サーデイヴィス シグネチャーとは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
ミークルトールは、スペイサイドのグランアラヒー蒸溜所で製造されるシングルモルトのスコッチウイスキーです。
スタンダードなグレンアラヒーとは異なり、ピーテッド麦芽を使用していることが特徴であり、やわらかなピートスモークが感じられます。
シングルモルトとしては熟成年数の短い5年熟成がラインナップになっていることが特徴であり、ビリー・ウォーカー氏の新たな挑戦の成果を見ることができます。
この記事では、ミークルトールの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
画像引用:https://theglenallachie.com/
ミークルトールは、スコットランドのスペイサイド地域にあるグレンアラヒー蒸溜所で製造されるシングルモルトのブランドのひとつです。
蒸溜所名と同じグレンアラヒーとはヘビリーピート麦芽を使用することで差別化しており、異なる味わいに仕上がっています。
グレンアラヒー蒸溜所を所有する伝説のウイスキープロデューサーのビリー・ウォーカー氏の日本語訳で大いなる探求(ミークルトール)の末にたどり着いたシングルモルトです。
ミークルトールの概要と製造方法を見ていきましょう。
ミークルトールを製造するグレンアラヒー蒸留所は、1967年にアベラワーの街の郊外に設立された蒸溜所です。
2017年にあのビリー・ウォーカー氏が所有者になるまで、ブレンデッド用の原酒を製造しており、シングルモルトの知名度はけっして高いものではありませんでした。
ウォーカー氏は、ベンリアック蒸溜所、グレンドロナック蒸溜所を手掛けたこともある凄腕のウイスキープロデューサーであり、蒸溜所の再生・発展を成し遂げてきた人物です。
その期待通り、ウォーカー氏が所有するようになったグレンアラヒー蒸溜所はシングルモルトとして頭角を現わしました。
ミークルトールは、蒸溜所の発展を実現したウォーカー氏のグレンアラヒーでの新たなる挑戦であり、スコットランド語とゲール語を組み合わせた「ミークルトール」、日本語訳で「大いなる追求」と名付けました。
近年では同じ蒸溜所で複数のシングルモルトブランドをリリースすることは珍しくありません。
しかし、ヘビリーピーテッド麦芽の使用、グレンアラヒーとは異なる幅広い熟成樽による熟成、5年熟成にこだわったラインナップなど、これまでのグレンアラヒーとは全く異なるスタイルでリリースされています。
ウォーカー氏はウイスキー業界において成功を収めた人物であるにもかかわらず、現在もウイスキーにおいて試行錯誤を続けており、ブランド名の通り大いなる探求の心をもって製造されていることがうかがえます。
グレンアラヒーの種類と味わいについてはこちらの記事で紹介しています。
ミークルトールとグレンアラヒーの最大の違いはヘビリーピーテッド麦芽を使用していることであり、麦芽のフェノール値は95ppm、スピリッツのフェノール値は35ppmであるため、スモーキーな風味を持っていることにあります。
スコットランド東部のセントファーガス産のピートを使用していることから、一般的にスモーキーなウイスキーとして挙げられるアイラウイスキーの海風を感じるスモークとは異なり、甘みのあるスモークが感じられることが特徴です。
ラインナップによって熟成樽が異なり、バーボン樽、シェリー樽、特別な樽を挙げるならライウイスキーバレルや、ミズナラ樽のようなフレーバーをもたらすと言われているチンカピンオーク樽が使用されています。
熟成年数は5年にこだわっており、通常10年以下の熟成年数をウイスキーに表記することは珍しいですが、短い熟成年数でも表記することで品質に対する自信の表れを感じ取ることができます。
グレンアラヒー蒸溜所の詳細については以下のページにまとめています。
グレンアラヒー蒸留所 - GlenAllachie DISTILLERY
ミークルトールの種類と味わいについて紹介します。
画像引用:https://whisk-e.co.jp/products/meikletoir_theoriginal5yo/
ミークルトール ザ・オリジナル 5年は、ミークルトールのスタンダードボトルにあたり、ファーストフィルバーボン樽、アメリカンヴァージンオーク樽、ライウイスキー樽を使用し、5年以上熟成したシングルモルトウイスキーです。
焦がしたハチミツとナッティな香りが特徴的であり、チョコレートのような甘みとスパイシーな味わい、スウィートなスモークが感じられます。
スタンダードなミークルトールを味わいたい場合は、こちらのボトルを選んでみましょう。
画像引用:https://whisk-e.co.jp/products/meikletoir_thesherryone5yo/
ミークルトール ザ・シェリーワン 5年は、ペドロヒメネス、オロロソの2種類のシェリー樽を使用していることから、グレンアラヒーに近い熟成樽を使用しています。
プラムやオレンジを思わせるフルーティーな香り、しかし口に含むとスモーク感が強く、イチジクの濃厚な甘み、ダークチョコレートなど複層的なフレーバーが感じられます。
本家のグレンアラヒーに近い味わいでピーティーな風味を楽しみたい場合は、こちらのボトルがおすすめです。
画像引用:https://whisk-e.co.jp/products/meikletoir_thechinquapinone/
ミークルトール ザ・チンカピン ワン 5年は、バーボン樽で熟成させた後にミズナラ樽に近いフレーバーをウイスキーに付与することで知られるチンカピンヴァージンオーク樽で後熟させたシングルモルトです。
焦がしたリコリスとバタースコッチのような香りがあり、ココアとアーモンド間のある風味が特徴となっています。
ミズナラ樽に近いといわれるチンカピン樽で熟成させたミークルトールを飲むならこちらのボトルが向いています。
画像引用:https://whisk-e.co.jp/products/meikletoir_theturbo/
ミークルトール ザ・ターボ 5年は、蒸溜によって得られたスピリッツの中でもフェノール値の高い部分を熟成に使用することで、スピリッツフェノール値が71ppmとなったシングルモルトウイスキーです。
チョコレートとヘーゼルナッツを思わせる香りから、口に含むと非常に強烈なピートスモークが鼻腔を通り抜け、焦げたニュアンスとスパイシーな風味が強く感じられます。
こちらのボトルはミークルトールの限定品となっていますが、強いピート香を求めている方は探してみましょう。
ミークルトールのおすすめの飲み方を解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ミークルトールはロックにすると味わいのバランスが非常に良く、特徴であるスモーキーな香りも強く感じられます。
甘みだけでなく苦みも伴った複雑な味わいとキレのある後味が魅力です。
氷が溶けることでマイルドな味わいに変化することから、時間をかけてゆっくりと楽しみたい銘柄といえます。
ロックの美味しい作り方とポイントについてはこちらの記事で紹介しています。
ウイスキーのロックのおすすめの飲み方は? おいしく飲むための作り方もご紹介
ミークルトールは、ハイボールにすることで熟成年数の若さによるアルコール感が緩和され、非常に飲みやすくなります。
ハイボールにしてもピート香が楽しめることから、スモーキーなハイボールが好きな人にも向いています。
味わいは全体的にすっきりした風味に仕上がるため、おすすめの飲み方です。
ハイボールにおすすめのスコッチウイスキーはこちらの記事で紹介しています。
ハイボールにおすすめのスコッチウイスキーの選び方と注意点を解説
ミークルトールは、同じ蒸溜所でリリースされるグレンアラヒーとは異なるスモーキーフレーバーが特徴のシングルモルトです。
ピート香でも甘いスモークが好きな方におすすめの銘柄であり、スモーク香の強い銘柄を求めている方におすすめです。
最初はスタンダードであるザ・オリジナル 5年、グレンアラヒーが好きな場合は同じシェリー樽を使用しているザ・シェリーワン 5年を選ぶと良いでしょう。