ラフロイグ 10年とは? スモーキーな味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
テンプルトン(ライ)は、アメリカンウイスキーであり、原材料の多くをライ麦で構成するライウイスキーに分類されます。
アメリカの有名なギャングであるアル・カポネが愛したウイスキーであり、テンプルトンにまつわるさまざまなエピソードが残っている伝説的な銘柄です。
ライウイスキーらしい香ばしい風味を持っていることが特徴ですが、スパイシーなだけでなく、甘味を伴うことに魅力があります。
この記事では、テンプルトンの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
テンプルトンは、アイオワ州テンプルトンの町で製造されているライウイスキーです。
禁酒法の時代に密造されていたウイスキーであり、アメリカのギャングであったアル・カポネが気に入ったことでニューヨークやシカゴに流通を広げました。
スパイシーな味わいが特徴的ですが、りんごやハチミツのような甘さも感じられる銘柄となっています。
テンプルトンの歴史と製造方法について紹介します。
1920年のアメリカは禁酒法が施行されていた時代ですが、テンプルトンはこの時代に密造されていたウイスキーです。
アイオワ州テンプルトンの町は、人口はわずか360人ほどの小さな町でしたが、ここで密造されたテンプルトンは非常に品質の高いウイスキーでした。
これに目をつけたのがアメリカを代表するギャングスタ―のアル・カポネであり、彼はテンプルトンを気に入り、ニューヨーク、シカゴへと市場を広げます。
当時、多くのアメリカギャングが飲んでいたテンプルトンには、晩年にアルカトラズ刑務所に投獄されたアル・カポネとのエピソードが残っています。
投獄されたアル・カポネは、獄中でもウイスキーを飲もうと考え、刑務所内でさまざまな手段を講じてテンプルトンを調達したのです。
アル・カポネが収監されたAZ-85の独房では、テンプルトンのボトルが発見されています。
1人のギャングをここまで熱狂的に虜にしたテンプルトンは、密造が終了するも製造が引き継がれることはなく、2000年代まで伝説的なウイスキーでした。
しかし、スコット・ブッシュがテンプルトンのレシピを知るものを探し出したことで、2006年に市場に復活します。
復活後は、インディアナ州ローレンスバーグにあるMGP社が製造してきましたが、2018年から、かつてテンプルトンが作られたアイオワ州にテンプルトン・ライ蒸留所が設立され、製造されることとなりました。
ライウイスキーの定義は、ライ麦の原料比率が51%を超えるもののことを呼びますが、テンプルトンは95%を超えるため、ほとんど純粋なライ麦で作られている銘柄といえます。
蒸溜には銅製ポットスチルを使用しており、ステンレス製を使用している蒸溜所が多いなかで珍しいポットスチルになります。
銅製のポットスチルのメリットには、ウイスキーの発酵において硫化香を取り除けることが挙げられ、クセが少なくクリーンな味わいになりやすいです。
熟成樽は、アメリカン・ホワイトオークを使用し、ヘビー・チャーにより樽の内面を強く焦がしています。
熟成期間は4~6年ほどであり、アメリカンウイスキーでは珍しい熟成年数を表記したボトルを販売しており、4年がスタンダードボトルとなっています。
ウイスキー樽の内面を焦がすチャーを行う理由について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキー樽の内面を焦がす「チャー」を行う理由と熟成の効果とは
テンプルトンの種類と味わいについて紹介します。
画像引用:https://whisk-e.co.jp/products/templetonrye/
テンプルトン ライ 4年は、テンプルトンのスタンダードボトルとなる4年熟成の銘柄になります。
バニラの甘い香りとライウイスキー特有のスパイシーな香りがあり、スパイシーなだけでなくバタースコッチやキャラメルの甘さがあります。
非常にバランスのいい味わいに仕上がっており、ライウイスキーを初めて飲む方にもおすすめの銘柄です。
画像引用:https://whisk-e.co.jp/products/templetonrye6yo/
テンプルトンの6年物であり、スタンダードの上位ボトルに位置する銘柄です。
4年物の風味をより複雑にした味わいであり、フローラルな香りや、チョコレートのような深みのある甘みが加わっています。
スタンダードのテンプルトンを飲んで、より高級なテンプルトンに興味を持った方は購入することをおすすめします。
画像引用:Amazon.co.jp
バレルストレングスは、テンプルトンの数ある原酒から優れたものを厳選した1年に1度しか発売されない限定品です。
ローストしたアーモンドの香ばしい香りと、ハチミツの甘味とライ麦のスパイシーさが同居した飲みごたえのある味わいとなっています。
こちらのボトルは、2022年に発売されたリミテッドエディションであり、毎年発売する予定です。
画像引用:Amazon.co.jp
こちらのテンプルトンは、テンプルトンの初代のラベルが張られた希少性のあるボトルです。
味わいはスタンダードの4年と比較して大きく変わりませんが、ボトルの希少性が変わります。
このような事情から通常購入できるスタンダードボトルと比較すると高値が付けられています。
ボトルの詳細はこちらのページから確認できます。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/cbeer/22011603/
テンプルトンを10年間熟成させたアメリカンウイスキーでは長期熟成銘柄となり、選りすぐりの樽を厳選していることから、ボトルひとつひとつにバレルナンバーが記載されています。
口あたりが非常に滑らかとなっており、洗練されたライ麦のスパイシーさと複雑で甘みのある味わいが堪能できます。
最高級のテンプルトンを味わってみたい方はこちらの銘柄を探してみましょう。
テンプルトンのおすすめの飲み方を紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
テンプルトンは、ロックにすることで香りが立ち、余韻がよりスパイシーになります。
スパイシーさだけでなく、甘みも堪能できるので、氷が溶けることで変化する味わいも楽しみながらゆっくり飲みましょう。
ロックの作り方について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキーのロックのおすすめの飲み方は? おいしく飲むための作り方もご紹介
テンプルトンは加水で香りが際立つことから水割り、ハイボールとの相性も良く、ライウイスキーはカクテルとの相性も良いことからジュースで割って飲むのもおすすめです。
そのなかでも、甘みのある炭酸のコーラ割りはテンプルトンとの相性が非常に良い飲み方となっています。
ウイスキーの割り方は水割りやハイボールだけではありません。個性的な割り方について知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキーのおすすめの割り方15選!基本の割り方や意外なものまで
テンプルトンについて解説しましたが、ライウイスキーが持つスパイシーさだけでなく、甘みのある複雑な風味を持つことから、一度は無くなったにもかかわらず復活するほどの魅力を持っています。
アメリカとウイスキーが好きな方や、ライウイスキーに興味を持って、飲む銘柄に悩んでいる方に向いています。
初めてテンプルトンを飲むならスタンダードなテンプルトン ライウイスキー 4年を探すと良いでしょう。