山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
アイル オブ ラッセイは、アイランズ地域のラッセイ島で150年ぶりに造られたシングルモルトのスコッチウイスキーです。
品質を重視したウイスキーを製造しており、熟成年数が低いにもかかわらず完成度の高い銘柄を販売しています。
こだわりのある製法で造られ高い品質が保証されたアイル オブ ラッセイは、何層もあるような深い味わいと複雑な風味を持っていることが特徴です。
この記事では、アイル オブ ラッセイの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
アイル オブ ラッセイは、スコットランドのラッセイ島にあるアイル オブ ラッセイ蒸留所で製造されるシングルモルトウイスキーです。
品質至上主義を掲げる同蒸溜所は、短い熟成年数であっても高い品質のウイスキーを製造することを目指しており、アイランズ地域の新たな島のシングルモルトとして注目されています。
ラインナップは、レッドワイン樽やライウイスキー樽などのさまざまな樽で熟成した銘柄が入っており、共通して複層的で複雑な味わいが特徴です。
アイル オブ ラッセイの概要と製造方法を見ていきましょう。
スコットランドのラッセイ島には、合法的な蒸溜所が存在した歴史がなく、ウイスキーの製造も150年前から行われてきませんでした。
アイル オブ ラッセイ蒸留所はラッセイ島にできた初めての合法的な蒸溜所であり、2014年に設立されたR&Bディスティラーが2017年から確保していた空き家となっていたボロデールハウスを利用して蒸溜・熟成を開始したのが始まりです。
蒸留所・ビジターセンター・宿泊施設への改修を行っており、ウイスキーの製造を通じて地域振興を行う狙いがあったことがわかります。
ウイスキーの熟成には、一般的に販売されているシングルモルトで12年かかり、近年では熟成年数を表記しないノンエイジボトルも販売されていますが、平均して9年かかるといわれています。
しかし、アイル オブ ラッセイは品質至上主義のもと、最低の熟成年数である3年でシングルモルトウイスキーを販売しました。
これは最初から決まっていたことであり、最初のリリースでは3年の熟成を前提にシングルモルトがリリースされています。
スコティッシュ ウイスキー ディスティラリー オブ ザ イヤー 2022とツーリズム デスティネーション オブ ザ イヤー 2022などの品評会でアイル オブ ラッセイは評価されました。
多くのスコッチウイスキーのシングルモルトファンから期待されている新興のシングルモルトです。
ほかのアイランズ地域で製造されているアイランズウイスキーはこちらの記事で紹介しています。
アイル オブ ラッセイの仕込み水は、ラッセイ島の自然が作り出す恵みであり、ミネラルを多く含んだ水であることから、フルーティーな味わいに仕上がります。
ウイスキーにおいて仕込み水は非常に重要ですが、ラッセイ島の仕込み水はアイル オブ ラッセイの品質をワンランク上のものに押し上げるほど質の高い仕込み水です。
さらにレッドワイン樽やライウイスキー樽をはじめとする、さまざまなウイスキー樽を使用して原酒のバリエーションを増やしています。
バリエーションを増やすだけでなく仕込み水をはじめとする品質至上主義により、原料も製造工程も1つ1つこだわりをもつことで、複雑な風味を生んでいます。
またピーテッドとノンピーテッドの原酒を分けて製造しており、同じシングルモルトであっても複数の種類の原酒を製造し、ヴァッティングさせることによって味わいを調整しているのも特徴です。
アイル オブ ラッセイ蒸留所の詳細はこちらのページにまとめています。
アイル オブ ラッセイ蒸留所 - ISLE OF RAASAY DISTILLERY
アイル オブ ラッセイの種類と味わいを紹介します。
画像引用:Amazon.co.jp
アイル オブ ラッセイ ヘブリディアン シングルモルト R-01.1は、アイル オブ ラッセイでもシンプルなR-01シリーズの第2弾であり、R-01の次に販売されたことからR-01.1とナンバー付けされました。
ピーテッド原酒とノンピーテッド原酒をヴァッティングさせることでライトなスモーク香りを含むプラムやチェリーなどのフルーティーな果実の風味が何層にも感じられ、後から塩漬けのナッツの風味も来る複雑な風味を持つことが特徴です。
スタンダードなアイル オブ ラッセイを飲みたい方は、R-01を目印にボトルを探してみると良いでしょう。
画像引用:https://www.sasesaketen.com/products/detail/4704
アイル オブ ラッセイ ヘブリディアン シングルモルト R-02は、R-01の次のナンバリングとして発売されたシングルモルトであり、R-01シリーズとの違いはよりピーテッド原酒を使用していることです。
R-01の複層的で複雑な風味をそのままによりピートスモークが強化された印象になります。
スコッチウイスキーのピートスモークが好きな方はR-02シリーズを探すほうが満足できるかもしれません。
画像引用:https://likaman.net/shopdetail/000000014861/
アイル オブ ラッセイ シングルカスク レッドワインカスク Y’sカスクは、フランス南西部のシャトーから調達した上質なボルドーのレッドワインカスクを使用して熟成した銘柄です。
上質なレッドワイン樽で熟成されたアイル オブ ラッセイは、華やかな香りと濃い口のブドウの甘い味わいが特徴的です。
スタンダードなRシリーズを飲んでから、アイル オブ ラッセイが好きになった方はこちらから飲み進めるのが良いでしょう。
画像引用:https://sake-yokomizo.co.jp/item-detail/1296102
アイル オブ ラッセイ Y’sカスクピーテッド ライカスクは、ケンタッキー州のウッドフォードリザーブ蒸溜所で使用されたライウイスキー樽で熟成した銘柄です。
ライカスクの特徴に合うピーテッドスモークの強い銘柄であり、キャラメルのような甘みと黒コショウのスパイス感があります。
レッドワインカスクと同様に気になる味わいのアイル オブ ラッセイを飲みたい方におすすめです。
画像引用:https://gourmetpress.net/1043537/
アイル オブ ラッセイ Y’sカスク ピーテッド チンカピンカスクは、アメリカ原産のチンカピンオーク樽で熟成させた銘柄です。
トフィーやバタースコッチのようなお菓子のような甘みとフルーティーな甘みが強調されており、甘い味わいのウイスキーに仕上がっています。
チンカピンオーク樽熟成自体が聞きなれない方も多いと思いますので、新しい熟成樽のシングルモルトを試したい方に向いています。
画像引用:https://likaman.net/shopdetail/000000014860/
アイル オブ ラッセイ シングルモルト ディスティラリースペシャルリリース シェリーカスクフィニッシュは、ライウイスキー樽で熟成した原酒をシェリー樽でカスクフィニッシュをした銘柄です。
アロマが香りスモーク香に、シェリー樽由来のレーズンなどの甘味が感じられ、スパイシーで塩辛い後味があります。
アイル オブ ラッセイ蒸留所が初めてシェリー樽による熟成を行ったことからディスティラリースペシャルリリースと名付けられた意欲作です。
アイル オブ ラッセイのおすすめの飲み方を紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
アイル オブ ラッセイは熟成年数の若さが気にならないほど品質が高いため、スモーク香のあるウイスキーを飲みなれている方であれば、ストレートで美味しく飲めます。
熟成年数の短さからは考えられないほど、深く複雑な風味をゆっくりと堪能しましょう。
ストレートで美味しいウイスキーの条件はこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
アイル オブ ラッセイはスモーク香があり、銘柄によってはスパイシーで塩気のある味わいであるため、ハイボールとの相性も良いです。
ピートスモークが苦手な方におすすめであり、ストレートで飲める方も後からハイボールも試してみるのも良いでしょう。
シングルモルトをハイボールにするのはもったいないかどうかはこちらの記事で解説しています。
シングルモルトをハイボールで飲むのはもったいない? その理由とは
アイル オブ ラッセイは、スコットランドで新たに造られた新興のシングルモルトであり、完成度が高くシングルモルト愛好家から注目されています。
ラインナップも新しくリリースされたばかりのシングルモルトとは思えないほど幅広いので、自分の好きな味わいのボトルも見つけやすいといえるでしょう。
最初に飲むならスタンダードなボトルはR-01シリーズですが、レッドワインカスクやライカスクなど好きな味わいのボトルから選ぶのも良いでしょう。