山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
クライゲラキは、スペイサイド地域で製造されているシングルモルトのスコッチウイスキーです。
代表的なスコッチブレンデッドのホワイトホースの原酒を供給するために設立された蒸溜所であり、現在ではデュワーズの原酒を供給しています。
スペイサイドモルトとしては、クセが強く独特な風味を持っていないながら、フルーティーでナッティな味わいが楽しめる複雑な風味を持つ銘柄です。
この記事では、クライゲラキの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
画像引用:https://www.whisky.com/
クライゲラキは、スコットランドのスペイサイド地域にあるクライゲラキ蒸溜所で製造されるシングルモルトウイスキーです。
蒸溜所全体の10%ほどしかシングルモルトとしてボトリングされず、知る人ぞ知る銘柄であり、通な愛好家から高い評価を受けています。
サルファリーと表現される硫黄臭と呼ばれる独特な香りが特徴的であり、スペイサイドらしいフルーティーな味わいをベースとして個性が光る風味です。
クライゲラキの歴史と製造方法を見ていきましょう。
クライゲラキ蒸溜所は、1891年にウイスキー建築家であったチャールズ・ドイグ氏によって設立されました。
当初は、ホワイトホースの原酒を供給していた蒸溜所として有名であり、スペイサイド地区の中心地かつフィディック川とスペイ川の合流する地点に設立された、立地条件が非常に良い蒸溜所でした。
しかし、買収を繰り返し、クライゲラキの所有はバカルディ社となり、現在ではデュワーズの原酒を供給しています。
ホワイトホースもデュワーズも、現在のスコッチブレンデッドにおいて中核をなす代表的な銘柄です。
つまり、かつてのホワイトホースを支え、現在のデュワーズを支え続けているクライゲラキは人気ブレンデッドを生み出す優秀なモルト原酒といえるかもしれません。
そのため、シングルモルトを飲んでみたいという要望も多く、2014年にシングルモルトブランドが再発売したことをきっかけに、徐々に人気が高まっています。
2017年には、ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)シングルモルト部門にてクライゲラキ 31年が最高賞を受賞するなど、愛好家からの評価が非常に高い銘柄となっています。
クライゲラキがキーモルトとなったスコッチブレンデッドはこちらの記事で紹介しています。
クライゲラキは、オイルヒーティングによってモルトを乾燥させる製法が特徴的です。
オイルヒーティングによって、クライゲラキ特有の硫黄のような香りが加わり、一般的なスペイサイドモルトとは異なる個性的な風味に仕上がるのです。
スピリッツの冷却に伝統的なワームタブ冷却装置を使用していることも、クライゲラキの特徴的な味わいを引き出しています。
この冷却装置はスコットランド全体でも数が少なく希少な設備です。
クライゲラキ蒸溜所の詳細はこちらのページにまとめています。
クライゲラキ蒸留所 - Craigellachie DISTILLERY
クライゲラキの種類と味わいを紹介します。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/ledled/3-craige-1-l/
クライゲラキ 13年は、ラベルデザインの個性的なセンスからもうかがえる通り、特徴的な個性を持つスペイサイドモルトです。
フルーティーな香りのなかにサルファリーな重厚感があり、ハチミツのように甘いまろやかな味わいでありながら、後からスモークの余韻が長く続きます。
クライゲラキのスタンダードボトルの立ち位置にあるため、最初に飲むならこちらの銘柄を探してみましょう。
画像引用:https://www.sake-brutus.com/SHOP/1112072.html
クライゲラキ 17年は、17年以上熟成させたシェリー樽の原酒とバーボン樽の原酒をヴァッティングさせて造られています。
フレッシュな果実とレーズンのように熟した果実の濃厚な香りが広がり、ナッツのような風味が感じられます。
クライゲラキのワンランク上のボトルを飲みたい方は、こちらの銘柄を探してみましょう。
画像引用:https://www.reservebar.com/products/craigellachie-23-year-old/GROUPING-177869.html
クライゲラキ 23年は、クライゲラキを23年以上熟成させた長期熟成銘柄です。
サルファリーな個性が強くなっており、オイリーな口あたりに仕上がっており、黒糖のような濃厚な甘みが広がります。
13年物よりもクライゲラキの強い個性を味わいたい方におすすめできるボトルです。
画像引用:https://www.thewhiskyexchange.com/p/33834/craigellachie-31-year-old
クライゲラキ 31年は、ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)でシングルモルト部門の最高賞を受賞したトップクラスの評価が高い銘柄です。
油の乗ったフルーティーな香りとナッティな風味があり、塩気や苦味などの風味も感じられる、非常に複雑な味わいを持つシングルモルトです。
最高クラスのクライゲラキであり、国内でもほとんど見かけませんが、見つけたのであればぜひ飲みたい1本といえるでしょう。
クライゲラキのおすすめの飲み方を紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
クライゲラキは、その個性を余すことなく味わうならストレートで飲むのがおすすめです。
硫黄とも表現される独特で個性的な風味と、後から続くスモーク感を感じることができます。
一方で、少し加水をするとナッツのような風味が強くなる印象を持ちます。
ストレートで美味しいウイスキーの条件はこちらの記事をチェックしてください。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
特に13年物など、クライゲラキの中でも熟成年数が短く入手しやすいウイスキーで試してもらいたい飲み方がハイボールです。
クライゲラキの持つクセのある香りと味わいを堪能しながら、炭酸の爽快感で飲みやすくなります。
シングルモルトをハイボールにするのはもったいないかどうかはこちらの記事で紹介しています。
シングルモルトをハイボールで飲むのはもったいない? その理由とは
クライゲラキは、かつてのホワイトホースや現在のデュワーズの原酒を供給した、代表的なブレンデッドを生み出したモルトウイスキーです。
個性的でクセのある風味が特徴的であり、ウイスキーの中でも変わった味わいの銘柄を求めている方に勧めやすくなっています。
最初に飲むならスタンダードボトルの立ち位置にある13年物から飲み進めてみると良いでしょう。