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カネマラとは?種類や味わい、おすすめの飲み方

2022.07.25 / 最終更新日:2022.07.25

カネマラはアイリッシュシングルモルトウイスキーです。

アイルランドでつくられているウイスキーです。

ジェムソンなどの他のアイリッシュウイスキーと比較すると知名度は低いですが、オーセンティックバーなどでは扱っているところも多く、定番商品の一つと言ってもいいでしょう。

こちらのウイスキーはクーリー蒸留所にて作られるシングルモルトウイスキーです。

現在はビームサントリーの傘下に入っており、カネマラという名前はアイルランドは西部、アイルランドの西部の街ゴールウェイの北西、大西洋に面したカネマラ国立公園に由来している名前になります。

本記事ではカネマラの種類と製法と歴史について解説し、おすすめの飲み方も紹介します。

この記事のポイント

  • カネマラの伝統の製法や蒸留所を紹介
  • カネマラの味わいを堪能できるおすすめの飲み方を解説

カネマラの蒸留所・歴史

カネマラの蒸留所であるクーリー蒸留所は1987年と割と新しい蒸留所です。

ジョン・ティーリング氏がハーバード大学でアイリッシュウイスキーの歴史など研究をしていたのですが、その後シナップス蒸留所をつくっていた国営の工場があったののをを買い取ってウイスキーの蒸留所を始めたのがきっかけです。

この時アイルランドに出来た蒸留所は100年ぶりだったそうです。

それまではブッシュミルズ蒸留所、ミドルトン蒸留所の2か所しかなく、2007年にはキルべガン蒸留所を復活させます。
2011年にビーム社がクーリー蒸留所を買収します。

そのためキルべガン蒸留所とクーリー蒸留所はビーム社の傘下になりますが、2014年にサントリーがビーム社を買収したため現在カネマラはサントリーから発売しています。

創業者ティーリング氏の息子たちはティーリングウイスキーカンパニーを設立しており、ティーリングという銘柄もあります。

最初は父親が所有していたクーリー蒸留所の原酒の樽、16000樽を買い取ってボトリングして販売するボトラーズのようなこともやっており、ブルイックラディ蒸留所の原酒とブレンドして販売等もしていました。

2015年にはダブリンに新しい蒸留所を建設して、現在は自社蒸留を行っているそうです。

カネマラの製法

画像引用:サントリー

クーリー蒸留所は1992年に『ターコネル』というウイスキーをリリースし、その後アイリッシュウイスキーでは珍しい『カネマラ』のリリースをしました。

アイリッシュウイスキーは遥か昔にはピートも使ったウイスキーだったのですが、ただ時代背景により、産業革命等があり、燃料が工場などでも使用するというわけで枯渇していったのです。

まず、石炭が不足したので、代わりにピート(泥炭)を燃料として工業用に使われた結果、ウイスキーに回せる分のピートがかなり少なくなってしまったのです。

そのため、アイルランドではノンピートでも美味しいウイスキーをつくれないかということで研究開発を経た結果、今のようなアイリッシュウイスキーに落ち着きました。

アイリッシュウイスキーといえば、未発芽の大麦麦芽を原料とし、蒸留を3回行うという工程を経ますが、カネマラはピーテッドモルトを使用し、蒸留は2回だけしか行わないスタイルをとっているのでアイリッシュウイスキー界の革命児、異端児等と呼ばれています。

製法だけをみるとほぼ製法だけをみるとスコッチウイスキーに酷似しています。

クーリー蒸留所で作られた原酒は主にバーボン樽で熟成され、樽詰めされたウイスキーはアイルランド中部にあるキルべガン蒸留所(同じくビームサントリーの傘下)に輸送され長期熟成されます。

カネマラの特徴・味わい

カネマラの一番の特徴はやはり、アイリッシュウイスキーながらスコッチに倣って蒸留を2回にこだわっているところでしょう。

そして、味わいはアイリッシュウイスキーとは思えないスモーキーな感じ。
しかしそれでいて、舌にのせてから喉を通すまで一貫して滑らかで水のようにすっと入ってくる感じがあります。

舌にのせると蜂蜜やバニラのような甘さがほんのりと広がって、後をおいかけてくるようにスパイシーさ。

そして喉を通すと同時にスモーキー感やヨード感がしっかりと感じられます。
余韻にはカネマラ独特の草っぽいあじわい

スモーキーなウイスキーが少なくなっている昨今、こだわりの製法でスモーキーなウイスキーファンを鷲掴みにしてしまう独特の美味しさをカネマラは持っています。

カネマラの種類

カネマラのおススメラインナップをご紹介します。

カネマラオリジナル

画像引用:サントリー

こちらはカネマラのスタンダードボトルになり、4年・6年・8年の熟成原酒を掛け合わせて作られた1本になります。

つまりノンエイジのウイスキーということになります。

アルコール度数は40度で価格は4,000円前後となっています。

比較的若い原酒でブレンドしている割に色は濃い目の琥珀色をしております。

グラスにつくような粘性もなく、さらっとしたテクスチャです。

アロマはアイリッシュウイスキーとは思えないようなスモーキーフレーバーが主張してきます。

それだけでなく、潮っぽさも香りや爽やかな南国系、パイナップル系のフルーツの香りも捉えることができます。

スモーキー感が第一香では強いですが、嗅ぎなれてくるとフルーティ感がじわじわと漂ってきます。

そのため、スコッチのアイラモルトのような強烈なピート感はない印象です。

比較的若い原酒を使用していますが、アルコール刺激等は一切感じない飲みやすさがあります。

シンプルに言い表すとスモーキー&フルーティなウイスキーと言えるでしょう。

ボディはライトめなのでスモーキー感やヨード感を感じながら食中酒としてもストレートで楽しめるのではないでしょうか。

お魚料理や燻製料理のおともにしてもおもしろいのではないでしょうか。

カネマラ12年

画像引用:サントリー

香りはノンエイジをそのまま香りを濃くした感じです。

少し熟したマスカットのようなアロマを感じます。

口全体にバニラの味わいが強いですが、オイリーでかなりライトです。

スモーキーさはノンエイジより弱く甘みは増しています。

アルコール感はノンエイジより弱くなっています。

全体的にまろやかさが強くなっている印象です。

カネマラ22年

画像引用:Amazon.co.jp

カネマラで最も熟成が長いボトルが22年ですが、こちらは4000本の限定リリースとなっており、中々お目にかかれない一品です。

アロマはファーストフィルのバーボン樽のみで熟成され、ピート感はあまり感じられず、草の感じ、ユーカリやハーブなどの爽やかさがあります。

また熟成によるバニラや蜂蜜や熟したメロンの甘みも感じられます。

味わいは熟成由来のハチミツやバニラの甘さ、ビスケットや焼きリンゴ、ヘーゼルナッツのような香ばしさもありつつ、シナモンやジンジャーなどのスパイシーさも合わさり、甘さとほろ苦さが絶妙なバランスで楽しめます。

カネマラ ディスティラーズエディション

画像引用:Amazon.co.jp

こちらは日本だと取り扱いがないようなのでフランスでしか流通していない可能性があります。

こちらはシェリーたる熟成の原酒とバーボン樽熟成の原酒を掛け合わせて作っています。

しっかりピートのきいたシングルとモルトウイスキーのような感じです。

オリジナルよりコクがあり、ピリピリしたような感じがあります。

カネマラ ターフモア

画像引用:Amazon.co.jp

こちらは通常よりピートを強く炊いていおり、免税店向けに造られたボトルです。

酒名の「ターフモア」もゲール語で『ビッグピート』という意味を表しています。

通常のカネマラよりピートが強く飲みごたえもばっちり!

しかし、アロマはピートだけではなく、樽由来のバニラ香や砂糖を焦がしたようなほろ苦い甘さもついてきます。

味わいはアロマと同じ味わいにプラスしてフルーティな青りんごのような味わいも感じられ、複層的な味わいが楽しめる1本です。

カネマラのおすすめの飲み方

加水するとアロマはスモーキー感や塩っぽさの主張が強まり、フルーティー感が影を潜めます。

加水して飲むとストレートで飲んだ時に感じた甘さ、スモーキーさ、潮っけ、ちょっとした草っぽさなどが全体的にまろやかになっているので、加水すると飲みやすくなります。

ストレートで飲むのはちょっと…。という初心者の方におすすめです。

ハイボールにすると夏にぴったりな軽快なハイボールといった印象です。

ハイボールにしてもストレートでも感じたような甘さやスパイシーさもしっかり出ており、一番きわだっているスモーキーさとヨード感が楽しめるハイボールに仕上がります。

食中酒に合うハイボールで魚料理や肉料理にあわせてもぴったりでしょう。

まとめ

アイリッシュウイスキーがどうも苦手だったり、馴染みがない方でもスコッチの製法にそっくりで、丁度いいスモーキーさが欲しいのであればカネマラはぴったりでしょう。

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