山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
日本のウイスキーの定番として、多くのスーパーマーケット、コンビニエンスストアで販売されている商品がサントリー角瓶です。
知名度が高く、ウイスキーを飲んでみたいと考えたとき、まずは安価で入手しやすいこちらの銘柄からウイスキーを知りたいと考えている方もいるのではないでしょうか。
その風味は日本人向けに作られており、甘みのある香りとコクのある味わいが特徴的です。
この記事では、サントリー角瓶の種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
サントリー角瓶は、1937年に誕生したサントリーが販売するブレンデッドウイスキーであり、日本での売上はトップクラスです。
ラベルの表記はサントリーウイスキーであり、角瓶という表記はありませんが、通称として呼ばれるようになった角や、角瓶という名前が正式な製品名として採用されたことが、ボトルには表記がない背景になります。
日本全国で販売されている角瓶は、甘みのある香りと厚みのあるコク、ドライな後味が特徴のウイスキーとサントリー公式は説明しています。
サントリー角瓶の歴史と製造方法について見ていきましょう。
サントリー角瓶の歴史は、日本のウイスキーの歴史そのものと言っても過言ではありません。
サントリーの創業者である鳥井信治郎氏は、「スコッチに負けない日本のウイスキーを生み出したい」という情熱をもとに1929年に誕生した国産ウイスキー第一号の白札を製造します。
理想のウイスキー作りを追い求め続け、1937年に後に角瓶と呼ばれる傑作を生みだしました
角瓶と呼ばれる理由は、亀甲模様の角ばったデザインが特徴的であったからです。
発売当時は戦時下にあったことから海外ウイスキーの輸入ができなかったことは、サントリー角瓶が大きく売り上げを伸ばした大きな要因となっています。
サントリーオールド、サントリーローヤルといった上位ボトルの登場により、次第にサントリー角瓶は大衆向けに販売されるウイスキーとして親しまれるようになり、より広い人に飲まれるようになりました。
そのため、長い歴史のなかで、消費者の嗜好の変化をくみ取り、変化してきたことが最大の特徴です。
この努力の成果により角瓶は今でも日本のウイスキーでもトップクラスの売上を誇り、今日も多くの人々が酒屋、コンビニエンスストア、スーパーマーケットで購入しており飲まれ続けています。
サントリー角瓶は、現在では山崎蒸溜所や白州蒸溜所のバーボン樽で熟成させた原酒が使用されていますが、白州蒸溜所は角瓶が生まれたときには存在しなかった蒸溜所であるため、時代とともに使用される原酒は変更されています。
現在販売されているサントリー角瓶は、国産ブレンデッドウイスキーとなっていますが、海外産の原酒は使用していません。
しかし、日本洋酒酒造組合の定めるジャパニーズウイスキーの基準には合致しないことから、サントリー角瓶はジャパニーズウイスキーではありません。
現在の時点では、サントリーの主要な蒸溜所をはじめとする国内の原酒のみをブレンドすることで、日本人に好まれるフレーバーを作り出しているのです。
今後もサントリー角瓶の歴史が続く限り、そのときの消費者の嗜好を分析して、味わいは少しずつ変化していくことが予想されます。
ジャパニーズウイスキーの定義について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
サントリー角瓶の種類と味わいについて紹介します。
画像引用:https://products.suntory.co.jp/d/4901777284289/
ウイスキーについてほとんど知識がない方でも、一度は見たことがあるほど知名度が高いサントリー角瓶です。
甘さを感じる香りと厚みのあるコク、ドライな後味は、ウイスキー好きに限らず、お酒好きの方から広く愛されてきました。
安価で購入できることから、ハイボールで気軽に飲みやすいため、気軽さを重視するなら普段飲みのウイスキーや、初めて飲むウイスキーにも適しているといえます。
画像引用:https://www.suntory.co.jp/whisky/kakubin/index.html
かつては、黄色いラベルが特徴的な角瓶とは異なる白いラベルが特徴的なサントリー白角が発売されていたことがあります。
角瓶とは異なり、淡麗で辛口な味わいが特徴的であり、すっきりとしたキレのある後味から和食と合わせる食中酒として推奨されました。
2022年に数量限定販売による復活を果たしており、サントリー白角も角瓶と同様に愛されていたことが分かります。
画像引用:Amazon.co.jp
サントリー角瓶 黒43°は、黒角の愛称で親しまれるアルコール度数43%の角瓶になります。
ハイボールや、和食と合わせることが推奨されやすい角瓶とは異なり、こちらの角瓶は味わいが濃く、甘い香りと風味が楽しめるのが特徴です。
角瓶はストレートやロックで飲むには物足りなさを感じる方も多いので、ハイボール以外の飲み方でも飲みやすい銘柄といえます。
画像引用:https://www.suntory.co.jp/news/2013/11742.html
手に届く贅沢をコンセプトに生まれた角瓶がこちらのサントリー角瓶 プレミアムになります。
角瓶よりも強い甘い香りに、長い余韻を楽しめるこちらのボトルは、コンセプト通り角瓶よりも贅沢な味わいを楽しめるといえるでしょう。
ただし、オフィシャルでは現在販売されていないため、入手難易度の観点から手軽な贅沢とはいえない状況となっています。
画像引用:Amazon.co.jp
サントリー角瓶は時代とともに人々の嗜好を分析して味わいを変化させてきましたが、当初の味わいはどのようなものであったのか知りたい方に向けてリリースされたのが復刻版になります。
当初の角瓶の味わいはニッカウヰスキーの竹鶴政孝氏が日本に持ち帰ったピートの焚き方を参考にしていることから、ピート由来のスモークが感じられ、全体的に味わいが濃いです。
復刻版から現在の味わいまで大きな変化があったことが分かるので、角瓶の歴史が感じられる1本になります。
サントリー角瓶は時代とともに味わいが変化しており、現在のウイスキーにおけるトレンドの飲み方がハイボールであることから、ハイボール向けに作られているといえます。
そのため、サントリー角瓶を使ったハイボールは角ハイボールと呼ばれ、サントリー公式から推奨された飲み方であることはもちろん、角瓶で作ったハイボールがハイボール缶として公式に販売もされています。
ハイボールは、ウイスキー初心者におすすめの飲み方でもあるため、サントリー角瓶から気軽にウイスキーを飲み始めたい方はハイボールから挑戦するのが良いでしょう。
ハイボールの作り方がよく分からない方は、ハイボール缶から購入するのもおすすめになります。
一方で、マニア向けの楽しみ方としては現在は販売していないプレミアムや復刻版などの銘柄をストレートで飲み、現在の角瓶の味わいと飲み比べをしてみるのも良いかもしれません。
とにかくウイスキーを気軽に飲んでみたい方は、スタンダードボトルのサントリー角瓶を購入するか、酒屋などで取り扱いがあれば注文して気軽に飲んでみましょう。
サントリー角瓶について紹介しましたが、日本のウイスキーでは売上がトップクラスであり、多くの店で販売されていることからウイスキー初心者の入門酒としても最適です。
購入して飲むまでの方法が豊富で、ハードルが低い上に、初心者向けの飲み方であるハイボールにも適しているので、気軽に飲めるからです。
サントリー角瓶を試してウイスキーに興味を持った方は、これをきっかけにより自分の口に合うウイスキーを探してみましょう。
自分にとっておいしいと思えるウイスキーを探すために必要な知識についてはこちらの記事で紹介しています。