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- ウイスキー基礎知識
シェリーカスク(シェリー樽)は、伝統的なウイスキーを熟成させる樽であり、熟成されたウイスキーは濃厚な味わいとフルーティーな風味を持つことから高い人気を誇っています。
現在では、供給が追いついていないことから希少なウイスキー樽となっており、シェリー樽で熟成されていることが一つのステータスになっています。
シェリー樽からバーボン樽へと熟成樽が変化している蒸溜所が多い中で、シェリー樽熟成にこだわったウイスキーを飲みたいと考える愛好家も多いです。
この記事では、シェリーカスクで熟成したウイスキーのおすすめ銘柄を紹介します。
この記事のポイント
シェリーカスク(シェリー樽)は、スペインで製造される酒精強化ワインであるシェリーの熟成に使用した樽のことです。
18世紀のスコットランドで、偶然にもウイスキーをシェリーの熟成に使用した樽で貯蔵したことから、シェリー樽による熟成が始まりました。
現在では、シェリーの熟成に使用した樽を蒸溜所が買い取って熟成に利用しており、18世紀から続くスコッチウイスキーの伝統的な製造方法となっています。
また、シェリーカスクには種類があり、種類によってもウイスキーに与える影響が変わります。
シェリーカスクの種類
より深くこだわるなら、シェリーカスクの種類にもこだわって銘柄を選びます。
しかし、共通して甘く濃厚な味わいを持ち、フルーティーな風味をウイスキーに与えることで知られています。
シェリー樽熟成のウイスキーでしか味わえない魅力があるからこそ、ウイスキー愛好家から愛され続けてきました。
シェリーカスクの種類ごとの特徴を知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
シェリーカスクの特徴とは? 種類と歴史とおすすめ銘柄を5つ紹介
シェリーカスク(シェリー樽)のウイスキーのおすすめ銘柄を紹介します。
画像引用:https://products.suntory.co.jp/d/5010314017408/
ザ・マッカラン シェリーオーク 12年は、シングルモルトのロールスロイスと呼ばれる高級スコッチウイスキーであり、シェリー樽で熟成された銘柄です。
ドライフルーツと表現されるシェリー樽特有のフルーティーな甘みが楽しめる魅力的な味わいを持ちます。
シェリー樽熟成のウイスキーの良さを知るなら、その品質の高さからも最も有力な候補といえるでしょう。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/ledled/3-glendronach-vt12/
グレンドロナック 12年は、オロロソシェリー樽とペドロヒメネスシェリー樽の2種類のシェリー樽を使用したシングルモルトです。
いちごやベリー系と表現されるフルーティーで甘い風味のなかに、ジンジャーのようなスパイシーさがあり、クリーミーな味わいが特徴です。
バランスの良い味わいが魅力的であり、シェリー樽熟成のウイスキーに初めて挑戦するなら入門酒になります。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/yunyuusyu/499589/
グレンファークラス 15年は、シェリーカスク熟成を伝統的におこなってきた銘柄であり、こちらは15年物のボトルになります。
フルーティーで深みのある味わいから、飲んだ瞬間にシェリー樽熟成のウイスキーであることがわかるほど、熟成樽の特徴が出ています。
シェリーカスクのウイスキーと聞いても具体的な味わいが思い浮かべられない場合は、シェリーカスクの味わいを理解するのにおすすめの銘柄です。
画像引用:https://www.glenmoray.com/classic-sherry-cask-finish
グレンマレイ シェリーカスクフィニッシュは、ワイン樽を中心に様々なカスクフィニッシュのシングルモルトを販売しており、シェリーカスクで後熟した銘柄です。
元々の原酒はバーボン樽で熟成したものになりますが、カスクフィニッシュによってシェリー樽の個性を感じることができます。
カスクフィニッシュタイプのシェリーカスクの銘柄は、最初から最後までシェリー樽で熟成させた銘柄ではありませんが、シェリー樽の特徴を持った銘柄を低価格で味わいたい場合に最適です。
画像引用:https://whisk-e.co.jp/products/gall-malt-15yo/
グレンアラヒー 15年は、シェリー樽を中心に赤ワイン樽の原酒も使用してバランスを取った完成度の高い銘柄です。
レーズンやチョコレートを思わせる甘い香りと、イチジクの甘みやナッツの風味が感じられる複雑な味わいが魅力になります。
シェリー樽の個性を味わいながら、銘柄としての完成度を追求したい方は、こちらの銘柄を選んでみましょう。
画像引用:https://aberlour.jp/range/aberlour-ab.html
アベラワー アブーナは、ゲール語で起源意味するアブーナの名を冠することから、19世紀創業当時の製造方法を再現しているため、オロロソシェリー樽を使用しています。
カスクストレングスでアルコール度数が高い状態でボトリングされており、オレンジやプラリネを思わせる甘い風味が魅力となっています。
現在ではバーボン樽熟成がウイスキー製造の主流となっていますが、シェリーカスク熟成のウイスキーが主流だった時代に思いを馳せたい方はこちらの銘柄がおすすめです。
画像引用:https://www.miraido-onlineshop.com/item/3-tmdh-12y/
タムデュー 12年は、100%シェリーカスクで熟成されたシングルモルトウイスキーであり、蒸溜所のエントリークラスになります。
オレンジとレーズンを思わせるようなフルーティーな味わいが魅力的であり、ミントのようなすっきりした風味もあります。
ウイスキーのシェリー樽熟成でも一般的なオロロソシェリー樽を使用した複雑な味わいを持つ銘柄です。
画像引用:https://whisk-e.co.jp/products/ioad-malt-shcs/
アラン シェリーカスクは、ファーストフィルのシェリー樽ですべて熟成し、カスクストレングスでボトル詰めした濃厚な味わいを持った銘柄です。
チョコレートのようなアロマと、イチジクやチェリーを思わせる甘みとスパイシーな風味が特徴的です。
ウイスキーの熟成樽以外にも、樽から出したウイスキーに加水などの処理を行わなずにボトル詰めするカスクストレングスにもこだわりたい場合はおすすめです。
ウイスキーアランモルトの魅力とは?種類やおすすめの飲み方を紹介
画像引用:https://www.kavalan-tsc.com/
カバラン トリプルシェリーカスクは、高級志向の台湾ウイスキーであり、オロロソ、ペドロヒメネス、モスカテルの3つのシェリー樽の原酒を使用しています。
ベリー、ドライフルーツ、マスカットの香味と、シナモンとクローブのスパイス感がある、各々のシェリー樽の個性を味わえる銘柄です。
世界五大ウイスキー以外で注目されている台湾ウイスキーに興味がある方や、シェリーカスクの種類ごとの味わいにもこだわりたい方におすすめです。
画像引用:https://www.suntory.co.jp/news/article/12560.html
山崎 シェリーカスクは、約1,500本限定で発売されたシェリーカスクで熟成される非常にレアな山崎です。
スパニッシュオークのシェリーカスクで熟成させることで、赤身の強い色となっていることが特徴であり、酸味のあるフルーティーな味わいが楽しめます。
ジャパニーズウイスキーを代表する山崎12年にはミズナラ樽の他にシェリー樽の原酒も使用されているため、シェリーカスクでなくても銘柄によってはシェリーカスク熟成を味わえます。
ウイスキー山崎の種類ごとの特徴は?熟成年数によって変わる味わい
シェリーカスクで熟成されたウイスキーを紹介しましたが、現在では希少な樽であることから、カスクフィニッシュを除いて価格が高い傾向にあります。
そのため、値段が1万円を超える高級ウイスキーも含まれているため、シェリーカスクにこだわるなら予算に余裕をもってウイスキーを購入する姿勢が必要になるかもしれません。
ウイスキー初心者の方でシェリー樽熟成のウイスキーを飲んだことがない方も、シェリー樽熟成でしか味わえない深みのある風味を一度味わってみましょう。