
最高レベルのキャパドニックを飲みたい方は、こちらの銘柄を探してみることをおすすめします。
画像引用:https://www.shinanoya-tokyo.jp/view/item/000000013352
キャパドニック ピーテッド 18年は、シークレットスペイサイドコレクションでもスペイサイドのフルーティーさとスモーク香を融合させたシリーズであり、スタンダードを含めて最も熟成年数が低いボトルが18年物です。
ピートスモークとりんごのフルーティーさ、ジンジャーのスパイシーさが調和し、個性豊かな香りから想像できないほど穏やかな味わいに仕上がっています。
ピーテッドのキャパドニックが気になるなら、こちらの銘柄から試してみましょう。
画像引用:https://www.shinanoya-tokyo.jp/view/item/000000013353
キャパドニック ピーテッド 21年は、スタンダードなキャパドニックと同じ熟成年数を持つピーテッド銘柄です。
ピートスモークと柑橘系の香りが重なり合う特徴的な香りであり、甘い味わいと長く続くスモーキーな余韻があります。
21年のキャパドニックが並んでいることから、飲み比べてみる楽しみもある銘柄といえるでしょう。
画像引用:https://www.shinanoya-tokyo.jp/view/item/000000016628
キャパドニック ピーテッド カスクストレングス 25年は、25年熟成のピーテッドをカスクストレングスでボトリングした銘柄です。
スモーク香りとフルーティーな香りは驚くほど調和しており、わずかに塩気を感じる風味からスムースな余韻へと流れていきます。
ピーテッドのボトルのなかでも最高クラスのキャパドニックを飲むなら、こちらの銘柄を探してみましょう。
キャパドニックのおすすめの飲み方を紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
キャパドニックは、最低でも18年以上の熟成年数を持つ長期熟成かつ高品質であることがスタンダードであり、飲みやすい味わいであることから基本的にはストレートで楽しみたいところです。
キャパドニックが持つフルーティーな味わいと、ピーテッドであればキャパドニックの風味と調和するスモーク香を味わえます。
ストレートで美味しいウイスキーの条件はこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
アルコール度数を調整したい方や、ストレートでは飲みにくいと感じる方はごく少量の加水やトワイスアップをおすすめします。
常温の水をテイスティンググラスに注いで割ることで、香りが引き立ちやすくなるので、香りを楽しみたい方は加水も試してみましょう。
キャパドニックは、シークレットスペイサイドコレクションで販売されている今は失われてしまった蒸溜所の銘柄です。
グラングラントの第2蒸溜所として稼働していた蒸留所であったため、グレングラント好きをはじめスペイサイドモルトが好きな方におすすめといえます。
スタンダードなキャパドニックを飲むならピーテッドではない21年、ピーテッドを飲みたい場合は18年物を探してみると良いでしょう。