ザ・マッカラン ダブルカスクシリーズの種類と味わい、おすすめの飲み方
- ウイスキー銘柄
グレンマレイはスコットランドのスペイサイド地方で作られているシングルモルトウイスキーです。
シングルモルトなのに2000円前後で購入できてしまうコストパフォーマンスの良さがありますが、ウイスキーが嫌いという人にとっても非常に飲みやすい仕上がりになっています。
その理由の一つとして新たなオーナーが、フランスの飲料会社であるラ・マルティニケーズ-バルディネになったのも大きな理由でしょう。
この会社に買収されたことによって、生産ラインも著しく増えて、ラインナップも豊富になりました。
グレンモーレンジィから樽熟成の影響を受けているだけあってフルーティさが抜群で美味しい特徴があります。
本記事ではグレンマレイの種類と製法と歴史について解説し、おすすめの飲み方も紹介します。
この記事のポイント
画像引用:glenmoray.com
グレンマレイ蒸留所は1897年にスペイサイド地方の中心地であるエルギンというところにいた実業家によって設立されました。
1897年以前はビール工場だったそうで、改装することで蒸留所が作られたそうです。
ビールとウイスキーの製造工程は蒸留工程の前までは似ているので、グレンマレイに限らず、ビール工場がウイスキー工場に改装されたという例は少なくないようです。
この蒸留所、ビール工場以前は処刑場だったということも知られています。
1962年に熟成庫を建設中に頭蓋骨がみつかったなんていうこともあったようです。
怖い話ですね。
無事、グレンマレイ・グレンリベット蒸溜所株式会社によってウイスキー蒸留所に改装されたグレンマレイ蒸留所ですが、その数年後にイギリス恐慌の影響を受け、スコッチウイスキー業界も不況に陥り多くの蒸溜所の閉鎖が相次ぎます。
グレンマレイも1910年にあえなく蒸留所を閉鎖することになりますが、その10年後の1920年にマクドナルド&ミュア社によって買収され、1923年に稼働できるようになりました。
その後、1958年にフロアモルティングをサラディンボックス式の製麦に切り替え、1978年には製麦も終了し、ポットスチルを導入するなど生産量を増やすための積極的な施策が講じられました。
さらに1996年、マクドナルド&ミュアー社は「グレンモーレンジィ社」へと改名。
グレンマレイ蒸留所はグレンモーレンジィ社の傘下だったということもあり、グレンモーレンジィの製造から強い影響を受けています。
ちなみにグレンモーレンジィは『樽熟成のパイオニア』等と言われております。
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その後、2004年にはフランスのラグジュアリーブランド、モエ・ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH)に買収されます。
LVMHはグレンマレイのビジター用施設を作るなど積極的な設備投資をおこないますが、予想に反し、同社が所有するスコッチウイスキーのブランドと比較して、グレンマレイの知名度は上がらないことから2008年に売却されてしまいます。
その後、グレンマレイ蒸溜所の新たなオーナーは、フランスの飲料会社であるラ・マルティニケーズ-バルディネとなります。
ラ・マルティニケーズがオーナーになってからは、年間の生産量は倍以上へと増加し、ブランドの知名度も上がっていきました。
現在のシングルモルトブームに相まって、様々な人の趣向に合わせたバラエティにとんだラインナップを増やしたことが一因しているようです。
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ラ・マルティニケーズ社生産拡大計画により、蒸溜所外に14槽の発酵槽が設置、ロイター式のマッシュタンも導入されました。
元々、使用していた6基のスチルを再溜釜として改修し、さらに新しい初溜釜を追加することで生産量を2倍以上に伸ばしたのです。
また、蒸留所内でコンピューターを使って管理するなど先進的な環境を積極的に取り入れているのも特徴的です。
グレンマレイに使われている仕込み水は、近くを流れるロッシ―川の水を利用しています。
麦芽はマレイ州の産地のものを中心にノンピーテッドとピーテッドを半数ずつ造っており、シングルモルトだけでなく、ブレンデッドの原種としても提供されています。
ここは元々は農場で、マレイ州一帯はレ『アック・オ・マレイ』と呼ばれ大麦の産地として古くから有名でした。
約80%のスピリッツはバーボン樽に詰めますが、他は様々なタイプと大きさの樽に入れてレパートリーは様々です。
熟成にはバーボン樽を中心にさまざまな樽で後熟を併用しています。
グレンマレイは比較的低価格帯のワインカスクフィニッシュの商品が揃っているのが特徴的ですね。
白ブドウに洋ナシ、などとにかくフルーティ。
微炭酸飲料のような爽快感、親しみやすい味わいはウイスキー初心者にもおすすめです。
グレンマレイのおすすめラインナップをご紹介します。
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グレンマレイのフラッグシップボトルで、アメリカンオーク樽で熟成されています。
色は薄いゴールドで、アロマはオレンジピールなどの柑橘類、ハーブ感、バタースコッチなどの甘さも感じられますが、潮っぽいライトな香りもします。
味わいは柑橘系のエッジが特徴の麦のトフィーの甘さ。
微かにアルコールの刺激はしますが、ピート感はなく軽いタッチで飲みやすい仕上がりとなっています。
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こちらはアメリカンオーク樽で最初に熟成され、その後、世界一の港として有名なポルトクルスのポート樽で数ヶ月かけてつくられています。
甘いポルトガルのワイン樽により、樽由来のオークの香りにドライフルーツのような甘さが加わり、焦がしたバニラ香のアロマも豊かです。
味わいはスパイシーなレモンピールやキャラメリゼが特徴で、フィニッシュにはワインとオークのフレーバーが滑らかに調和します。
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こちらは、バーボン樽だけで熟成させた「グレンマレイクラシック」をスペインのヘレスから供給されたオロロソシェリー樽で後熟して仕上げています。
その影響が色濃く出ており、ドライフルーツやナッツ、少しスパイシーさもあってウイスキーファンも初心者にも人気の銘柄となっています。
アロマはドライフルーツ、焦がしたシナモン、キャラメル。
味わいは温かいスパイスとダークチョコレート。
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伝統的なグレンモレイの方法でアメリカンオーク樽で最初に熟成し、次にシャルドネ白ワイン樽で仕上げています。
アロマはスパイシー、焼いたリンゴ、洋ナシ、シナモンシュガー。
味わいはキャラメリゼしたトロピカルフルーツ、ブラックペッパー、バニラ香。
全体的に温かみを感じる甘さを味わえる1本です。
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こちらはフラッグシップボトルである、『グレンマレイ クラシック』にピートをきかせた銘柄です。
色はクラシックと同じく薄いゴールドでアイラモルトのようなピーティでスモーキーな中にもバニラ香やフルーティーなフレーバーを感じ取ることができます。
フィニッシュは長く、強く甘さとスパイシーさの融合が続きます。
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グレンマレイ12年は、バーボン樽熟成の原酒をファーストフィル、セカンドフィル、サードフィルがそれぞれ6:3:1という比率でヴァッティングし、後熟に白ワインのシュナン・ブランの樽で仕上げています。
アロマは、バニラ香やフルーティでフレッシュな、爽快感。
味わいは、コクのあるリンゴや洋ナシの果実感、それからバニラ柑橘類の味わいが続きます。
全体を通しては甘みと酸味が楽しめます。
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こちらは、シェリー樽とアメリカンオーク樽で熟成した原酒をヴァッティングしていますが、シェリー樽の比率を多くとっています。
アロマはバニラ、ラムレーズン、キャラメルといった甘い香りが食欲をそそります。
味わいは完熟バナナ、ダークチョコレート。
グレン・モレイのクラシックなスタイルを具現化された貴重な銘柄といえるでしょう。
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グレンマレイの一番の長期熟成ボトルになります。
選び抜かれた上質なバーボン樽で熟成されており、アロマはカラメルやバニラ香、オークの木の香り。
味わいは滑らかな蜂蜜やバニラ、カラメル、そしてスモークしたフレーバー。
こちらは、蒸留所の120周年を記念してボトリングされた特別なボトルです。
シェリー樽、マデイラ樽、ポート樽など、グレンマレイが誇る5種類のヴィンテージ原酒からつくられており、限定1000本となっています。
アロマは花の蜜のようなフローラルな甘みがあり、スパイシーさも感じられます。
その他、ポートカスクや濃厚なメイプルシロップなど。
その味わいはアップルパイやミルクチョコレート、スポンジケーキ、ヘーゼルナッツなど複雑な甘みが絡み合っています。
おすすめの飲み方は水割り、もしくはハイボールです。
フルーティなあまみが前面に押し出されます。
そしてライトで食事にも合わせやすく、ハーブやスパイスを感じる方も多いと思うのでハイボールはいいかなと思います。
グレンマレイはグレンモーレンディに影響を受けていますが、バランスはフルーティさによっており、甘く爽やかで初心者にも飲みやすい1杯となっています。
知名度はこれからという感じですが、隠れた銘品なので是非お試しください。