山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
ザ・ダブリン・リバティーズは、アイルランドの首都であるダブリンで製造されるアイリッシュウイスキーです。
リバティーズという名は自由や解放を意味し、かつてはヨーロッパでも悪名高き腐敗地区といわれたダブリンを想起させるコンセプトとなるウイスキーの銘柄になります。
ラベルデザインがスタイリッシュで特徴的な銘柄が多く、種類によって味わいが異なりますが、共通してモルトの甘みを感じられることが特徴です。
この記事では、ザ・ダブリン・リバティーズの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
画像引用:https://thedld.com/irish-whiskey/blend/the-dublin-liberties-irish-whiskey-oak-devil-aged-5-years-in-bourbon-cask/
ザ・ダブリン・リバティーズは、アイルランドのザ・ダブリン・リバティーズ蒸溜所で製造されるアイリッシュウイスキーです。
ダブリンはかつてヨーロッパでも悪名高き腐敗地区であったことを理由に当時の時代を回顧し想起させる目的で、ザ・ダブリン・リバティーズという名前が付けられました。
共通してモルトの甘みが感じられることが特徴的であり、ラベルデザインは自由と開放を訴えるようなスタイリッシュなデザインが多く、おしゃれなボトルに惹かれることでしょう。
ザ・ダブリン・リバティーズの歴史と製造方法について見ていきましょう。
ザ・ダブリン・リバティーズ蒸溜所の建物は、1700年代から存在しており、当時は製粉所であり、ウサギの皮を専門とするなめし工場でした。
ダブリンはかつてヨーロッパでも有数の腐敗地区として知られており、何世紀にもわたって地獄といわれた地域でもありました。
かつてダブリンエリアの入り口には、オーク・デビルの顔が彫り込まれたコッパー・アレイ(銅の道)と呼ばれる銅製のアーチがあり、この2つの要素はザ・ダブリン・リバティーズの銘柄名にも採用されています。
ダブリンが具体的にどのように腐敗していたのかは、ジェイムズ・ジョイス作の短編集『ダブリン市民』でその一端が描かれています。
誰もがリバティーズ(自由・解放)を求めていた過去の時代を回顧し想起し、リバティーズへの1歩を踏み出すためにザ・ダブリン・リバティーズという名称でウイスキー作りが始まりました。
この蒸溜所で造られたウイスキーを飲むことにより、当時のダブリンの雰囲気を感じることができるコンセプトウイスキーとなっています。
2019年に正式にオープンしたザ・ダブリン・リバティーズ蒸溜所は、年間70万リットル以上のウイスキーを生産する能力があり、最先端の技術を備えたアイルランドのウイスキー蒸溜所です。
ザ・ダブリン・リバティーズ蒸溜所でのウイスキー作りではアイルランドの伝統的な3回蒸溜が行われており、最初の蒸留器の容量が10,000リットル、2 番目と 3 番目の蒸留器で 6,000 リットルの容量があります。
そしてすべての原料となるモルトはアイルランドの農家から調達しており、仕込み水は蒸溜所内にある井戸から水を汲んでいます。
アイリッシュウイスキーは3年の熟成が必要ですが、ザ・ダブリン・リバティーズ蒸溜所では5年以上の熟成が行われていることが多く、「ザ・ダブリン・リバティーズ オーク・デビル」も5年以上熟成されているのが特徴です。
また、こちらの蒸溜所はラインナップも広く、コラボレーションボトルも制作しています。
例えば、ニューヨークのアイリッシュバー「デッドラビット」とのコラボでは5年熟成のアイリッシュウイスキーであるデッドラビットを販売しています。
デッドラビットについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ザ・ダブリン・リバティーズの種類と味わいについて紹介します。
画像引用:https://www.kokubu.co.jp/brand/101/7721212.html
ザ・ダブリン・リバティーズのオークデビルは、ダブリンエリアの入り口にあったオークデビルがモデルになっており、こちらの銘柄の入門酒のような位置づけとなっています。
モルティかつウッディな香りが特徴となっており、スパイシーな味わいと滑らかな口当たりが楽しめます。
いくつかの種類がありますが、最初に飲む銘柄に迷う方はこちらの銘柄から飲み進めるのがおすすめです。
画像引用:Amazon.co.jp
コッパーアレイは、ダブリンの入り口にあった銅の通りのアーチであり、10年以上熟成されたウイスキーになります。
シェリー樽で仕上げられていることからフルーティーな風味があり、焼きプラムやリンゴの風味があります。
シェリー樽熟成のウイスキーが好きな方におすすめのザ・ダブリン・リバティーズです。
画像引用:Amazon.co.jp
マーダーレーンはその名のとおり多くの人々がその通りで不幸な最期を遂げたといわれている場所であり、13年以上熟成された銘柄になります。
不吉な要素がある銘柄になりますが、その風味は非常に甘く、世界三大貴腐ワインのトカイを熟成させた樽でフィニッシュした樽を使用していることから熟した果実の甘い味わいに仕上がっています。
ワイン樽熟成のザ・ダブリン・リバティーズに興味がある方におすすめの銘柄です。
画像引用:https://www.reservebar.com/products/the-dublin-liberties-keepers-coin/GROUPING-1771897.html
キーパーズコインは、クライストチャーチ大聖堂の下にある違法な飲酒の巣窟となっていた地下室が由来であり、セラーキーパーが独自のコインと樽を持っていたことに由来します。
16年以上熟成された最高クラスのザ・ダブリン・リバティーズであり、ペドロ・ヒメネス樽熟成のウイスキーであり、フローラルな香りとダークチョコレートのビターな風味が複雑に絡み合う銘柄です。
200本限定で販売された大変希少なウイスキーとなっています。
ザ・ダブリン・リバティーズのおすすめの飲み方を解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ザ・ダブリン・リバティーズはロックやストレートでゆっくり味わうのがおすすめであり、加水との相性も悪くないので、氷が溶けることによる味わいの変化を楽しむのがおすすめです。
コンセプトウイスキーとなっているので、当時のダブリンを思う浮かべながら晩酌を楽しむのが良いでしょう。
ロックのおすすめの作り方についてはこちらの記事で紹介しています。
ウイスキーのロックのおすすめの飲み方は? おいしく飲むための作り方もご紹介
ザ・ダブリン・リバティーズは、スパイシーな風味もあるため、ハイボールにすることで爽快感のある味わいに仕上がります。
大麦の甘みもしっかりと感じられ、飲みやすい味わいになるので、ウイスキー初心者の方も飲みやすくなります。
シングルモルトをハイボールにするのはもったいないかどうかはこちらの記事で紹介しています。
シングルモルトをハイボールで飲むのはもったいない? その理由とは
ザ・ダブリン・リバティーズは、かつてのダブリンを想起させるという特定のコンセプトを持ったウイスキーになります。
アイルランド史に興味がある方や、アイリッシュウイスキーが好きな方でこれまでにないウイスキーを飲みたい方におすすめの銘柄です。
銘柄の種類はいくつかありますが、初めて飲む場合は最も熟成年数が若く入手しやすいオークデビルを探すのが良いでしょう。