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ウイスキーを冷やすとどうなる?注意点などもあわせて解説

2021.12.04 / 最終更新日:2021.12.04

開封したウイスキーは鮮度を保つために冷蔵庫で冷やすほうがいいと考えている方や、すでに一度冷やしてしまった方もいるかもしれません。

アルコール度数の高いウイスキーは雑菌が活動・繁殖できないため、腐るということが考えにくく、むしろ冷やすことにより悪影響を及ぼす可能性があります。

ウイスキーを冷やすのは基本的にタブーとされていますが、ウイスキーを冷やすことで新たな味わいを開拓したフリージングハイボールと呼ばれる飲み方もありますので、必ずしも冷やしてはいけないわけではありません。

この記事ではウイスキーを冷蔵庫で冷やしたときに起こることとフリージングハイボールという飲み方について解説します。

この記事のポイント

  • 冷蔵庫で冷やしたときに発生するウイスキーへの影響を解説
  • ウイスキーを冷やすことで生まれる新しい飲み方「フリージングハイボール」を紹介

ウイスキーを冷蔵庫で冷やすと起こること

ウイスキーを冷蔵庫に冷やすと具体的に次のような影響が考えられます。

  • 香りが失われる
  • 庫内の香りが移る
  • アルコールの刺激が弱くなる

それぞれ解説します。

香りが失われる

ウイスキーを冷蔵庫で冷やすと、ウイスキーが持つ本来の香りが失われます。

完全に香りがなくなるわけではありませんが、グラスに注いだときに香りが立ちにくくなり、香りが薄れてしまうのです

ウイスキーに限らず酒類は冷やすと渋みや酸味が際立つようになるので、銘柄によっては味わいを台無しにしてしまう危険性もあります。

また、冷蔵庫は頻繁に開け閉めするので振動が発生する上に温度の変化も大きいです。

温度が安定せず、振動が発生する環境はウイスキーの劣化を早め、香りも味わいも失われやすくなります。

庫内の香りが移る

冷蔵庫にはさまざまな食材を保管していると思います。

その中にウイスキーを入れると、保管している食材の香りや、冷蔵庫自体が持つニオイが移ることがあります

他の食材の香りが移ってしまえばウイスキーの本来の香りが台無しです。

特に一度開封して空気と接触しやすい状態のボトルは香りが移りやすいので、開封したウイスキーの品質を保つために冷蔵庫に入れるのは間違っているといえるでしょう。

アルコールの刺激が弱くなる

最後の影響は人によっては必ずしもマイナスとはいえませんが、冷やすとアルコールの刺激が弱くなります。

ウイスキーは冷やし続けると液体がトロトロになり、刺激を感じにくくなります

アルコール度数が高いことには変わりありませんが、アルコールによる刺激が強いウイスキーは冷やすことで飲みやすくなることもあるのです。

しかし、ウイスキー本来の味わいは失われてしまうので、基本的に冷やすことはおすすめしません。

ウイスキーは冷やさず常温保存が基本

高くて美味しいウイスキーを購入すれば、できる限り品質を保った上で長く飲みたいと思う方も多いでしょう。

しかし、冷蔵庫に入れて冷やすことで品質を保つのは間違っています。

ウイスキーは20程度の温度を保てる冷暗所で保存するのが基本です

出会ったウイスキーの香りや味わいを少しでも長く保つために、適切な保存を心掛けましょう。

ウイスキーを適切に保管する方法について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

ウイスキーは保管の仕方で味わいが変わる!注意したいポイントは?

ウイスキーを冷凍庫で冷やして作る「フリージングハイボール」とは?

ここまで解説したことをまとめるならウイスキーを冷やすという行為自体がタブーに思えるかもしれませんが、あえて冷やすことで楽しめる飲み方も存在します。

それがフリージングハイボールと呼ばれる飲み方です。

フリージングハイボールではウイスキーを冷蔵庫ではなく冷凍庫で冷やします。

氷点下まで冷やしたウイスキーに冷えた炭酸水を混ぜることで、通常のハイボールよりも爽快な味わいに変化します

ウイスキーと炭酸水の割合は1:3で、通常のハイボールと大きな違いはありません。

クセのないクリアな飲み心地が特徴で、ウイスキー初心者にもおすすめの飲み方として、近年注目されています。

ウイスキーを冷凍庫で冷やす注意点

一方で、ウイスキーを冷凍庫で冷やす際の注意点が3つあります。

  • ウイスキーが凍り付くことがある
  • 冷やし過ぎると瓶が割れる可能性がある
  • 冷凍したウイスキーの本来の品質は失われる

それぞれ詳しく解説します。

ウイスキーが凍り付くことがある

ウイスキーは水と違って0度で凍るわけではないので、アルコール度数が40度以上のウイスキーであればマイナス10度程度であれば凍り付くことはありません。

しかし、業務用の冷凍庫などを使用した場合は庫内の温度がマイナス20度~30度になることもあるので、ウイスキー自体が凍り付く可能性があります。

ウイスキーが凍り付いてしまえば、ハイボールが作れないので冷やし過ぎには注意です

冷やし過ぎると瓶が割れる可能性がある

冷やし過ぎはウイスキーが凍り付くだけでなく、凍結する際に中身が膨張して瓶が割れることにもつながります。

瓶の破片が庫内で飛び散り危険な状態になるので、ウイスキーを凍結させる際は温度管理を徹底しましょう

ウイスキーを冷凍庫で冷やす行為自体をそもそもメーカーでは推奨していないので、冷やすなら自己責任になります。

冷凍したウイスキーの本来の品質は失われる

一度冷凍したウイスキーの品質を戻す方法は存在しません。

ウイスキーは1本のボトルでストレート、ロック、ハイボールなどさまざまな飲み方が楽しめるお酒ですが、フリージングハイボールに関しては1度試せば他の飲み方ができなくなります

そもそも、ウイスキーを冷やせば本来の味わいは失われてしまうので、試すなら安いウイスキーを購入して冷凍することをおすすめします。

ウイスキーの他の飲み方について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

ウイスキーの味わい方とは?基本の飲み方と粋な楽しみ方を知ろう

まとめ

ウイスキーの品質を保つ方法として冷やすことは間違っていますが、あえて冷やして味わう飲み方も存在します。

フリージングハイボールは飲食店で販売されている場合もあるので、自宅で手間をかけて作るよりはそちらで楽しむほうがよいかもしれません。

ウイスキーを冷やしたときの影響を理解して、正しい知識を身につけるようにしましょう。

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