山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
エドラダワーはスコットランドの南ハイランド地方で造られているシングルモルトになります。
エドラダワー蒸留所はスコッチの中でも小規模の蒸留所ということで有名です。
ボトルのラベルにも『スコットランドの小さな宝石』という表記がされていたりもします。
どの位小規模かというと、エドラダワー蒸留所の1年間の生産量は他の一般的な蒸留所では1週間でできてしまうほど生産量が少ないのです。
蒸留器は2機ということらしいです。
しかし、小さい蒸留所ながらもバリエーションは規模に対しては多くあります。
特にワイン樽のウッドフィニッシュが非常に豊富にあります。
まさにスコットランドの沢山のちりばめられた宝石のようといえます。
本記事ではエドラダワーの種類と製法と歴史について解説し、おすすめの飲み方も紹介します。
この記事のポイント
エドラダワー蒸留所は南ハイランドエリアのパースという人口約4万人の町に存在します。
この町は13世紀〜15世紀にかけてスコットランド王国の首都だった町でもありました。
その町にあったテイ川というスコットランドでは最長でイギリスでも7番目位に長い川だったのですが、その先に蒸留所があります。
ちなみに、「エドラダワー」の名前の由来は蒸溜所のそばを流れる「エドレッドの小川」または「2つの小川の間」という意味からとったとされています。
ハイランドエリアは非常に広いので東西南北にエリア分けされていますが、南ハイランドにある蒸留所は非常に少なく、代表的な蒸留所でもアバフェルディ、ブレアアソールそしてエドラダワーといったところ。
創立は1825年になります。
家族経営で手作りのウイスキー造りをおこなってきました。
現在でも少ない人数でウイスキー造りを営んでいますが、オーナーは2002年にボトラーズ会社シグナトリー社になっています。
生産部門の従業員は3人しかおらず、エドラダワーの設備・製法もほとんど昔と変わらず、丁寧に作られるハイランドモルトです。
仕込み水はベンヴッラキー山の湧き水で全蒸留所の中で最も小さいといわれるポットスチルを利用しており、特に再溜用の釜は張り込み量約1800ℓ程度のみ(これは関税当局が認める最少サイズのもの)の手作りの少量生産です。
糖化槽は100年以上使用されている貴重な年代物です。
熟成樽はシグナトリー社が購入した様々な樽を利用しています。
ボトラーズであるシグナトリー社のネットワークがあるので、様々な樽を使い多様性のある味わいを表現しています。
色は濃い琥珀、まさしくオロロ系のシェリーを長く寝かした原酒の色ですね。
美しくてさえがある濃い琥珀色。
クリーミィーでナッツ、ヘーゼルナッツカシューナッツ、熟成果実系統。
重厚なオイル、石油を彷彿とさせる香りのイメージ、カラメルプリンやブランデーの香りもあります。
味わいはまろやかでドライ厚みはあるがスパイシーな雰囲気を醸し出しながらも余韻は長く、直球でひたむきな姿勢で作られたような感じが出ています。
画像引用:edradour.com
一番手に入りやすいスタンダードなボトルです。
アロマは滑らかでクリーミィながらもナッティーで熟成果実も感じられ、重厚なオイルやプリンの甘みが印象的です。
味わいはスパイシーさも微かに感じますが、全体を通してナッツの香ばしさがあります。
スポンジケーキ、アーモンドの蜂蜜掛け、ドライフルーツなど。
甘みと酸味のバランスがよくとれています。
画像引用:edradour.com
こちらはシグナトリー社のシリーズです。
シグナトリー社はボトラーズでもありますがエドラダワー蒸留所のオーナー企業でもあります。
そのため、アンチルフィルタードコレクションのエドラダワーはオフィシャルリリースのようなボトラーズリリースという形になっています。
アロマはしっかりとして穏やかなドライ感があり、濃厚なブラックベリーやレーズンの甘さが際立っています。
味わいはレーズン、ビターチョコレート、シナモンのスパイス感、マーマレードなど。
画像引用:edradour.com
こちらはソングライターのDougie Macleanの曲カレドニアから名付けられたユニークな名前のウイスキーです。
こちらは酒齢10年以上のヴァッティングした原酒を最低42ヶ月もの間オロロソシェリー樽でフィニッシュ。
色はかなり濃い目の焦げ茶に近い色をしており、シェリーの濃厚さが伺えます。
アロマもやはり濃厚なシェリーを強く感じられ、ほのかに蜂蜜の甘さもあります。
味わいはオロロソシェリー樽の渋みが10年より力強く出ており、チョコレート、ラムレーズン、ミントなど。
画像引用:Amazon.co.jp
こちらは貴重なシングルカスクのウイスキーになります。
通常シングルモルトウイスキーは一つの蒸留所から様々な樽原酒をブレンドして造られますが、シングルカスクは1つの樽の原酒からボトリングされたウイスキーなのです。
しかもカスクストレングスという貴重品!
色は濃い目の琥珀色でアロマはシェリーが強く、ワイン樽っぽい感じや麦芽の香りというかオールドボトルにありがちなボトルの香りもします。
味わいはスパイシーかつオイリーで濃厚なチョコレート、熟したフルーツ、レーズンのような味わい、最後にほろ苦い感じで終わります。
一口で様々な味を楽しめ、アルコールの高さの力強さも感じられます。
画像引用:edradour.com
ファーストフィルのバーボンのみで熟成させたカスクストレングスのウイスキーです。
エジンバラクリスタル社よりリリースされたボトルになります。
アロマは柑橘類、蜂蜜、バニラ、ミント。
味わいは甘味、スパイス、ウッディネスが三位一体となり、雑味のないフルーツ感が口いっぱいに広がります。
カスクストレングスではないような飲み口であり、心地よい酸味があります。
フィニッシュはオレンジやアーモンド。
画像引用:edradour.com
シェリー樽で10年熟成。アンチルフィルタード、カスクストレングス。着色料不使用。フルストレングスの力強い味わいを楽しめます。
エドラダワーの「ストレート・フロム・ザ・カスク」シリーズは濃縮感のあるものばかりですが、こちらはその中でもダントツといっていいでしょう。
アロマはドライフルーツ、マーマレード、ほんのり温かいスパイス感。
味わいは濃厚なレーズン、やきりんご、オレンジケーキ、チョコレートなど。
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こちらもエドラダワーが自信をもってリリースする「ストレート・フロム・ザ・カスク」シリーズの中の1本。
フィニッシュにフランスのブルゴーニュ地方の赤ワイン樽で20か月以上熟成したボトルです。
エドラダワーの持つハニーな甘みとカカオ、ティラミスを思わせる風味を感じます。
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バーボン樽で熟成した原酒をフィニッシュに白ワインのシャルドネの樽で熟成後、カスクストレングスにて瓶詰めしています。
アロマは蜂蜜のように甘く、アーモンドの香ばしさもあり、柑橘類の爽やかさ。
味わいもクリーミィでとろけるような舌ざわりで蜂蜜の甘み、グレープフルーツの酸味があり、全体として甘く飲みやすい一品です。
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マディラワイン樽にて仕上げの熟成をしてカスクストレングスでボトリングしたものです。
アロマはドライフルーツ、チョコ、クッキー、キャラメル、ミント、シリアル。
味わいは複合的スパイスにレーズン、微妙にドライでキャラメルの甘みを伴ったタンニンのほろ苦さ。
酸味は微かに感じる程度でバーボンのフレーバーもどことなく感じます。
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ポートワインとは、ポルトガルのドウロ地方で造られるブランデーを添加したワインの一種で『ポルトガルの宝石』とも称されるワインです。
その選りすぐりのワインの樽で仕上げの熟成をしてそのままボトリングをした一品。
アロマはプルーン、ラズベリー、カシスなどの赤みのあるベリー系の果物。
味わいはカラメル、アップルパイ、蜂蜜、ハーブなど。
ワイン樽で仕上げていますが、ワイン独特のタンニンの渋みもなく、甘い果実感とハーブの爽やかさが美味しくボトリングされています。
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こちらはフィニッシュにソーテルヌ樽で熟成したボトルになります。
ソーテルヌといえばデザートワインと思いつく方もいるほど極甘口の貴腐ワインといえるでしょう。
こちらのボトルは美しい黄金色だけでなく、味わいも似通ったところがあります。
アロマは柑橘系と蜂蜜の甘さがあり、味わいには強い甘みのある蜂蜜とスパイシーさも多少伴っています。
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白ワインのシャルドネ樽のみで熟成されたボトルです。
単一のワインカスクのみで熟成されたウイスキーというのは中々珍しく貴重といえるでしょう。
カスクフィニッシュよりも樽の影響を色濃く受けており、アロマはフルーツケーキ、ホワイトチョコレート、木材など。
味わいはマスカットのような甘酸っぱさにベリー系のフルーツ、オーク、タンニンの渋みと微かなスモーキー感。
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エドラダワー ポートカスク マチュアードはポートカスクで熟成された、つまりワイン樽でのみ熟成されたウイスキーになります。
ポートカスクはフルーティな味わいをプラスしてくれる樽で、アロマは乳酸菌のような甘い酸味とラズベリーの甘み、香水に硫黄を混ぜたような感じもします。
味わいは粘性があり、甘い赤ワインのようでラズベリーやスモーキーな印象もあります。
基本的にはどんな飲み方をしても美味しいウイスキーです。
ロックにするとよりナッティーな風味が全面的に出ており、熟成果実のアプリコット、プルーン、ナッツが支配的です。
お菓子のような甘い香りが漂い、飲むとドライさが増します。
ハイボールは食事に合いそうな感じです。
あっさりした料理に合いそうな一品になります。
ストレートは時間をおくと甘い感じも更に出てきてウイスキーは揮発成分がゆっくりでていき、味が変化していくのでちびちびと飲んでいくのも楽しいウイスキーになります。
小さな蒸留所ですが、様々な樽を使用して、他とは一線を画したウイスキー造りに長けたエドラダワー数も少なく手に入りにくいですが、運よく見かけたら是非ご賞味ください。