ラフロイグ 10年とは? スモーキーな味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
ヘーゼルバーンは、かつてキャンベルタウンにあった最大規模の蒸留所の名を冠したスコッチウイスキーです。
現在リリースされているヘーゼルバーンは、スプリンバンク蒸溜所が製造・販売しているシングルモルトブランドです。
スプリングバンクとは異なりノンピート麦芽を使用しており、ライトな味わいに仕上がっていますが複雑な風味が楽しめます。
この記事では、ヘーゼルバーンの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
画像引用:http://lostdistillery.com/11campbeltown/112campbeltownd-k/hazelburn.html
ヘーゼルバーンとは、キャンルタウンの閉鎖蒸溜所のヘーゼルバーンと同名の銘柄名であるシングルモルトウイスキーです。
スプリングバンクでは、メインのスプリングバンクと特徴が異なるシングルモルトブランドのヘーゼルバーンとロングロウを製造しています。
ノンピートスタイルであるため、ピートスモークが苦手な方でもスプリングバンク蒸溜所の製造する完成度の高い味わいを楽しむことが可能です。
ヘーゼルバーンの歴史と製造方法について見ていきましょう。
スプリングバンク・ロングロウについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
スプリングバンクの特徴とは?種類や味わい、おすすめの飲み方
ロングロウの種類と味わい、おすすめの飲み方
ヘーゼルバーン蒸溜所は、1796年に設立され、1世紀以上に渡りスコッチウイスキーの最先端に立ち続けた蒸溜所です。
最盛期には、192,000ガロンのモルトウイスキーが生産されており、ライトな味わいのウイスキーが造られていました。
1920年、ニッカウイスキーの創業者である竹鶴政孝氏がスコットランドに実習に来た際に、実習先の蒸留所として選ばれたのがヘーゼルバーン蒸溜所でした。
しかし、戦争や不況などの影響により、1920年代後半には他の多くのキャンベルタウンの蒸留所と同様に閉鎖に追い込まれます。
キャンベルタウン最大規模を誇り、竹鶴政孝氏の実習先にもなった知名度の高い蒸溜所であるという事実も関係なく、閉鎖に追い込まれ、現在まで生き残ったキャンベルタウンの蒸留所は3つしかありません。
最盛期を象徴する蒸溜所であったヘーゼルバーンですが、かつてスプリングバンクの隣にあった閉鎖したロングロウ蒸溜所とともに思わぬ形で復活を果たします。
スプリングバンク蒸溜所が新たにリリースしたシングルモルトブランドにヘーゼルバーン・ロングロウという名称が使用されたのです。
ヘーゼルバーンとしてリリースされたウイスキーの特徴は、かつてヘーゼルバーン蒸溜所で造られていたライトな味わいです。
ヘーゼルバーン蒸溜所はすでに閉鎖されていますが、スプリングバンク蒸溜所のシングルモルトブランドとしてその名がウイスキー市場に残っています。
キャンベルタウンの蒸留所の歴史についてはこちらの記事で閉鎖の経緯も含めて詳しく紹介しています。
キャンベルタウンの3つの蒸留所を紹介! 町の歴史についても解説
スプリングバンク蒸溜所では、スプリングバンク・ロングロウ・ヘーゼルバーンの3つのシングルモルトブランドの製造・販売がなされています。
スプリングバンクを基準として、ロングロウはヘビリーピートスタイル、ヘーゼルバーンはノンピートという差別化です。
ブルックラディ蒸溜所やトバモリー蒸溜所のように、1つの蒸留所で異なるタイプのシングルモルトを販売する試みはスコッチウイスキー業界においていくつかの蒸留所にも例があります。
キャンベルタウンは最盛期と比較して蒸溜所の多くが閉鎖しているため飲めるウイスキーの選択肢が少ない状況で、キャンベルタウンで造られたウイスキーのなかでも、ご自身の好みに合わせてシングルモルトを選べる試みとなっています。
しかし、スプリングバンクでは共通してモルティングの手法にフロアモルティングを採用している伝統的な蒸留所であり、ヘーゼルバーンの製造においても例外ではありません。
また、過去のヘーゼルバーンもライトな味わいであったといわれていますが、スプリングバンクは過去の蒸留所のウイスキーの味わいを再現する試みを行っているわけではないので、かつてヘーゼルバーン蒸溜所で造られたウイスキーとは別物です。
ヘーゼルバーンの種類と味わいについて紹介します。
画像引用:https://www.kameya.jp/shopdetail/001001000189/
ヘーゼルバーン 8年は、1997年にスプリングバンク蒸溜所で生産が開始された少量生産のノンピートのシングルモルトです。
軽やかでライトな味わいでありながら、レーズン・マーマレードのフルーティーさとジンジャーやシナモンのスパイシーさも感じられる複雑な味わいを持っています。
現在は終売していますが、熟成年数が若いにもかかわらず高い完成度を持つ銘柄です。
画像引用:https://whisk-e.co.jp/products/hazelburn10y/
現在のヘーゼルバーンを代表する銘柄がこちらの10年ものになります。
洋ナシとりんごの香り、芳香に感じるハチミツの甘さ、スパイシーでクリーミーな味わいです。
初めてヘーゼルバーンを飲むならこちらの銘柄から試すことをおすすめします。
画像引用:https://e-singlemalt.co.jp/?pid=119378902
13年以上熟成させたオロロソシェリー樽原酒のみを使用したヘーゼルバーンであり、12,000本限定でリリースされました。
シェリー樽らしいレーズンなどの熟した果実のアロマが広がり、ストロベリーなどの濃厚な甘みとクリーミーな味わいが広がります。
シェリー樽熟成にこだわる方におすすめのヘーゼルバーンです。
画像引用:https://store.shopping.yahoo.co.jp/sakayabic/594099-01.html
こちらもシェリー樽で熟成された原酒のみを使用したヘーゼルバーンの15年熟成のウイスキーです。
熟成年数が高まり、トフィーやミルクチョコレートのようなクリーミーな味わいが強調され、濃厚で複雑な風味が楽しめます。
シェリーウッドのなかでも評価が高く、近年人気が上昇している銘柄です。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/chuoshuhan/110370/
21年の長期熟成ボトルとなるヘーゼルバーンは、7割のシェリー樽原酒をヴァッティングしたシェリー樽中心の銘柄です。
キャラメルとプディングの香りに、プルーンやシュークリームの甘みに、ダークチョコレートの深みのある味わいが特徴です。
最高レベルのヘーゼルバーンを飲みたい方はこちらの銘柄を探してみましょう。
ヘーゼルバーンのおすすめの飲み方について解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ヘーゼルバーンはノンピートかつライトでクセがないため、ストレートで飲みやすい銘柄です。
ただ飲みやすいだけでなく、シェリー樽由来の複雑な風味を堪能できるので、ストレートでゆっくり味わいたいところです。
ただし、アルコール度数は高いラインナップもあるので、舌を麻痺させないために水や炭酸水などのチェイサーを用意して飲むことをおすすめします。
ストレートで美味しいウイスキーの条件についてはこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
ヘーゼルバーンは、加水をするとスプリングバンクでも感じられる潮っぽいクセが出てきます。
ハイボールや水割りなどにするとヘーゼルバーンのライトでクセのない味わいが大きく崩れる恐れがあるので、ロックにしてゆっくり飲むことで味わいの変化を楽しむのがおすすめです。
ウイスキーのロックのおすすめの飲み方と作り方についてはこちらの記事で紹介しています。
ウイスキーのロックのおすすめの飲み方は? おいしく飲むための作り方もご紹介
ヘーゼルバーンは、現在、スプリングバンクがリリースしている3つのシングルモルトの1つであり、スプリングバンクと比較してピート由来のクセがなく飲みやすいのが特徴です。
そのため、日本人の好みに合いやすいと考えられ、シェリーウッドのヘーゼルバーンは日本で人気の高まっている銘柄でもあります。
初めてヘーゼルバーンを飲むなら10年または8年を選び、気に入った方は価格と熟成年数が高いシェリーウッドにも挑戦してみましょう。