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スコッチウイスキーでつくるカクテル!新たな一面に触れてみよう

2021.09.29 / 最終更新日:2021.09.29

スコッチウイスキーは、銘柄ごとの個性をしっかり味わうために、ストレートで飲むのがおすすめだとよく言われます。しかし、香りや味わいに強いクセのあるものも多く、ストレートで飲むことにこだわりすぎると、美味しさに気付かないまま飲む機会を失ってしまうかもしれません。

「飲みやすい」「美味しい」と感じるスタイルでスコッチウイスキーを味わってみましょう。この記事では、スコッチウイスキーでつくるカクテルを紹介します。

この記事のポイント

  • スコッチウイスキーをカクテルにする意味と作り方を解説
  • スコッチウイスキーで作るカクテルの種類を紹介

スコッチウイスキーをカクテルにして飲む意味

スコッチウイスキーは、個性的な香りや味わいをダイレクトに感じるために、ストレートで飲むようにすすめられることが少なくありません。しかし、理想の飲み方は人によって異なります。

ストレートでは飲みにくいと感じるなら、何かで割って飲みやすくしてもよいでしょう。飲む人が美味しいと感じられるなら、それがその人にとっての最高の飲み方です。

これまでウイスキーを飲んだことがない人や、普段あまり飲まない人は、最初にどのような味わい方をするかによって、おそらくその後もウイスキーを飲むかどうかが決まってしまうでしょう。それなら、より美味しく飲みやすい方法を選んで味わうことは、決して間違っているとはいえません。

カクテルは、クセの強いスコッチウイスキーを飲みやすくアレンジする方法のひとつです。元々スコッチウイスキーが好きという人なら、いつもと違った飲み方として、カクテルを味わってみるとよいでしょう

2種類のスタイルと3種類の作り方

スコッチウイスキーでつくる各種カクテルを紹介する前に、カクテルに関する基本的なことをおさらいしておきましょう。まず、カクテルにはショートカクテルロングカクテルの2種類があります。ショート、ロングというのは美味しく飲み切る時間の長さです。

ショートカクテルはカクテル自体が少量で、氷が入っていないため、適温を長く保てません。美味しいうちに飲もうとすると、必然的に短時間で飲み切ることになるわけです。ショートカクテルは、三角形の小ぶりなグラスに入ったカクテルというとイメージしやすいかもしれません。氷によって薄まるのを防ぎたい場合や、高いアルコール度数で少量だけ楽しみたい場合などがショートカクテルになります

一方、ロングカクテルは、長い時間をかけてじっくり飲むカクテルではなく、多少ゆっくり飲んでも適温を維持したまま飲み切れるカクテルです。使用されるグラスはまちまちで、細く背の高いものだけでなく、背の低いロックグラスなどで提供されることもあります。

ショートカクテルと比べるとアルコール度数が低めで、量が多いのが特徴です。ロングカクテルとはいっても、氷が完全に溶けて薄まってしまうと味が大きく変化してしまいます。ゆっくり飲めるといっても、美味しく飲めるのはせいぜい30分以内です。

なお、カクテルの作り方は大きく分けて3種類に分けられます。「ビルド」「ステア」「シェーク」の3つです。グラスに直接材料を注ぎ入れて完成させる作り方を「ビルド」といいます。お酒を多めのジュースで割るタイプのロングカクテルで多い作り方です。個の作り方でつくったカクテルは、アルコールの強さがダイレクトに感じられます

「ステア」は、氷を入れたミキシンググラスに材料を入れ、バースプーンで混ぜながら冷やす方法です。複数のお酒を合わせるタイプのカクテルによく用いられます。「シェーク」はシェーカーに氷と材料を入れ、しっかり振って混ぜ合わせる方法です。空気が含まれアルコールの角が取れるので、まろやかな口当たりになります。

スコッチウイスキーらしさが感じられるカクテル

ウイスキーでつくるカクテルは種類が豊富で、スコッチウイスキーでつくるものに限定してもかなりの数になります。材料やアルコール度数、味などから自分好みのカクテルを探して試してみると良いでしょう。ここでは、余韻にスコッチウイスキーらしさが感じられるカクテルをピックアップして紹介します。

アバディーン・アンガス(Aberdeen Angus)

アバディーン・アンガスは温かいカクテルです。マグカップを使用して、ビルドでつくります。スコッチウイスキー60mlに対して、ライムジュースとドランブイを30mlずつ、蜂蜜を15mlの割合です。ドランブイは、スコッチウイスキーをベースにハーブや蜂蜜、スパイスを加えてつくった甘いリキュールで、ウイスキーと同等のアルコール度数があります。

温めたスコッチウイスキーにライムジュースや蜂蜜を混ぜてマグカップに入れておき、レードルに入れて点火したドランブイを注ぎ入れたら完成です。青い炎を上げるドランブイをマグカップにスクリュースローイングする技は、見ごたえがあります

アフィニティ(Affinity)

スコッチウイスキー、ドライ・ベルモット、スイート・ベルモットをそれぞれ20mlずつにアングスチュラ・ビターズを2dash、あるいは、スコッチウイスキー30ml、ドライ・ベルモットとスイート・ベルモットを15mlずつにアングスチュラ・ビターズを2dashというレシピでステアしてつくります。

カクテルグラスに注ぐショートカクテルです。ちなみにドライ・ベルモットは白ワインがベースのやや辛口の酒精強化ワイン、スイート・ベルモットは白ワインがベースのやや甘口の酒精強化ワインで、ドライ・ベルモットの方にはニガヨモギが使われています。

アンゴスチュラ・ビターズは、ラムに植物性の苦味成分を加えて作ったお酒です。イギリス、フランス、イタリアのお酒を使って作ることで3国の友情を表しています

オールド・アライアンス(Auld Alliance)

スコッチウイスキーとホワイトカカオリキュール、クレームドカシス、フレッシュクリームを同量使用します。グラスはカクテルグラス、作り方はステアです。

ミキシンググラスにフレッシュクリーム以外の材料を入れ、ステアします。カクテルグラスに注いだら、フレッシュクリームを浮かべ、チョコチップを振りかけたら完成です。ウイスキーとチョコレート、クリームの相性のよさを感じます。スイーツのような甘さを楽しめるカクテルです

バノックバーン(Bannockburn)

スコッチウイスキー30mlに好きな量のトマトジュースを合わせてつくるカクテルです。レモンを6分の1カット用意し、グラスに絞っておきます。そこに氷を入れ、スコッチウイスキーとトマトジュースを入れ、軽く混ぜたら完成という、自宅でも簡単に作れるカクテルです。

氷はあまり多く入れると薄まってしまうので、グラスをあらかじめ冷やしておき、氷は少なめにするとよいでしょう。胡椒などを加えて、冷製スープのように味わうのもおすすめです

バーバリー・コースト(Barbary Coast)

スコッチウイスキーとクレーム・ド・カカオ・ホワイトを15mlずつ、ホワイト・ラム・とドライ・ジン、生クリームを10mlずつ用意し、シェーカーでシェークしてつくります。カクテルグラスに注いで完成させるショートカクテルです。

ホワイト・ラムはサトウキビから作られる蒸留酒、ドライ・ジンは辛口のジンで、トウモロコシやライ麦などを発酵させて蒸留した後、ジュニパー・ベリーや柑橘系の果皮、スパイスなどを加えて再蒸留させてつくります。クレーム・ド・カカオ・ホワイトは、ミルクチョコレートフレーバーのリキュールです

ブラッド・アンド・サンド(Blood And Sand)

スコッチウイスキーとスイート・ベルモット、チェリー・ブランデー、オレンジジュースを15mlずつ、もしくは20mlずつ入れてシェーカーでシェークします。闘牛士の悲恋を描いたサイレント映画「血と砂」をイメージしてつくられました。色は地味ですが、フルーティーで甘口の飲みやすいカクテルです

チャーチル(Churchill)

かつてのイギリス首相の名前が付けられたカクテルです。スコッチウイスキー35mlと、スイート・ベルモット、ホワイト・キュラソーを各10ml、レモンジュースをティースプーン1杯をシェーカーに入れシェークし、カクテルグラスに注ぎます。ホワイト・キュラソーとは、オレンジの果実や皮で風味付けをした甘いリキュールです。甘口ながらもレモンを加えることで爽やかに仕上がっています。食前酒にも向いているカクテルです

ゲーリック・コーヒー(Gaelic Coffee)

グラスにスコッチコーヒー30mlと砂糖を加えたホットコーヒーを適量加え、軽く混ぜた後、フレッシュクリームを浮かべます。アイリッシュウイスキーでつくるアイリッシュ・コーヒーと作り方がよく似ていますが、スコッチウイスキーを使うゲーリック・コーヒーの方が、余韻がスモーキーです。ウイスキーらしさをより感じたい人には、アイリッシュ・コーヒーよりもゲーリック・コーヒーの方が向いています

ハイランド・クーラー(Highland Cooler)

スコッチウイスキーの中でも特にハイランドでつくられたものにこだわったカクテルです。スコッチウイスキー40ml、レモンジュース20ml、シュガーシロップを5ml、アンゴスチュラ・ビターズ2mlをシェーカーに入れてシェークします。コリンズグラスに氷を入れ、シェーカーの中身を注ぎ入れ、ジンジャーエールを適量入れたら完成です。

スコッチ・コリンズ(Scotch Collins)

ジョンコリンズ」というロンドンのバーで誕生したことから、この名前が付けられています。スコッチウイスキーとレモンジュースの割合は3:1。シュガーシロップを加えてシェークし、氷を入れたグラスに注ぎソーダで割ります。グラスはコリンズグラスを使用し、輪切りのレモンやレッドチェリーを飾ります。甘酸っぱく、後味がすっきりしたカクテルです

マミー・テーラー(Mamie Taylor)

キューブアイスを入れたタンブラーに、スコッチウイスキー45ml、ライムジュース15ml、ジンジャーエール適量をビルドしてつくります。自宅でも簡単に作れるカクテルですが、本格派です。すっきりとした味わいなので、食事にも合います

ロブ・ロイ(Rob Roy)

カクテルの女王」の異名を持つウイスキーベースのカクテル「マンハッタン」を、スコッチウイスキーに特定したものが「ロブ・ロイ」です。ミキシンググラスにスコッチウイスキー45ml、スウィート・ベルモット15ml、アンゴスチュラ・ビダーズ1dashを入れ、ステアします。カクテルグラスに注ぎ、チェリーを飾り付けたら完成です。甘口で飲みやすいので、アルコール度数は25度以上と高めです

カクテルでわかるスコッチウイスキーの奥深さ

スコッチウイスキーが好きな人は、カクテルにすると持ち味が感じられなくなってしまうのではないかと心配するかもしれません。

しかし、個性豊かなスコッチウイスキーは、カクテルにしても余韻に個性が残ります。スコッチウイスキーを飲みなれていない人は入り口として、飲みなれている人は別の一面を知る機会として、カクテルにして飲んでみたらいかがでしょうか。

ウイスキーの味わい方についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

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