国産ブランデーのおすすめ人気ランキング! 安く入手しやすい銘柄もご紹介
- ウイスキー基礎知識
ウイスキーは味わい方のバリエーションが多いお酒です。選ぶ銘柄や飲む人の好みによって、最適な味わい方が違ってきます。ウイスキーを普段から飲みなれている人が、なかなか手に入らない高級ウイスキーを手に入れたら、その持ち味を存分に味わえる飲み方を選ぶでしょう。
一方で、初めてウイスキーにチャレンジする人は、手ごろな値段の銘柄を、飲みやすい飲み方で味わうことでおいしいと感じるかもしれません。この記事では、ウイスキーのさまざまな味わい方を解説します。
この記事のポイント
ウイスキーはいろいろな飲み方で楽しめますが、まずは銘柄ごとの持ち味を存分に味わえる基本的な味わい方を覚えましょう。ウイスキーは、産地や銘柄によって、香りや味わいに特徴があり、中にはかなりクセのあるものもあります。それぞれの持ち味がダイレクトに感じられる味わい方をすることで、自分の好みもはっきりわかるようになるでしょう。
ウイスキーの味わい方の基本です。銘柄ごとに異なる複雑な味や香りの違いをしっかり確かめられます。ただし、ストレートといっても、単にボトルからグラスに注いで飲むだけではありません。
しっかり色や香り、味わい、余韻を楽しめるようにアイテムもしっかり選びましょう。まず、グラスは厚みの薄いテイスティンググラスを選びます。ウイスキーが空気に触れて変化する様子を逃さず楽しむためです。とくに香りを感じるためにはグラスが重要な役割をします。
チェイサーを用意することも忘れてはいけません。チェイサーを挟みながら飲むには2つの理由があります。1つはアルコール度数の高いウイスキーを悪酔いせずに最後まで楽しむためです。
もう1つは、個性の強いウイスキーを口に含んでも、チェイサーを間に挟めば、感覚がマヒすることなく、複雑な味わいを明確に感じられるようなります。チェイサーは水に限りませんが、水はウイスキーの香りや味わいを広げる役割をするので、ストレートで飲むときのチェイサーにぴったりです。
ストレートで飲む場合、グラスに注ぐウイスキーの量は15~30ml程度にします。テイスティンググラスに注いだときに、ウイスキーをきちんと空気に触れさせるためです。ストレートで飲むときは、ウイスキーの色もしっかり楽しみます。次に、香りをしっかり楽しみましょう。
注ぎたての香りを感じてから、軽くグラスを回し、香りを引き立てます。スワリングという方法です。こぼれない程度にグラスの中のウイスキーを回します。その後、口に少しだけ含み、舌の上でころがしながら味や香りを確認しましょう。鼻呼吸で、飲み込む前に空気を抜くと、風味がよくわかります。更に変化を楽しむなら、数的水を加水してもよいでしょう。
常温の水とウイスキーを1:1で割ります。ウイスキー本来の香りを最も味わえる飲み方です。とくに高級な銘柄の芳醇な香りを楽しむのに適しています。立ち上る香りを感じやすい脚付きのテイスティンググラスを選びましょう。ポイントは水が常温であるということ。
もっともウイスキーの揮発成分が揮発しやすい温度がベストです。グラスに注いだウイスキーと同量の天然水を注いだら軽くスワリングして香りを楽しみます。
グラスに大きめの氷を入れ、ウイスキーを注ぐだけのシンプルな味わい方です。この飲み方をすると、ウイスキーそのものの持ち味を存分に味わうことができます。氷はウイスキーを急激に冷やすためのもので、溶ける前に飲み干すのがベストです。
氷が溶けて加水されると、味が変化していってしまいます。ロックグラスに表面が滑らかで大きい丸氷を1個だけ入れ、ウイスキーを30ml程度注ぐというのが基本的なつくり方です。ストレートで飲むときと同様、少量ずつ口に含み、香りを楽しみます。チェイサーと交互に飲むようにしましょう。
クラッシュアイスをつかった味わい方です。ロックグラスにいっぱいまでクラッシュアイスを入れ、30~45mlのウイスキーを注ぎ込みます。マドラーを差し込んでしっかり混ぜ、レモンピールを添えて完成です。個性が際立ったシングルモルトやバーボンウイスキーではなく、おとなしいブレンデッドウイスキーの持ち味をしっかり味わうのに適しています。
ウイスキーは水や炭酸水を初め、さまざまな飲み物で割って楽しむこともできます。基本的な割り方は水割りや、ハイボールですが、それだけではありません。ウイスキーをおいしく飲める割り方を紹介します。
氷を入れて水で割る水割りは日本ならではの飲み方です。欧米では、常温の水で割るトワイスアップという飲み方をします。日本発祥の水割りは、まずグラスに氷をいっぱいまで入れ、グラス自体を冷やすのがポイントです。
そこにウイスキーを注ぎ入れ、マドラーでしっかり混ぜると、ウイスキーが冷える過程で氷が減ります。減った分の氷を足してから天然水を注ぎ、マドラーで軽く混ぜたら完成です。ウイスキー1に対して水の量は2~2.5が適当ですが、好みの濃さでつくって構いません。ウイスキーの個性が和らぐので、食事と一緒に飲むお酒としても飲みやすくなります。
ウイスキーの強い個性よりも、爽快感を楽しむ飲み方です。グラスに氷をいっぱいに入れ、グラスを冷やし、そこにウイスキーを注ぎます。軽くウイスキーと氷をなじませてから、炭酸水を注ぎ込み、マドラーで軽く混ぜたら完成です。
ウイスキーと炭酸水の割合は、ウイスキーが1に対して炭酸水3~4。炭酸が抜けてしまうと爽快感が薄れてしまうので、炭酸水を加えた後はかき混ぜすぎないようにします。マドラーをグラスの底まで入れ、氷を軽く1回持ち上げるくらいの混ぜ方が適当です。
ウイスキー本来の香りや旨みを味わうなら、グラス、ウイスキー、炭酸水をそれぞれ冷やしておいてから、氷なしでつくります。レモンの皮や果汁で香りづけしてもよいでしょう。甘味が少ないので、食事との相性も抜群です。ハイボールを応用して、コーラやジンジャーエール、トニックウォーターなどの他の炭酸飲料やジュースなどで割って、それぞれの持ち味を楽しんでもよいでしょう。
寒い季節にピッタリなウイスキーの味わい方です。耐熱グラスを用意して、あらかじめお湯でグラスを温めておきます。先にウイスキーをグラスに注ぎ込み、お湯を加えてマドラーで軽く混ぜれば完成です。ウイスキー1に対して、お湯2~3の割合でつくります。
お湯は熱湯ではなく、80度くらいのものを使いましょう。ホットウイスキーはトッピングも楽しめます。相性が良いのはレモンやライム、ゆずなど柑橘類やシナモンスティック、ジャムなどです。バジルやクローブなどのハーブ類やドライアップルもよく合います。
オン・ザ・ロックとトワイスアップを合わせたような飲み方です。大き目の氷を入れたグラスにウイスキーを注いで、しっかり混ぜたところに同量の天然水を注ぎます。オン・ザ・ロックは氷をできるだけ溶かさないように飲む飲み方ですが、ハーフロックは、ウイスキーと水をなじませるのがポイントです。
アルコール度数が下がって飲みやすくなるうえに、ウイスキー本来の香りや味わいも十分楽しめます。ウイスキーらしさを味わいたいけれど、ストレートやオン・ザ・ロックでは飲みにくいという人におすすめです。
一口ごとに変化する香りや味わいを楽しむ飲み方です。グラスにいっぱいまで氷を入れ、グラスを十分に冷やしたら、先に7分目まで水を注ぎます。氷の表面にマドラーを置き、マドラーに添わせるようにウイスキーを注いだら完成です。
マドラーは使いますが、ウイスキーと水を混ぜるのには使いません。ゆっくり注いで、グラスを横から見た時に、ウイスキーが上の方に浮いている状態にします。目でも楽しめる味わい方です。
ウイスキーは、身近な飲み物で割ってもおいしく飲めます。ウイスキー本来の香りや味わいを楽しむというよりも、ウイスキーの可能性を楽しむ飲み方といえるかもしれません。ウイスキーにはさまざまな香りや味わいが含まれているため、フルーツ系のジュースやホットチョコレート、紅茶、コーヒー、牛乳などで割ってもおいしく飲めます。ハチミツや砂糖で甘味を加えると、ウイスキーが苦手な人でも抵抗なく飲めるでしょう。
砂糖を加えたコーヒーとウイスキーの組み合わせは、アイルランドで古くからある飲み方で、カクテルとしては「アイリッシュコーヒー」の名前で親しまれています。また、牛乳で割る飲み方は、スコットランドやアイルランドでは伝統的な飲み方で、カクテルとしての名前は「カウボーイ」です。このように、ウイスキーは古くから身近なもので割って飲まれてきました。ですから、ウイスキーを他の飲み物で割って飲むのはもったいないなどと思う必要はありません。
ウイスキーに混ぜると相性がいいものについてはこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキーに混ぜると相性がいいものとは? 基本的な割り方も紹介!
ウイスキーは、先に紹介したアイリッシュコーヒーやカウボーイ以外にも、さまざまなカクテルに姿を変えて飲まれています。カクテルにすることによって、ウイスキーを飲みやすいと感じる人もいるでしょう。ここからは、ウイスキーを使ったカクテルを紹介します。
自宅でも造りやすいオーソドックスなカクテルです。ウイスキーはバーボンを使用します。アメリカでは南北戦争の時代から飲まれている人気のカクテルです。ミントの葉と砂糖、をタンブラーに入れたら、水か炭酸水を注ぎ込んでかき混ぜます。
ミントの葉は軽くつぶして香りを出しましょう。氷はクラッシュアイスを使います。バーボンを注ぎ入れ、ミントの葉を飾ったら完成です。ケンタッキーダービーではオフィシャルドリンクとしてふるまわれます。おしゃれで飲みやすいカクテルです。
用意するのはスコッチウイスキーとアマレットだけです。ロックグラスに氷を入れ、ウイスキー3、アマレット1の割合で注ぎ込みます。軽く混ぜたら出来上がりという簡単なカクテルです。甘くて濃厚な味わいなので口当たりがよくつい飲みすぎてしまいますが、アルコール度数が高いので注意しましょう。
スコッチウイスキー3、ドランブイ1の割合で混ぜ合わせて作るカクテルです。ドランブイは甘味の強いリキュールで、スコッチウイスキーから作られます。さびた釘と名付けられていますが、口当たりは優しく、甘く飲みやすいカクテルです。こちらも口当たりのよさのわりにアルコール度数が高いので、勢いよく飲みすぎないように気を付ける必要があります。
このほか、マンハッタンやニューヨーク、オリエンタルなどがウイスキーベースのカクテルです。ウイスキーは飲みにくいと感じている人でも、スッと飲めるような口当たりのよいものが多いので、試してみると良いでしょう。
ウイスキーに果実や風味豊かな食べ物を漬け込み、フレーバーを移して味わうのが漬け込みウイスキーという楽しみ方です。梅酒のホワイトリカーをウイスキーに置き換えたものと考えるとイメージしやすいかもしれません。
イチゴやリンゴ、オレンジなどフレッシュな果物の他に、ドライフルーツや、コーヒー、紅茶なども漬け込みに向いています。漬け込む際に砂糖や蜂蜜などを加えると、甘味が付くだけでなく、浸透圧によってエキスが出やすくなります。3~7日程度漬け込んだら出来上がりです。水や炭酸水で割って飲みましょう。
フルーツを漬け込むのに適しているのは、シェリー樽で熟成させたスコッチウイスキーです。アイリッシュウイスキーも短期間の漬け込みには向いています。元々アイリッシュコーヒーという飲み方もあるくらいなので、コーヒーの漬け込みにはアイリッシュウイスキーがぴったりです。
逆に、樽香が強すぎるボディが重めのバーボンウイスキーとクセが強すぎるアイラ系モルトウイスキーは、フルーツ系の漬け込みには合いません。また、複雑で繊細な香りや味わいを楽しむ高級な国産ウイスキーも、漬け込み向けではないといえます。
国産のウイスキーは、大衆向きにつくられているものの方が合うでしょう。せっかく香りや味わいを移すのですから、相乗効果でおいしさが増す組み合わせを選ぶことも大切です。
ウイスキーは味わい方のバリエーションが豊富です。定番の飲み方がある人も、たまには違う味わい方を楽しんでみてはいかがでしょうか。意外な組み合わせをおいしいと感じる可能性があります。
これまでとはまったく違う味わい方をすることで、新しい発見をするかもしれません。ウイスキーの楽しみ方の幅を思い切って広げてみましょう。