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ザ・グレンリベットの種類と味わい、おすすめの飲み方

2021.07.07 / 最終更新日:2024.07.22

ザ・グレンリベットはシングルモルトウイスキーの原点ともいわれるウイスキーです。

1824年にスコットランドのスぺイサイドで初めて製造されて以来、世界中で愛されてきました。

この記事では歴史あるシングルモルトウイスキーのザ・グレンリベットについて解説していきます。

この記事のポイント
・14種類あるザ・グレンリベットをすべてご紹介!
・ザ・グレンリベットの歴史・製造法・おすすめの飲み方まで解説!

シングルモルトウイスキーの原点ザ・グレンリベットの特徴

ザ・グレンリベット(THE GLENLIVET)は最も古くに製造されたシングルモルトウイスキーといわれています。

愛好家から初心者まで幅広い層から評価を得ており、スコッチウイスキー特有ののクセの強さがないので、初めてウイスキーを飲む人でも受け入れやすいです

シングルモルトとして飲まれることが多いですが、一部のブレンデッドウイスキーではキーモルトとして使用されることもあります。

ザ・グレンリベットには定冠詞の「THE」がつきますが、これには歴史的な背景があり、簡単に説明すればTHEを付けることでザ・グレンリベットがシングルモルトウイスキーの中でも本物であることを示しています。

シングルモルトウイスキーの中でも歴史が長く、様々なウイスキーが製造されるようになった現在でも多くの人々に愛されているザ・グレンリベット。

まずは、ザ・グレンリベットのその豊富な種類を確認していきましょう。

ザ・グレンリベットの種類と味わい

ザ・グレンリベットは14種類ありますので、それぞれ詳しく紹介していきます。

ザ・グレンリベット ファウンダーズリザーブ

こちらは2016年からザ・グレンリベットの定番商品として販売されてきました。

ザ・グレンリベットの創始者であるジョージ・スミスが思い描く理想の製法で製造されています。

香りはオレンジシトラスで、口に含めるとフルーティーな甘みが広がります。

ザ・グレンリベット 12年

画像引用:https://www.theglenlivet.jp/our-whisky/cc-12.html

ザ・グレンリベットの主力商品で、アメリカンオークの樽(タル)で12年以上の期間の間、熟成されています。

バニラの口当たりとハチミツのような甘い風味はウイスキー初心者での飲みやすい一品です。

ウイスキー年鑑の『The Original Malt Whisky Almanac』では、最高級かつ世界で最も人気と価値のあるモルトウイスキーと評価されています。

ザ・グレンリベット 12年の種類と味わい、おすすめの飲み方

ザ・グレンリベット 14年

フランスのブランデーであるコニャックを熟成させた樽を使用した珍しいウイスキーです。

バーボン樽とシェリー樽で14年間熟成させた後、コニャック樽で半年間熟成させます。

ザ・グレンリベットが持つフルーティーな風味と、コニャックが持つレーズンの風味が調和することで新たな口当たりを堪能できることでしょう。

こちらは数量限定の商品となっています。

ザ・グレンリベット 15年

コニャックの熟成に使用されるフレンチリムザンオークで15年以上熟成させたウイスキーです。

ザ・グレンリベットは初めて熟成にフレンチオークを使用したウイスキーでもあります。

こちらの熟成方法で作られるザ・グレンリベットは、アーモンドのような甘さが続き、クリーミーな風味が残るので、リッチな味わいに仕上がっています。

ザ・グレンリベット 18年

フルーティーな味わいを作り出すアメリカンオーク樽と、スパイスの効いた味わいになるシェリー樽の2つの樽を組み合わせて18年以上熟成させたウイスキーです。

2つの樽を用いて熟成されたザ・グレンリベットは甘みと酸味を感じられ、奥行きのある味わいとなっています。

ザ・グレンリベットの中でも最も多くの賞を受賞した商品で実績もあります。

ザ・グレンリベット 21年

バーボン樽とシェリー樽を組み合わせたタルで21年以上、丁寧に熟成させたザ・グレンリベットです。

色は銅を思わせるような強い琥珀色であり、シェリー樽のドライフルーツの香りが特徴的です。

シナモンジンジャーのスパイスが効いており、シロップのような口当たりとなっています。

ザ・グレンリベット 25年

シェリー樽で25年以上熟成させたザ・グレンリベットの中でも希少な商品です。

チョコレートと干しブドウの一種であるスルタナの香りが特徴的です。

シルキーでエレガントな味わいにシナモンなどのスパイスを感じられ、その余韻は長く続くので特別な時間を贅沢に彩るのに適した最高級のザ・グレンリベットになります。

ザ・グレンリベット ナデューラ・オロロソ

ナデューラ・オロロソは、19世紀の伝統的な製造方法であるノン・チルフィルタード製法で造られています。

ドライフルーツの香りとシェリー樽による暖かいスパイスは、独特なフレーバーを生み出しているのです。

クリーミーかつ滑らかで、チョコレートマーマレードの味が口の中で広がります。

ザ・グレンリベット ナデューラ・ファースト・フィルセレクション

ナデューラ・ファースト・フィルセレクションは、アメリカン・ホワイトオーク樽によって熟成され。ノン・チルフィルタード製法によって限定で製造されました。

パイナップルバナナなどのフルーツの甘い香りが特徴の商品となっています。

バニラやフルーツなどの様々な風味がするのが特徴ですが、余韻はさっぱりとしていて、しつこくならない味わいです。

ザ・グレンリベット ナデューラ・ピーティッド

ナデューラ・ピーティッドはスコッチウイスキー特有のスモークが強いウイスキーを再度熟成させた商品です。

再び熟成されたこのウイスキーはリンゴシトラスのフルーティーな香りへと変化し、スモークにもアロマが効いています。

ウイスキーの甘さとスモークが上手く調和しており、複雑な味わいを楽しめる一品です。

ザ・グレンリベット 12年 イリシット・スティル

ザ・グレンリベットの12年ものの限定品シリーズで、政府から公認を受ける前の密造酒時代をイメージしたザ・グレンリベットの原点に立ち返る商品となっています。

基本的な原料は通常の商品と変わりませんが、製法に冷却濾過を行わないノン・チルフィルタード製法を採用、現存する最古のザ・グレンリベットのボトルを再現し、アルコール度数を48%に高めています。

2021年2月15日に出荷が開始された限定商品です。

ザ・グレンリベット シングルカスク

シングルカスクシリーズのザ・グレンリベットは、2021年でシリーズ第7弾まで作られています。

長期間熟成させた限定品だけを出荷しており、第7弾の販売本数は450本です。

2021年分は5月24日から出荷が開始しており、オープン価格と参考小売価格は55,000円(税込)でした。

ザ・グレンリベット コード

ザ・グレンリベットのミステリーボトルシリーズの第3弾です。

発売当時は香り・味わいがすべて非公開の状態で販売されており、真っ黒なボトルであるため色も分かりません

2019年4月8日に販売が開始され、国内470本の限定生産であるため、ほとんどの人がこのウイスキーの味を知りません。まさに謎に包まれたウイスキーです

ウィンチェスター・コレクション50年・ヴィンテージ1967

ザ・グレンリベット蒸留所の最高責任者、アラン・ウィンチェスターの長きに渡る活躍を記念して作られたウイスキーになります。

その特徴は、1967年に熟成が開始されたザ・グレンリベットを2018年6月にボトリングした50年以上の熟成期間を経て作られたウイスキーであるということです。

世界で155本しかないトップクラスに希少なザ・グレンリベットになります。

日本国内では限定2本の販売となり、700万円の値が付くほどの希少価値の高いウイスキーです。

ザ・グレンリベットは2つのオークを組み合わせて熟成させる

ここまで、ザ・グレンリベットの種類を見ていきましたがその製造方法の特徴を解説していきます。

製造方法は大きく分けて6つの工程に分かれます。

  1. モルティング
  2. ミリング(粉砕)
  3. マッシング(糖化)
  4. ファーメンテンション(発酵)
  5. ディスティレーション(蒸留)
  6. マチュレーション(熟成

モルティングは大麦をモルトにする作業ですが、乾燥工程にピート(泥炭)を用いないのでスコッチウイスキー特有のスモークのような香りがありません。

モルトをミリングした後は、マッシングします。糖化に使用する水にこだわっており、地下深くの水脈を源泉とするジョージ―の湧水のみを使用していることが特徴です。

糖化した液体はウォート(麦芽汁)と呼ばれ、冷却やイーストの付与をおこないウォートをウォッシュにする役割を持つウォッシュバックにに移されます。

ザ・グレンリベットではウォッシュバックの素材をオレゴン松にに限定しています。

発酵を終え、蒸留が完了するといよいよマチュレーション (熟成)です。

ザ・グレンリベットの熟成の特徴は、18年ものや21年ものに使用されたヨーロピアン・オークとアメリカン・オークの2種類の樽を組み合わせて熟成させることです

組み合わせは慎重に選択し、それぞれの樽の良さが際立つように熟成させます。

ザ・グレンリベットはスコットランドの蒸留所から生まれた

年度 概要
1494年 スコッチウイスキー誕生
1824年 グレンリベット蒸留所が創設
1884年 ザ・グレンリベットを名乗る

スコッチウイスキーが誕生したのは1494年でしたが、ザ・グレンリベットの歴史は1824年にスコットランドのスぺイサイドにグレンリベット蒸留所がジョージ・スミスによって創設されたことから始まります。

当時のウイスキーは密造酒でしたが、イギリスのハノーヴァー朝の国王であるジョージ4世がグレンリベットを評価したことをきっかけに、グレンリベット蒸留所は政府に初めて公認されたウイスキー蒸留所となりました。

グレンリベットの始まりはウイスキー密造時代の終幕ともいえます。限定品のイリシット・スティルもこのことに基づいて作られたのです。

密造の時代を終えたグレンリベットですが厳しい時代が続きました。

ジョージ・スミスは密造業者から裏切り者の扱いを受け命を狙われ、グレンリベットの評価が高いことから模倣品が次々と出回るようになったのです。

1884年、ジョージ・スミスの死後にグレンリベットは本物のウイスキーである証として、定冠詞の「THE」を付けることが許されるようになりました。

これがシングルモルトウイスキーの原点、ザ・グレンリベットの始まりです。

ザ・グレンリベットのおすすめの飲み方はストレート

ザ・グレンリベットはクセが少ないので、素材の味を楽しめるストレートがおすすめになります。

初めてストレートで飲むなら12年ものとファウンダーズリザーブが入手もしやすく、最も初心者向けのウイスキーです。

もちろん、ウイスキー全般におすすめできるハイボールでも美味しく飲めますし、種類によってはストレート以外のほうがおいしく飲める可能性もあります。

ザ・グレンリベットはストレートで楽しめるウイスキーなので、まずはストレートで飲んでみましょう。

まとめ

ザ・グレンリベットの種類と製造法・歴史・おすすめの飲み方まで紹介しました。

シングルモルトウイスキーの原点といわれることもあり、古くから親しまれ、限定品の中には非常に価値の高いものもありました。

よって、入手しにくいものもありますが、初心者でも手が届くほどのコストパフォーマンスが高い商品もあるので、シングルモルトウイスキーでザ・グレンリベットを飲んだことがない方は一度飲んでみてはいかがでしょうか?

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