ラフロイグ 10年とは? スモーキーな味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
トリスウイスキーは、サントリーが製造・販売する代表的な国産ブレンデッドウイスキーです。
日本におけるハイボールブームを支えた立役者とも呼べる存在の銘柄であり、缶タイプで販売されているトリスハイボールも有名な商品になります。
ストレートで飲むとアルコールの刺激が強くクセがあると感じてしまうかもしれませんが、炭酸で割ることによって飲みやすくなり、風味が花開くことが特徴です。
この記事では、トリスウイスキーの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
トリスウイスキーは、サントリーが製造する国産ブレンデッドウイスキーであり、ウイスキー好きでなくともコンビニ・スーパーマーケットでトリスに関する商品を見たことがある方がほとんどではないかと思います。
戦後間もない時代から販売されていたウイスキーであり、時代に合わせて柔軟な変化を私たちに見せてきた日本を代表する銘柄です。
日本で一番親しまれているウイスキーの飲み方はハイボールであり、このことを前提にトリスウイスキーの風味は決定されており、ハイボール缶という気軽に楽しめる手段も用意しています。
トリスウイスキーの歴史と製造方法について見ていきましょう。
寿屋(後のサントリー)の創業者である鳥井信治郎は、戦前に海外から輸入したウイスキーを葡萄酒用の樽に入れて放置し、熟成された原酒をウイスキーであると断定し、トリスという名で販売しました。
現在の基準では上記のお酒はウイスキーとは認められませんが、トリスの起源は現在のスコッチウイスキーが生まれた状況と近いものでした。
現在のトリスの前身となるウイスキーが生まれたのは、1946年のことであり、当時はウイスキーには等級制度が設けられていたことから3級ウイスキーとして発売されました。
しかし、特級・2級の下にある3級ウイスキーは原酒の配合率が5%程度で、過度に水で薄めるだけでなく、カラメルなどの着色料を多く加えるなどをしていたため、現在のウイスキーとは程遠い状態にあります。
その後、企業努力により原酒の配合率は10%程度に上昇し、トリスウイスキーは2級ウイスキーとして販売されるようになりました。
サントリーは大々的な広告を打ち出した販売戦略により、日本にウイスキーを広めており、高度経済成長期にはウイスキーが飲めるバーも多く登場し、高級な料亭などでも同社の特級ウイスキーが提供されるようになり、多くの人々に飲まれるようになりました。
しかし、1980年代ごろからウイスキーの消費量が大きく減少する冬の時代に直面します。
2000年代、サントリーは起死回生の一手として、ウイスキーは年を重ねた大人のお酒であるという印象を崩すために広告を打ち出し、ハイボールという飲み方を広め、全国のバーや飲食店で良質なハイボールを提供してもらうためにハイボール研修も行いました。
サントリーの地道な企業努力の成果により、ハイボールという飲み方が若年層の心をつかみ、ウイスキーの消費量は大きく上昇することになります。
安価な値段で購入できるコンセプトのトリスもハイボールブームに貢献しており、ハイボールという飲み方が日本で受け入れられてきた2010年のタイミングでトリスのハイボール缶を発売しています。
3級ウイスキーから2級ウイスキーへの格上げとハイボールブームに合わせた商品展開から、トリスは時代の変化に柔軟に対応したことで、日本における代表的な国産ウイスキーとなったのです。
サントリーの主要なウイスキーについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
山崎・白州・知多・響の違いは?サントリーの主要ウイスキー4銘柄!
トリスは日本でも最古に近いウイスキーであるため、その製法は時代に合わせて大きく変化しています。
かつては、ブレンデッドウイスキーに必要なモルト原酒とグレーン原酒のほかに廃糖蜜から作られた安価なスピリッツをブレンドしていましたが、酒税法の改正によりブレンド用アルコールの使用が廃止されました。
現在使用されている具体的な原酒には、サントリーが所有する山崎蒸溜所・白州蒸溜所のモルト原酒、知多蒸溜所のグレーン原酒が使用されています。
特に現在販売されているスタンダードボトルの「トリス クラシック」では、シェリー樽で熟成された白州蒸溜所のモルト原酒が使用されることで、バランスがありながらも奥深い味わいに仕上がっています。
トリスウイスキーの種類と味わいについて紹介します。
画像引用:https://products.suntory.co.jp/d/4901777280038/
トリスのスタンダードボトルであり、トリスのロゴの上にいるキャラクターはアンクルトリスであり、1950年代からトリスのイメージキャラクターを務めています。
優しい甘い香りが特徴ですが、ストレートで飲む場合はアルコールの刺激を強く感じやすいので、ハイボールで飲むほうが甘くて滑らかな味わいが楽しみやすいです。
初めてウイスキーを飲む方や、他の銘柄でストレートを試してキツいと感じた方で、安価なハイボールから挑戦したい場合におすすめになります。
画像引用:https://products.suntory.co.jp/d/4901777211629/
トリス エクストラは、実質的にはハイボール用のウイスキーといえるトリス クラシックをより幅広い意味で飲みやすくした銘柄です。
青リンゴのフルーティーな風味とすっきりとしたキレのある味わいが特徴であり、アルコールの刺激は依然としてありますが、スタンダートと比較するとストレートやロックなどの飲み方でも飲みやすい印象になります。
ハイボールにしたときもトリス エクストラのほうが飲みやすいと感じる方も多いので、少しだけ価格は上がりますが、スタンダードよりも飲みやすいウイスキーを選びたい方におすすめです。
画像引用:https://www.suntory.co.jp/news/2012/11496.html
トリスウイスキーにはちみつを加えたフレーバードウイスキーと呼ばれる日本の酒税法ではリキュール類になる銘柄です。
蜂蜜を加えることで味わいがよりまろやかで甘くなっているので、ウイスキー初心者も飲みやすくなっています。
ハイボールにすることで爽快感も加われば、ウイスキーが苦手な方も美味しく飲める銘柄になります。
ウイスキーに蜂蜜を加えるハニーウイスキーについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ハニーウイスキーとは? 代表的な銘柄とハチミツを使ったカクテルの作り方
画像引用:https://www.suntory.co.jp/news/article/13798.html
トリス ハイボールは、自宅でハイボールの作り方が分からない方や、作る手間をかけたくない方に向けた缶で販売されているハイボールです。
2020年にリニューアルされており、赤い文字のハイボール缶は通常、黒い文字のハイボール缶はウイスキーの量が多い濃いめとなっています。
ウイスキー初心者の方でハイボールを飲みたい方は、自宅でハイボールを作るよりも手間がかからないので、こちらを購入するのもおすすめです。
トリスウイスキーは基本的にハイボールで飲むことを想定して造られたウイスキーであるため、ハイボールで飲むのがおすすめです。
安価で購入できるだけでなく、通常の700mlだけでなく、2,700mlや4000mlといった大容量のボトルでも販売されているので、普段飲みのウイスキーとしても最適です。
また、先ほど紹介したとおり、ハイボール缶も販売されているので、気軽に自宅でハイボールを楽しむなら最初から缶で購入するのも良いでしょう。
炭酸で割ることでアルコールの刺激がなくなり、フルーティーでウイスキー初心者も飲みやすい銘柄になるので、万人受けする飲み方はハイボールになります。
トリスウイスキーは、日本を代表する国産ウイスキーであり、コンビニエンスストア・スーパーマーケットで販売されているので、多くの人が気軽に購入できます。
値段も安価であるため、ウイスキーを初めて飲む方が気軽に挑戦できる銘柄といえるでしょう。
ハイボールに興味がある場合は、最初からハイボール缶を購入する選択肢もあるので、初めての方はトリス クラシックと自宅になければ同じサントリーが販売しているTHE STRONGなどの炭酸水、またはトリス ハイボールを購入することをおすすめします。