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花と動物シリーズの種類と味わい、おすすめの飲み方

2023.07.31 / 最終更新日:2023.07.31

花と動物シリーズは、UD社(ユナイテッド・ディスティラリーズ社)が所有する蒸溜所のシングルモルトを販売するスコッチウイスキーのシリーズです。

このシリーズで販売されるシングルモルトはほとんどがブレンデッドの原酒以外には使用されない銘柄も含まれているため、ウイスキー愛好家から人気の高いシリーズとなっています。

花と動物シリーズでは、オスロスク、ブレアアソール、リンクウッド、インチガワ―、ダルユーインなどのシングルモルトがリリースされました。

この記事では花と動物シリーズの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。

この記事のポイント

  • 花と動物シリーズの種類と味わいを紹介
  • 花と動物シリーズのおすすめの飲み方を解説

花と動物シリーズとは

花と動物シリーズは、UD社(ユナイテッド・ディスティラリーズ社)が所有する蒸溜所のシングルモルトをリリースしており、銘柄ごとに異なる花と動物を描いていることが特徴です。

ほとんどがブレンデッド用の原酒を供給する蒸溜所からのシングルモルトのリリースがほとんどであることから、シングルモルトがほとんどリリースされていない銘柄で希少なオフィシャルボトルのシングルモルトが購入できます

当初は花と動物シリーズでリリースされたものの、人気の高さを理由に新たにシングルモルトがリリースされた銘柄もあるため、リリース当初より種類が減っているようです。

花と動物シリーズをより詳しく解説していきます。

花と動物シリーズの概要

花と動物シリーズは、UD社(ユナイテッド・ディスティラリーズ社)でリリースされたシリーズであり、現在のディアジオ社の蒸溜所のシングルモルトを販売しています。

ディアジオ社は経営統合や合併会社の設立などを理由に規模を拡大し続け、現在では世界最大規模の酒造会社になりました。

スコットランドの多くの蒸溜所がディアジオ社の傘下にあり、ディアジオ社ではジョニーウォーカー、ホワイトホース、ディンプル、J&B、ベルなどの数々のブレンデッドを販売しています。

これらの銘柄は多くのウイスキー愛好家が一度は口にした銘柄であるといえるでしょう。

ブレンデッドウイスキーは数多くの種類のモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドさせて作りますが、ディアジオ社からリリースされるブレンデッドウイスキーの味わいをの鍵となるキーモルトはディアジオ社が所有する蒸溜所の原酒を使用して造られます。

ディアジオ社の所有する蒸溜所のキーモルトは、ブレンデッドウイスキーという形で間接的に味わっているのです。

例えば、ジョニーウォーカーではダルユーインリンクウッドなど、ディアジオ社が所有する蒸溜所のキーモルトが使用されています。

いつも間接的に飲んでいるブレンデッドウイスキーのキーモルトはシングルモルトで味わうとどのような風味になるのか気になる方もいることでしょう。

ブレンデッドウイスキーの陰の立役者であり、特徴的な風味や完成度の高い味わいを持つディアジオ社所有のシングルモルトを味わえるのが花と動物シリーズです

ディアジオ社でリリースされている代表的なブレンデッドウイスキーはこちらの記事で紹介しています。

花と動物シリーズの全ラインナップ

花と動物シリーズは全部で26種類リリースされていますが、蒸溜所の閉鎖や買収などの問題や新しくシングルモルトがリリースされたことで終売した銘柄もあります。

現在では入手困難な銘柄もありますが、花と動物シリーズの全ラインナップを以下にまとめました。

花と動物シリーズの全ラインナップ

  1. オスロスク 10年
  2. ダルユーイン 16年
  3. ブレアアソール 12年
  4. ティーニニック 10年
  5. マノックモア 12年
  6. グレンロッシー 10年
  7. ストラスミル 12年
  8. リンクウッド 12年
  9. インチガワー 14年
  10. ベンリネス 15年
  11. グレンスペイ 12年
  12. アバフェルディ 15年
  13. オルトモア 12年
  14. クライゲラキ 14年
  15. カリラ 15年
  16. クライヌリッシュ 14年
  17. スぺイバーン 12年
  18. グレンダラン 12年
  19. ダフタウン 15年
  20. バルメナック 12年
  21. ピティヴィアック 12年
  22. ブラッドノック 10年
  23. モートラック 16年
  24. ロイヤルブラックラ 10年
  25. グレンエルギン 12年
  26. ローズバンク 12年

以上になりますが、中には現在ではシングルモルトがリリースされている銘柄もあれば、バカルディ社などの別の企業に蒸溜所の所有権が移っている銘柄があります。

例えば、アバフェルディ、オルトモア、クライゲラキ、ロイヤルブラックラはバカルディ社の所有になってから新たにオフィシャルボトルのシングルモルトがリリースされています。

すでに新しくシングルモルトがリリースされており、花と動物シリーズが終売となった銘柄がある一方で、こちらのシリーズでしか購入できない銘柄もあるのが現状です

またローズバンクのように再開の予定はあるものの閉鎖蒸溜所では希少なオフィシャルボトルのシングルモルトもあります。

スコットランドには上記の銘柄を生産する蒸溜所を合わせて150種類近い蒸溜所が存在します。スコッチウイスキーの蒸溜所は以下のページから探すことが可能です。

蒸溜所 | スコッチウイスキー

花と動物シリーズの種類と味わい

現在でも購入しやすく、ディアジオ社のブレンデッドを支え続けているシングルモルトを対象に花と動物シリーズの種類と味わいを紹介します。

  • オスロスク 10年 花と動物シリーズ
  • ダルユーイン 16年 花と動物シリーズ
  • ブレアアソール 12年 花と動物シリーズ
  • ティーニニック 10年 花と動物シリーズ
  • マノックモア 12年 花と動物シリーズ
  • グレンロッシー 10年 花と動物シリーズ
  • ストラスミル 12年 花と動物シリーズ
  • リンクウッド 12年 花と動物シリーズ
  • インチガワー 14年 花と動物シリーズ
  • ベンリネス 15年 花と動物シリーズ
  • グレンスペイ 12年 花と動物シリーズ

オスロスク 10年 花と動物シリーズ

画像引用:https://ultimatespirits.jp/shopdetail/000000002171/

オスロスク 10年 花と動物シリーズは、ツバメが描かれたラベルデザインが特徴の10年物のシングルモルトです。

リンゴやキウイなどのフレッシュな果実の香味があり、クリアな味わいを持っている爽やかな印象のボトルです

花と動物シリーズのなかでも2001年に追加された新しいボトルであり、J&Bの味わいを支えている銘柄でもあります。

オスロスクとは?種類や味わい、おすすめの飲み方

ダルユーイン 16年 花と動物シリーズ

画像引用:Amazon.co.jp

ダルユーイン 16年 花と動物シリーズは、アナグマが描かれたボトルであり、ほかのボトルと比較しても熟成年数が長いことが特徴です。

酒質がしっかりしており、シェリー樽由来の濃厚な果実の甘い味わいが楽しめます

若干ではあるもののスモーク香があり、ジョニーウォーカーのキーモルトでもある銘柄です。

ダルユーインの種類と味わい、おすすめの飲み方

ブレアアソール 12年 花と動物シリーズ

画像引用:https://ultimatespirits.jp/shopdetail/000000002212/

ブレアアソール 12年 花と動物シリーズは、カワウソが描かれたラベルデザインであり、仕込み水に使用しているオルトダワ―川がカワウソの小川と呼ばれることが由来です。

ジョニーウォーカーやベルなどのブレンデッドに使う原酒とは異なり、バーボン樽ではなくシェリー樽で熟成しています。

そのため、ドライフルーツやレーズンなどシェリー樽由来の甘い味わいとなっており、後からスパイシーさが強まるのが特徴です

ブレアアソールの種類と味わい、おすすめの飲み方

ティーニニック 10年 花と動物シリーズ

画像引用:Amazon.co.jp

ティーニニック 10年 花と動物シリーズは、ネズミイルカが描かれるジョニ赤で知られるジョニーウォーカー レッドラベルの主力となるキーモルトです。

単体で味わったときの完成度が花と動物シリーズのなかでも高く、甘味だけでなく酸味やビターな風味が感じられる複雑な味わいです

と動物シリーズのなかでも完成度の高いボトルを入手したい場合は、こちらの銘柄を探してみましょう

ティーニニックの種類と味わい、おすすめの飲み方

マノックモア 12年 花と動物シリーズ

画像引用:Amazon.co.jp

マノックモア 12年 花と動物シリーズは、グレート・スポッテッド・ウッドペッカーと呼ばれる鳥が描かれていますが、こちらの鳥はキツツキの一種にあたります。

スペイサイドで製造されていることから同じスペイサイドのシングルモルト同様にフルーティーで甘い味わいとなっていますが、スパイシーでコクのある風味もあるため、甘くて飲みやすいだけではなく個性を持っています

マノックモアはブレンデッドウイスキーのディンプルの味わいを支えている銘柄です。

マノックモアの種類と味わい、おすすめの飲み方

グレンロッシー 10年 花と動物シリーズ

画像引用:https://item.rakuten.co.jp/3line/10003091/

グレンロッシー 10年 花と動物シリーズは、ラベルにはグレンロッシー蒸溜所が位置するロッシー谷に生息している野鳥が描かれています。

シトラスやミントのようなすっきりした香りに、はちみつやシロップのような甘さが感じられます

全体的に透明感があるすっきりとした甘いウイスキーであり、こちらもディンプルのキーモルトとなっている銘柄です。

グレンロッシーの種類と味わい、おすすめの飲み方

ストラスミル 12年 花と動物シリーズ

参考:https://ultimatespirits.jp/shopdetail/000000001373/

ストラスミル 12年 花と動物シリーズは、スペイサイドの水辺で見られるセキレイがラベルに描かれています。

りんごやはちみつの甘い味わいのなかに、黒コショウがピリッと効いたようなスパイシーさが感じられるのが特徴です

J&Bのキーモルトに使用されており、こちらのブレンデッドの味わいの方向性を形作っています。

ストラスミルの種類と味わい、おすすめの飲み方

リンクウッド 12年 花と動物シリーズ

画像引用:Amazon.co.jp

リンクウッド 12年 花と動物シリーズは、白鳥がラベルにデザインされたシングルモルトウイスキーです。

ラのような華やかな香りと青リンゴのフルーティーな味わいが特徴であり、ラベルデザインの白鳥を思わせるような優雅な銘柄です

クセがなく飲みやすいことから初心者向けであり、ジョニーウォーカーとホワイトホースの味わいを支えています。

リンクウッドの種類と味わい、おすすめの飲み方

インチガワー 14年 花と動物シリーズ

画像引用:https://ultimatespirits.jp/shopdetail/000000001371/

インチガワー 14年 花と動物シリーズは、ハイランドでよく見られる鳥であるオイスター・キャッチャーを描いており、日本ではミヤコ鳥と呼ばれています。

オイリーさを感じられるナッティな風味が特徴的であり、スペイサイドらしいフルーティーな味わいと潮気のある風味が同居しています

シングルモルトとして強い個性を持つインチガワ―は、ブレンデッドウイスキーベルの原酒として使用されています。

インチガワ―の特徴とは?種類や味わい、おすすめの飲み方

ベンリネス 15年 花と動物シリーズ

画像引用:https://ultimatespirits.jp/shopdetail/000000002202/

ベンリネス 15年 花と動物シリーズは、クロライチョウと呼ばれる黒色をしたライチョウがラベルの下部に描かれています。

焦がしたケーキのようなスモークがあり、濃厚で甘い味わいが楽しめます

ジョニーウォーカーとJ&Bの構成原酒であり、単体で味わっても強い個性が感じられる銘柄といえるでしょう。

ベンリネスの種類と味わい、おすすめの飲み方

グレンスペイ 12年 花と動物シリーズ

画像引用:https://ultimatespirits.jp/shopdetail/000000002101/

グレンスペイ 12年 花と動物シリーズは、イギリス最小の鳥といわれているキクイタダキであり、ほかの銘柄と比較してもボトラーズによるシングルモルト化も少ない銘柄です。

フローラルで草木を思わせる風味があり、大麦の甘味の後にシナモンのスパイシーな風味が広がります

J&Bのキーモルトに使用されていますが、シングルモルトで飲む機会はほとんどない花と動物シリーズのなかでも希少な銘柄です。

グレンスペイの種類と味わい、おすすめの飲み方

花と動物シリーズのおすすめの飲み方

花と動物シリーズはすべてシングルモルトであり、風味や味わいをそのまま楽しむならストレートが共通しておすすめになります。

銘柄ごとに味わいの傾向が異なることから、ストレート以外の飲み方が合うかどうかは銘柄によって異なるところです。

共通した飲み進め方は、最初はストレートを試して、加水やロック、ハイボールなどを試していくのが良いでしょう

アルコール度数を下げて、香りを引き立たせ、風味もできる限りそのまま味わえるようにしたい場合は、常温の水とウイスキーを1:1で割るトワイスアップもおすすめです。

まとめ

花と動物シリーズの味わいを現在入手しやすい花と動物シリーズでのみオフィシャルボトルが販売されているシングルモルトを中心に紹介しました。

どの銘柄もディアジオ社の代表的なブレンデッドウイスキーで使用されていることから、間接的に飲んだことがある銘柄であるため、興味を持ちやすいと考えます。

飲む銘柄に悩んでいる方は、自分が好きなブレンデッドのキーモルトに使われている銘柄から飲み進めてみましょう。

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