山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
ファイティングコックとは、アメリカのヘブンヒル蒸留所で製造されたバーボンウイスキーです。
現在、ブランドの所有権があるのはヘブンヒル蒸留所で間違いありませんが、商標を購入したのが同蒸留所であるため、実際には昔からアメリカのさまざまな地域で作られていました。
バーボンといえば厚みのあるボディにパンチの効いた味わいと考える方も多いと思いますが、ファイティングコックも昔ながらのバーボンの味わいを忠実に守ってきた銘柄です。
この記事では、ファイティングコックの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
ファイティングコックは、アメリカのヘブンヒル蒸留所がブランドを買い取り、販売していた銘柄になります。
同蒸留所はエヴァン・ウィリアムス、エライジャクレイグなどのさまざまなバーボンブランドを所有する蒸留所として知られています。
味わいは、昔ながらのバーボンであり、力強く厚みのある味わいからバーボン愛好家から愛されてきました。
ファイティングコックの歴史と製造方法について解説します。
ヘブンヒル蒸留所のウイスキーについて知りたい方は下記の記事をチェックしてください。
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ファイティングコックが最初に作られ始めた時期は正確には分かっていません。
1960年代にはコネチカット州で作られていたといわれていますが、誰が初めてファイティングコックというブランドを作り出したのかは明らかにされていないのです。
確かなことは、ヘブンヒル蒸留所が1978年にファイティングコックというブランドを買い取り、販売を開始したことになります。
ファイティングコックという名のとおり、ラベルデザインにはニワトリが採用されています。
発祥が正確でないことからブランド名の意図は不明ですが、ファイティングという言葉と、同じ鳥をラベルデザインにした有名なバーボンであるワイルドターキーがあることから、この銘柄に対抗するバーボンという意味も込められていると考えられます。
ワイルドターキーの後から製造されたバーボンは、イーグル・レアなど明確にワイルドターキーの対抗戦略として生み出された銘柄もあるので、1900年代後半においてワイルドターキーの影響力が強かったことが分かるでしょう。
ファイティングコックは、ワイルドターキーの影響力が強い時代のなかで同じ鳥をラベルデザインにしたブランドとして生まれ、現代のバーボンのトレンドに合わせない骨太な昔ながらのバーボンを守ってきました。
ヘブンヒル蒸留所の概要についてはこちらのページにまとめています。
ファイティングコックの原料比率は、トウモロコシ75%、ライ麦13%、大麦12%となっています。
トウモロコシを主体としてパンチのある味わいを作り出しており、ワイルドターキーは反対にライ麦・大麦の比率を高める製法です。
ファイティングコックは、サワーマッシュ製法により、製品の香味を増し、酸味と甘味をより強くして厚みのある味わいに仕上げます。
熟成はアメリカンオークの新樽であり、チャーにより内側を焦がした新樽は味わいをより力強いものにして、スモーク香なども熟成の過程で付与されます。
この製法によって作られたファイティングコックは、昔ながらのバーボンを感じさせる味わいになります。
ウイスキー樽の内面を焦がすチャーについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキー樽の内面を焦がす「チャー」を行う理由と熟成の効果とは
ファイティングコックの種類と味わいを紹介します。
画像引用:Amazon.co.jp
ヘブンヒル蒸留所から販売されたファイティングコックのスタンダードボトルとなる銘柄です。
骨太な香りに、爽やかに弾けるような味わいに焦げ臭いスモークがフィニッシュとなる昔ながらのバーボンになります。
ファイティングコックを初めて飲むならこちらの銘柄から探してみましょう。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/cbeer/15049065/
ファイティングコックは、かつては熟成年数が明記されており、現在のスタンダードボトルに変わるまで6年物がその立ち位置でした。
強いアルコールと辛口な味わいでありながら、ノンエイジと比較すると味わいにより深みを感じることができます。
スタンダードと比較してボトルデザインの違いは分かりにくいですが、ニワトリの下に6と明記されているのがこちらのボトルになります。
画像引用:https://www.sake-kaitori.jp/menu/menulist/fightingcock8y/
ファイティングコックのなかでも1990年代に流通したオールドボトルであり、これまで紹介したボトルとは異なるデザインとなっています。
濃厚なバニラカスタードの甘い香りと、複雑な甘さとスパイシーさが感じられますが、長期熟成でありながら力強さを感じられる銘柄です。
ファイティングコックのなかでは希少性も高いですが、高い完成度のバーボンらしいバーボンを飲んでみたい方におすすめになります。
画像引用:https://www.sake-kaitori.jp/menu/menulist/fightingcock15y/
15年以上の熟成期間はバーボンウイスキーとしては非常に長熟であり、ファイティングコックのなかでも最高クラスの熟成年数を誇るプレミア価値のつくボトルです。
重厚な味わいが特徴であり、キャラメルの甘さと余韻として残るスパイシーさが非常に印象に残ります。
こちらの銘柄は日本限定で2000年代まで販売されていた銘柄ですが、日本でも現在では高い希少性があります。
ファイティングコックのおすすめの飲み方を紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ファイティングコックの力強い味わいは、ストレートで飲むことで最大限に楽しむことができます。
アルコールの刺激も強いので水や炭酸水などのチェイサーを忘れずに、挟みながらゆっくりと飲むようにしましょう。
昔ながらのバーボンで、甘みも感じられるのがファイティングコックの魅力となっています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件についてはこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
ファイティングコックは加水をしてしまうと、本来の魅力が失われる可能性が高いので、ストレートまたはロックといったシンプルな飲み方をおすすめします。
ロックで味わう場合は、氷の解けるスピードに気をつけたいところです。
丸氷を使用して作ることにより、氷解のスピードを遅らせることが可能です。
ロックの作り方についてはこちらの記事で紹介しています。
ウイスキーのロックのおすすめの飲み方は? おいしく飲むための作り方もご紹介
ファイティングコックは、現在のバーボンのトレンドとは異なるヘヴィな力強さを持った銘柄であり、昔ながらのバーボンを飲みたい方におすすめです。
ボトルによっては入手難易度が高くなりますが、熟成年数が表記されていないスタンダードボトルであれば購入しやすいです。
基本的には、スタンダードボトルから探して、興味を持ったら6年・8年・15年と飲み進めていきましょう。