ザ・マッカラン ダブルカスクシリーズの種類と味わい、おすすめの飲み方
- ウイスキー銘柄
オールドパーは日本で最初に紹介されたスコッチウイスキーとして有名です。
イギリスのマクドナルド・グリンリース社が製造するイギリスを代表するウイスキーとして有名ですが、種類はスコッチウイスキーとなります。
19世紀後半から愛されてきたウイスキーで、日本には明治維新の立役者である「岩倉具視」が持ち帰り、明治天皇に献上したといわれています。
当時はそのようなエピソードから「ジョニーウォーカー黒」と同じように庶民には憧れのウイスキーとして捉えられており、BARでは高級ウイスキーとして扱われ、昭和のサラリーマンにとっては憧れのスコッチウイスキーといえばオールドパーといった存在でした。
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そんな大人の雰囲気を纏ったワンランク上のハイクラスの方が似合うようなウイスキー、それがオールドパーなのです。
この記事のポイント
ウイスキーは種類によって分類されますが、オールドパーは以下のうちのブレンデッドウイスキーの種類になります。
種類 | 内容 |
シングルモルトウイスキー | 1つの蒸溜所で大麦を原料にしてつくられる |
グレーンウイスキー | 1つの蒸溜所で小麦などの穀物を原料にしてつくられる |
ヴァテッドウイスキー | 複数の蒸溜所のシングルモルトウイスキーのみを混ぜてつくられる |
ブレンデッドウイスキー | 複数の蒸溜所のシングルモルトウイスキーとグレーンウイスキーを混ぜてつくられる |
オールドパーという名前は、イギリスの農夫「トーマス・パー」が名前の由来です。
何と歴史上で152歳まで長生きしたという長寿の人物でした。
オールドパーの生みの親、創業者であるグリンリース兄弟は、彼の長寿を「ウイスキーの熟成」に、トーマスパーの152年の生涯をかけて培われた知恵と経験を「ブレンド技術」になぞらえて名付けたと言われています。
そしてオールドパーのラベルには、画家・ルーベンスが描いたトーマス・パーの肖像画と彼の生没年が刻まれています。
なお、瓶の形状にも注目すると斜めに立たせても倒れません。
このことから「傾けても倒れない」、「右肩上がり」という験担ぎと縁起を担ぎ、吉田茂や田中角栄など、大物政治家に好まれるウイスキーとしても知られてきました。
ブレンデッドウイスキーにはキーモルトというブレンデッドウイスキーの核となるシングルモルトがブレンドされています。
オールドパーのキーモルトはスコットランドのスペイサイドエリアのクラガンモアとグレンダランですし、グリンリース社はグレンダランのライセンスを所有していますが、比率としてはクラガンモアの方が高くなっています。
キーモルト以外にも、スコットランドの様々な地方の個性豊かな原酒を絶妙な配合比でブレンドしており、このバランスの良さこそがオールドパーの個性を作り上げています。
また、オールドパーはカスクストレングス製法を行っており、加水によるアルコール度数調整を行なっていないので樽や原酒の個性がダイレクトに伝わる分、最高の状態の原酒をブレンドします。
なお、オールドパー18年に関してはグレーン原酒を使用していないヴァテッドモルトウイスキーとなっています。
ブレンデッドウイスキーはその年やブレンダーの変更によるシングルモルトと違い、安定した味わいが継続していますが、2019年11月にリニューアルし、オールドパーのマスターブレンダーであるクレイグ・ワレス氏は「オールドパー史上最高のバランスを実現した」と語っています。
オールドパーは数少ない職人によって丹精込めて作られています。
テクスチャはまろやかでアロマはフルーティ、味わいは上品な甘さを感じるフルーティさ、調和のとれた柔らかさ、奥行きの中にかすかにスモーキーな余韻を感じられます。
前述でも少し触れたオールドパーの名前の由来になったトーマス・パーについて詳しくご紹介します。
152歳まで生きた長寿のトーマス・パーはオールド・トム・パーの異名で知られており、エドワード4世からチャールズ1世までの10人の英国王の時代を生きたと墓碑銘に刻まれている伝説的人物です。
80歳で初婚、1男1女をもうけますが、残念ながら二人とも幼くして亡くなります。
しかし、信じられないことに105歳のときに別の女性と不倫して、これまた子どもを作ってしまい、逮捕された事実を教会で懺悔させられたそうです。
更に驚くべきことに122歳の時に再婚します。
非常にエネルギッシュなおじいちゃんですね。
そんなパーは有名になり、多くの有名画家よりモデルを頼まれたり、チャールズ1世に会いたいといわれたり有名人でした。
152歳で亡くなったあとは、イギリス国教会のウェストミンスター寺院に葬られました。
オールドパーの創業者であったグリンリース兄弟は父の蒸溜所と提携しながらウイスキーの販売を行っていました。
家業を継ぐと決めたグリンリース兄弟はブレンディングを行う会社「グリンリースブラザーズ社」を1871年ロンドンに設立。
その後、研究を重ね、二人の満足のいく、唯一無二のブレンデッドウイスキーが誕生します。
末永く後世までも愛されるウイスキーとして残したいという願いを込めて、トーマスパーの名前にちなんでオールドパーが出来上がったのです。
オールドパーを日本に持ち込んだのは、1873年にアメリカ合衆国やヨーロッパ諸国から帰ってきた岩倉使節団です。その後、オールドパーは明治天皇に献上されました。
現在は製造をグリンリース社が、販売をディアジオ社が行っています。
オールドパーのおススメラインナップをご紹介します。
画像引用元:オールドパーオフィシャルサイト
オールドパーシルバーはオールドパーのレギュラーボトルといっていいでしょう。
オールドパーの中では比較的手が出しやすい価格帯で3,000円に満たない位です。
スムースな味わいでピート感をほとんど感じません。
アロマは柑橘系のフルーツや、蜂蜜とバニラのような甘い香りからモルティな甘さと絡み合う感じです。
味わいは、カラメルやカスタードのような甘み、精麦された麦の甘さ、一瞬で消えていくスモーキーさ
ノンエイジですが、アルコールの刺激は少なく飲みやすいです。
画像引用元:オールドパーオフィシャルサイト
オールドパー12年は明治期に岩倉使節団が日本に持ち帰ってから長年にわたり日本人に愛されてきたスコッチウィスキーです。
酒齢12年以上のモルトをヴァッティングして作られたボトルです。
上品な甘い香りが特徴で、オレンジの花や金柑に通ずる奥にビターが潜んだフルーツ感。
クリーンでライトな爽やかさ。
うっすらと茶葉のようなアロマもあります。
フィニッシュにかすかに残るのはピートのスモーキーな上品な余韻です。
画像引用元:オールドパーオフィシャルサイト
厳選されたモルトを使用した日本のオールドパーの中では最長熟成のスコッチウイスキーです。
リニューアルして甘さとまろやかさが増した印象があります。
長期熟成ならではの滑らかな舌触りも堪能できます。
アロマはトフィの甘さ、ほのかに感じるモルトの甘さと、かすかなスモーク、フルーティさ。
長い余韻が長期熟成を感じさせる、重厚で複雑なウイスキーです。
画像引用元:オールドパーオフィシャルサイト
熟成年数にかかわらず厳選された貴重な原酒を、マスターブレンダーの熟練した技術でブレンドした逸品です。
シェリー酒を連想させる深い香りと華やかで滑らかな味わい、余韻は乾いたナッツの香ばしさが感じられます。
フィニッシュには熟した果実、ほのかな磯の香りとスモーキーな余韻がいつまでも続きます。
基本的には熟成のピークを迎えた原酒をブレンドしているため、コクがあり奥深く複雑な味わいです。
アロマはフローラル、の後にナッツの香り、それからワイルドベリーや濃厚な蜂蜜へと変化します。
味わいは甘さとスパイシーさのバランスが絶妙です。
非常に長く続く味わいと深まるスモーキーさ。
濃厚なフルーツ、蜂蜜とナッツの香ばしい深みとが熟成を感じさせます。
オールドパーのおすすめの飲み方は銘柄によって異なるので以下にまとめました。
御参考ください。
銘柄名 | おすすめの飲み方 |
オールドパーシルバー | ハイボール・水割り |
オールドパー12年 | ハイボール・水割り |
オールドパー18年 | オンザロック |
オールドパースーペリア | オンザロック |
オールドパーシルバーはフルーティな香りが一番の特徴であり、口当たりもスムースでピート感はほとんど感じられません。
メーカーも「エクストラスムーズな味わい」を謳っているのでぜひともハイボール(ウイスキー1:ソーダ3)をおすすめします。
ウイスキービギナーの方はシルバーから始められるとよろしいでしょう。
他の三種類に比べて値段もお手頃価格なので気軽にハイボールを試せるのも嬉しいところですね。
もう少しスモーキー感が欲しいという方は12年で濃い目のハイボールを作られてもいいかもしれませんがスモーキーな余韻を感じたい大人の席では水割りがいいかもしれません。
オールドパー18年やオールドパースーペリアのような長期熟成の深い味わいを堪能するのであればオンザロックでしっとりと味わうのをおすすめいたします。
オールドパーは長寿の男性や岩倉具視など長い歴史に縁のある不思議なウイスキーでしたね。
ウイスキーの味わいだけでなく、ボトルの形状、デザインにもこだわりがあり格調高さがあります。
大物政治家や著名人たちに愛されてきた理由がわかる銘柄オールドパー。
ここぞというときにお試しになってはいかがでしょうか。