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アイラミストとは?種類や味わい、おすすめの飲み方

2022.06.14 / 最終更新日:2024.11.12

アイラミストはスコットランドのアイラ島で造られたブレンデッドウイスキーです。

この銘柄は1927年当時にアイラ島の領主だったマルガデイル卿の生誕21年を記念したパーティで振る舞われました。

アイラ島はスコッチウイスキーの6大生産地の一つで、モルトウイスキーは200年以上も前から製造されており非常に伝統があります。

スコッチの6大生産地はそれぞれにスコッチの味わいに個性がありますが、アイラ島は何といっても島独自の泥炭(ピート)がもたらすスモーキーな風味といっていいでしょう。

ウイスキー初心者の方の中にはピートのスモーキーな香りが苦手で飲みづらいといった方もいるでしょうが、アイラミストはブレンデッドウイスキーなので、そこまでスモーキー感は強くなく、飲みやすい仕上がりになっています。

この記事のポイント

  • アイラミストの伝統の製法や蒸留所を紹介
  • アイラミストの味わいを堪能できるおすすめの飲み方を解説

アイラミストの蒸留所・歴史

アイラミストは1927年に誕生した歴史の長いブレンデッドウイスキーです。

元々はアイラ島の大地主で政治家でもあったジョン・グランビル・モリソンの21歳の誕生日を祝うことで造られたウイスキーでした。

当時モリソン家はアイラ島北部の大部分を所有していた大地主で、ジョン・モリソンは最後の世襲貴族だったのですが、19世紀には地球上で最も裕福な一族と言われたあのロスチャイルド家の次に財産を保有していたと言われています。

後にジョン・モリソンはマルガデイル男爵という爵位を与えられています。

マルガデイルとはアイラ島北部ブナハーブンの近くの地域からの名前から由来しています。

アイラミストはラフロイグ蒸留所のオーナーであるイアンハンターによって製造が検討されたといわれています。

ラフロイグ蒸留所 - Laphroaig DISTILLERY

ラフロイグはピート感が強く個性がきわだっていたので、好みの偏りがみられたのをきっかけに、ラフロイグを飲みやすくしようという目的でリリースが検討されました。

そのため、当初アイラミストはラフロイグを筆頭にスペイサイドのグレングラント、そしてザ・グレンリベットをブレンドしていました。

暫くはプライベートブランドでしたが、1980年代にラフロイグのオーナーであるアライドディスティラーズ社が復活させ、その後は1993年にグラスゴーに本拠を置くマクダインターナショナルにより買いとられて現在に至ります。

アイラミストはイアン・ハンターがたくさんの試作品を作り出した中で『アイランドの霧』であると表現されたことによって名づけられました。

イアン・ハンターはアメリカの禁酒法時代にラフロイグを売り込むことに成功したビジネスマンで、ラフロイグは“薬酒” として薬局で販売されていました。

ラフロイグは正露丸のような香りに特徴があるので、薬酒と言っても違和感がなさそうですよね。

アイラミストのラベルの紋章に年老いた男性が4人いるイラストが気になった方もいると思いますが、これはアイラ島の紋章でグレートシールと呼ばれる有名な紋章になります。

紋章の男性は12世紀アイラ島を支配していたサマーレッドとその孫のドナルド、その子どもアンガス・モートン、そのまた子どものアンガスボブと言われています。

この4人によってアイラ島を含むスコットランドのアイラ島の西側を200年以上スコットランドから独立した形で支配されていたのです。

彼らはアイラ島民がヴァイキングと戦いアイラ島を奪い返した証で『島々の君主』とも言われています。

アイラミストの製法

現在のアイラミストは当初はラフロイグを中心にスペイサイドのグレングラント、そしてザ・グレンリベットをブレンドしていましたが、現在はマイルドでフルーティな味わいにするために、ラフロイグの他にハイランドモルトを数種類ほどブレンドしているといわれています。

原酒の比率は35%~70%とブレンデッドウイスキーとしては高い比率となっており、価格面から言えば非常にコストパフォーマンスのいい銘柄と言えるでしょう。

アイラミストの特徴・味わい

「アイラの海霧」という名の通り、キーモルトにラフロイグを使用しているため、スモーキーな風味を感じます。

アイラ島の原酒がキーモルトになっているスモーキーな味わいが好きな人におすすめ。

香りは、アイラモルトならではの正露丸のような香りを感じますが、後からライムやレモンといった柑橘系のフレッシュな酸味が続きます。

ブレンデッドウイスキーなので、ラフロイグほどの強いクセはみられず、かつアイラモルトらしい風味を楽しめます。

また、バリエーションが多く、コスパがいいので飲み比べしやすいのも嬉しいポイントです。

コスパはよくてもプロの目から見ても品質の良さはあり、2022年のワールドウイスキーアワードのブレンデッドスコッチ部門で銀賞を受賞しています。

アイラミストの種類

アイラミストのおすすめラインナップをご紹介いたします。

アイラミスト 8年

画像引用:islaymist.com

アイラミストのメインスコッチともいえるこちらの8年は元来のピート香に穀物臭やローストしたナッツやペッパーのニュアンスも感じられます。

アロマは潮の香りとシャープなフルーティさがあり、落ち着いたスモーキー感やスパイシーなシナモンを感じられます。

味わいはフルーティでかつシナモンのようなスパイシーさがあり、優しく味わいは柑橘系で、余韻のビターさがアイラスモークの感じが軸になっています。

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アイラミスト 8年 マンサニージャ ラ ヒターナ カスク フィニッシュ

画像引用:Amazon.co.jp

アイラ・ミストとイダルゴ社による共同開発された商品で、日本向けに特別に造られた銘柄です。

スペインから運ばれたラ・ヒターナの樽に8年熟成の原酒を約5カ月の間入れ、お互いの香り・味わいが生きる最良のタイミングでボトリングしました。

アイラの特徴的な個性のあるウィスキーと、潮風を受けたドライシェリーの香りが融合しました。

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アイラミスト 8年 アモンティリャード ナポレオン カスク フィニッシュ

画像引用:Amazon.co.jp

スコットランド×スペイン共同開発商品の第2弾として造られたアモンティリャード・ナポレオン・カスク・フィニッシュ。
アイラ・ミスト8年をボデガス・イダルゴ・ラ・ヒターナで製造するアモンティリャード・ナポレオンで使用されていた樽を使用し、瓶詰め前に約6ヶ月間熟成させたものをリリースしています。

アイラミストの特徴的な香りと味わいに、シェリーの古樽の深みが重なり、より芳醇で複雑な仕上がりになっています。

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アイラミスト 8年 パロ コルタド


画像引用:islaymist.com
こちらは1920本限定生産のアイラミスト8年パロコルタドです。

アイラ・ミストとスペインのイダルゴ社による共同開発された商品で、日本向けに特別に造られた銘柄です。

カスクフィニッシュシリーズの第三弾で、スペインのブドウ園は、最も標高が高いヘレス(シェリー)地区のものです。

30年以上熟成した希少なシェリー酒『パロ・コルタド・ウェリントンVORS』に使われていた100年以上の古樽を使用し、長期熟成シェリー由来の複雑な香りと、アイラ・ミストの穏やかなスモーキーさが融合し、柔らかでエレガントな丸みが特徴的です。

アイラミスト 10年


画像引用:islaymist.com
10年からはコルクキャップになり、少し高級感が出ます。

こちらは最低10年以上熟成されたモルト原酒とグレーン原酒をブレンドしているので、ピート感は若干隠れたようなイメージです。

シェリー感やベリーのあまみが凝縮され、ドライフルーツようなの香り、ナッツ。

その分スモーキーなピート感が若干弱まりフローラル感もあります。

非常に複雑な香りを持っております。

味わいは熟成感もあるということで、まろやかで落ち着いており、厚みがあります。

アルコール感が弱い分他のフレーバーが非常に強い主張をしています。

熟成によってアルコールの角が取れているのかもしれません。

アイラミスト 12年


画像引用:islaymist.com

アイラミスト12年はマスターブレンダーの巧みに愛情を込めて作られた本土の穀物とシングルモルトのマリアージュでが素晴らしい完璧な調和がされています。

12年になると熟成感もたっぷりと感じられ、味に深みが出てきます。

アロマはラフロイグ由来のヨード香、スモーキーさ、穀物の香ばしさ、カラメルのほろ苦さが感じられます。

味わいは最初にラフロイグ特有のスモーキーさ、と複雑なスパイシーさがあり、柑橘類のドライフルーツ、ナッツの香ばしさ。

余韻は長く贅沢なタバコのような芳醇さがあります。

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アイラミスト 17年

画像引用:Amazon.co.jp

こちらは17年もののアイラミスト。

ハイエンドのラインナップとなり、ユニオンリカーズが販売しているスコッチウイスキーです。

アロマはタバコの葉、キャラメルソース、、松ヤニ、ココア。

味わいはオイリーでローストアーモンド、カラメル、ビターチョコ、、紅茶。

落ち着いたスモーキーさとチョコレートの調和はラフロイグ本来の甘さが生きている銘柄と言えます。

2018年にはINTERNATIONAL SPIRITS CHARENGE で金賞を受賞しています。

アイラミスト デラックス

画像引用:Amazon.co.jp

アイラミスト8年の後にフラッグシップ的な位置についたのがデラックスです。

原酒の節約のために、5年熟成のノンエイジものになっています。

こちらは終売で現在はオリジナルピーテッドがその後継となります。

アイラミスト オリジナルピーテッド

画像引用:islaymist.com

元々デラックスという名前でしたがリニューアルして名前もデザインも変わりました。

ノンエイジですが公式には5年熟成ということがかかれています。

アロマはスモーキーとともにヨード香もきますが、まろやかでフルーティさもあります。

海藻の香りはしますが、しばらくたつとすっきりとした香ばしい穀物の香りや柑橘感があります。

味わいは程よくてまろやかな甘みが口全体に広がり、スモーキーさもしっかりとあるのでしっかりとアイラの特徴をつかむことができます。

アイラミストのおすすめの飲み方

アイラミストの魅力はフルーティなピーティさと、シナモンやナッツ、穀物の香ばしさやスパイシーさが魅力

オリジナルピーテッドや8年ものだとおもったよりライトな薄口にかんじてしまいがちですがシロップの量が多いのが起因しています。

オリジナルピーティは、ピートは弱いのでアイラがあまり得意でない方や初心者でも飲みやすいので、飲み方はストレートかロックがいいです。

まとめ

アイラウイスキーの一番の特徴は、独特な風味と味わいでです。

しかし、アイラウイスキーにあまり馴染みがない人に向けて作ったブレンデッドウイスキーなので、初心者のかたでも

アイラウイスキーの入門編といった形で飲みやすくなっており、8年熟成までならコスパも非常にいいので是非お試しください。

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