山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
グレンキースは、スコットランドのスペイサイドエリアにあるキース地区で製造されるシングルモルトウイスキーです。
シーバスリーガルを中心にさまざまなブレンデッドのキーモルトに採用されてきた歴史がありますが、近年のシングルモルトは長期熟成物が多くマニア向けの銘柄となっています。
コクのある味わいが特徴的であり、スペイサイドモルトらしいフルーティーな風味を持つ愛好家向けのリリースが多いにもかかわらず初心者も飲みやすい銘柄です。
この記事では、グレンキースの種類と味わい、おすすめの飲み方について紹介します。
この記事のポイント
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グレンキースは、スペイサイドにあるグレンキース蒸溜所で製造されるシングルモルトウイスキーです。
スペイサイドのキース地区には、ストラスアイラがあり、グレンキースはストラスアイラの第2蒸溜所として設立された経緯があります。
果実の華やかな香りが特徴的であり、フルーティーな味わいが楽しめるスペイサイドの王道ともいえるウイスキーです。
グレンキースの歴史と製造方法について紹介します。
スペイサイドモルトについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
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グレンキースは、1950年代頃から売り上げを伸ばしたシーバス・ブラザーズにより、1957年にストラスアイラの第2蒸溜所として建設されました。
ストラスアイラの近辺にはかつて製粉工場であった跡地があったため、その場所を利用してグレンキースの蒸溜所とシーバス・ブラザーズの研究室も置かれることになります。
シーバス・ブラザーズの読み通り、グレンキースは同社に求められる需要を満たすためにブレンデッドウイスキーの原酒を中心に製造を続けます。
シーバスリーガルのキーモルトとして使用され続け、パスポートやロイヤル・サルートのキーモルトにも採用されました。
しかし、1999年に生産を休止し、所有者はぺルノ・リカール社になります。
その後もしばらくは休止していましたが、再びウイスキー需要が拡大したことを理由に2013年に再稼働しています。
これまで10年物のシングルモルトが販売されていましたが、ぺルノ・リカール社の販売戦略により、現在では21年以上の長期熟成のシングルモルトの販売を開始しました。
余談ではありますが、『ゴルゴ13』の連載50周年記念ボトルとしてグレンキースがリリースされており、『ルパン3世』の映画『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門』の劇中でも特定のボトラーズから発売されたグレンキースが登場するなど、日本のサブカルチャーと関連性の高い銘柄でもあります。
シーバスリーガルについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
グレンキースは、シーバス・ブラザーズの実験的な側面もあった蒸溜所であるため、製造方法においてさまざまな革新的な取り組みを行ってきました。
グレンキースではスペイサイドでは珍しい3回蒸留をおこなっていた蒸溜所であるため、ボトラーズを含むオールドボトルを飲む場合は、3回蒸留のグレンキースを飲むことが可能です。
3回蒸留はローランド地方のウイスキーに用いられてきた珍しい蒸溜方法ですが、ブレンデッドのキーモルトとしてライトかつ飲みやすいことが求められた結果といえるでしょう。
スチルにおいてガス焚きの直接加熱を使用した初めての蒸留所でもありましたが、現在はすべてのスチルが蒸気駆動となっています。
失敗して取りやめとなった試みもあるものの、さまざまな革新的な挑戦を続けていることから、蒸留器の形や大きさも他の蒸溜所と比較しても異なる形をしているようです。
ただし、ストラスアイラとは異なり蒸溜所の見学を受け付けておらず、グレンキースの変わった設備や製造方法を直接見ることはできません。
グレンキース蒸溜所の詳細について知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
グレンキース蒸留所 - Glen Keith DISTILLERY
グレンキースの種類と味わいについて紹介します。
画像引用:https://www.amazon.co.uk/Glen-Kieth-Single-Scotch-Whisky/dp/B076X4K1N4
蒸溜所が再開してから販売されたグレンキースのノンエイジボトルであり、イギリス限定の販売となっています。
洋ナシとオレンジの甘い香りが特徴的であり、バニラと香ばしいナッツの風味が楽しめます。
イギリス限定の販売ではあるものの一部は日本にも流通しているため、平均的なシングルモルトの価格で購入できる場合があるので、オンラインショップを中心に探してみましょう。
画像引用:https://www.secret-speyside.com/ja-jp/collection/glen-keith/
ペルノリカール社が厳選した18年以上のシングルモルトを販売する「シークレット スペイサイドコレクション」のグレンキースでは3種類のラインナップが発売され、その中で一番熟成年数が若い21年物です。
グレンキースが持つ洋ナシの風味がより円熟味を帯びており、アーモンドの香ばしさも感じられる銘柄になります。
シークレット スペイサイドコレクションの中で一番入手難易度が低いのがこちらの銘柄です。
画像引用:https://www.secret-speyside.com/ja-jp/collection/glen-keith/
同じくシークレット スペイサイドコレクションの中間に位置する25年熟成のグレンキースになります。
トフィーとりんごの香りにバニラの甘い味わいのなかに少しスパイス感を感じる完成度の高いスペイサイドモルトです。
21年物を飲んでいる方はこちらの銘柄も入手できるようなら入手しておきたいところです。
画像引用:https://www.secret-speyside.com/ja-jp/collection/glen-keith/
グレンキースのシークレット スペイサイドコレクションのなかでも最高の熟成年数を誇るのが28年物であり、オフィシャルボトルではなかなか見られない熟成年数のボトルになります。
甘いアプリコットの香りにオレンジのフルーティーさが広がりますが、ジンジャーのようなスパイシーさも感じられる銘柄です。
オフィシャルボトルで最高級のグレンキースを飲みたい方におすすめになります。
画像引用:https://ultimatespirits.jp/shopdetail/000000000632/
1990年代頃に流通したグレンキースであり、近年においても流通しています。
爽やかなフルーツの香りになめらかな口あたりが特徴的であり、非常に飲みやすい銘柄となっています。
グレンキース自体は現在も販売されていますが、閉鎖前の原酒は今後は無くなってしまうことが予想されるため、気になる方は出来る限り早く入手しておきたいボトルです。
グレンキースのおすすめの飲み方について解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
グレンキースは、非常に飲みやすい口あたりとなっていることからストレートで飲むのがおすすめです。
加水はするとしても数滴ほどにとどめ、ほとんどそのまま飲むのがグレンキースの楽しみ方といえるでしょう。
ただし、アルコール度数が高いボトルもあるので、舌を麻痺させないようにチェイサーの用意を忘れないようにします。
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グレンキースはロックでゆっくり味わいのもおすすめであり、ウイスキー初心者の方はより飲みやすくする効果が期待できます。
希少性があまり高くないディスティラーズ エディションや、ボトラーズで販売しているグレンキースを購入した場合に気分を変えたい場合はロックを試してみましょう。
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グレンキースは、日本ではスタンダードボトルにあたるディスティラーズエディションの入手方法が限られており、ラインナップが21年以上熟成させているボトルとなっているので、愛好家向けの銘柄となっています。
しかし、味わい自体はウイスキー初心者の方も楽しめるものとなっているので、ウイスキーを飲みなれていない方も興味を持った場合は飲んでみることをおすすめします。
グレンキースは大きく分けてディスティラーズエディション、シークレット スペイサイドコレクション、オールドボトル、ボトラーズの4つに分けられるので、気になる銘柄を探してみましょう。