ウイスキー投資の適切な保存方法は? 不安な人に最適な投資法も紹介
- ウイスキー投資
ウイスキー投資は海外で注目されている投資方法ですが、実際に投資をするなら価値のある銘柄を選びたいところです。
また、ウイスキー投資はボトルを酒店やオークションから購入する方法以外でも始めることができます。
それがウイスキーを樽ごと購入する今話題のカスク投資です。
ウイスキーに投資するならボトルに投資するよりもカスクに投資するほうが長期投資に適しています。
この記事ではウイスキー投資のおすすめの銘柄を紹介し、ボトル投資よりもカスク投資のほうがおすすめである理由を紹介します。
この記事のポイント
今注目されているウイスキー投資の魅力は主に3つあります。
それぞれ詳しく解説します。
投資対象となるお酒には主にワインとウイスキーがあります。
しかし、ワインはデリケートなお酒であり、適切な保存環境と温度を整えることはもちろん、振動を与えることも品質に影響するので個人の管理で保管するのが非常に難しいお酒です。
ウイスキーはワインほどデリケートなお酒ではなく、冷暗所であれば神経質に管理をしなくても保管できます。
つまり、ワインとウイスキーを比較すればウイスキーのほうが保管の難易度は低く、個人投資家でも管理がしやすいのです。
ウイスキーの保管方法について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキーは保管の仕方で味わいが変わる!注意したいポイントは?
ウイスキーは世界中に愛好家が存在しており、売却先が豊富にあることが特徴になります。
株式などの証券の値動きとも連動しにくく、仮に一国においてウイスキーの価値が失われてしまったとしても、売却先は世界中にあるため世界的に価値がなくなることは考えにくいです。
よって、買い手が見つかりやすいためウイスキーは売却がしやすい資産といえます。
ウイスキーというとスコットランドを始めとする海外の印象が強いかもしれませんが、実は日本人にも馴染みやすいお酒になります。
なぜなら日本で生産するウイスキーはジャパニーズウイスキーと呼ばれ、世界五大ウイスキーの1つに数えられるほど評価が高いからです。
ジャパニーズウイスキーはミズナラ樽と呼ばれる日本固有の樽で熟成させていることが特徴であり、ミズナラ樽で熟成させたウイスキーが世界的に評価を受けたことからジャパニーズウイスキーの品薄が続いています。
日本で生産されたウイスキーの価値が上昇しやすい状況にあることから、ウイスキー投資は日本人にも馴染みやすい方法となっているのです。
ミズナラ樽によって熟成されたウイスキーが人気の理由とおすすめの銘柄について知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ミズナラ樽熟成ウイスキーが人気な理由とは?おすすめの銘柄と特徴
ウイスキーボトル投資では、品薄状態にあることから高騰しているジャパニーズウイスキーが投資対象の代表的な銘柄に挙げられます。
画像引用:https://products.suntory.co.jp/d/4901777347700/
山崎はウイスキーボトル投資において代表的な銘柄であり、毎年上昇する定価よりも速いスピードで高騰しています。
日本特有のウイスキー樽であるミズナラ樽で熟成した原酒と、シェリー樽で熟成した原酒を使用しており、シングルモルトでありながら複雑で豊かでオリジナリティのある味わいを楽しめます。
そのため、日本国内だけでなく海外でも需要が高まっており、ウイスキーにおいてスタンダードな熟成年数である12年物もプレミア価値がつく銘柄となりました。
2022年に330万円(税込)で抽選販売された山崎55年が、日本円で8,500万円で落札されたこともウイスキーボトル投資が注目された大きな理由といえるでしょう。
画像引用:https://products.suntory.co.jp/d/4901777043725/
響は、山崎と同様にサントリーから販売されたウイスキーであり、クリスタルボトルが美しい銘柄です。
華やかでフルーティーな甘い風味が特徴的であり、30年物のように熟成年数を重ねた銘柄はより濃厚で複雑な風味になります。
ボトルデザインの美しさからもコレクションとして人気が高く、空のボトルであっても値がつくほどです。
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白州は、サントリーから販売される山崎と同じシングルモルトであり、山崎とは異なる味わいを持つ銘柄です。
製造の過程で使用される燃料のピートに由来するスモーキーな香りと、爽やかな風味が特徴になります。
サントリーから販売されるジャパニーズウイスキーの代表的なウイスキー投資の銘柄は、山崎・響・白州の3つとなっています。
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画像引用:https://www.asahibeer.co.jp/products/whisky_brandy/nikkamaltwhisky/yoichi/yoichi.html
余市は、ニッカウイスキーから販売されるシングルモルトであり、10年、20年など熟成年数が表記されていた銘柄が終売となった影響で高騰しています。
ピートスモークのある非常に力強い風味を持ち、複雑で深みのある味わいです。
ニッカウイスキーでは、宮城峡、竹鶴などの銘柄も余市と同様に熟成年数の表記がある銘柄が終売しており、こちらの銘柄も高騰していることからウイスキーボトル投資の対象になることがあります。
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画像引用:https://www.miraido-onlineshop.com/item/2-ichiro-dbdtlrs/
イチローズモルトは、埼玉の小さな蒸溜所である秩父蒸溜所で製造されるジャパニーズウイスキーであり、高い評価を受けているにもかかわらず製造本数が少ないことから高い希少性を持ちます。
ジャパニーズウイスキーを象徴するミズナラ樽を使用したモルト原酒が使用されており、匠の技術を持つ職人の手によって造られた完成度の高い味わいが特徴的です。
イチローズモルトはとにかく製造本数が少ないことから、初期ロットのボトルや限定銘柄などには高いプレミアが付いています。
かつてイチローズモルトから限定販売されたカードシリーズは全部で54種類あり、すべてのボトルの希少性が高いことから1億円に近い価格で54種のセットが落札されたことがあります。
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実際に高騰事例が存在するウイスキー投資におけるおすすめの銘柄は下記の3つです。
マッカランはシングルモルトのロールスロイスとも呼ばれる世界的に評価が高い人気の高級ウイスキーです。
製造をおこなうマッカラン蒸留所はスペイサイドで設立された最初の蒸留所の1つであり、長い歴史と実績を持つ蒸留所になります。
ウイスキーの口当たりを重視するためにスペイサイドで最小の蒸留器を使用し、フルーティーな風味を原酒に与えるために現在では希少価値の高いシェリー樽の熟成をおこなうなど、そのこだわりの高さが世界中のウイスキー愛好家ら評価されています。
希少なオールドボトルである「マッカラン 60年」は2018年11月29日にオークションハウスのクリスティーズに出品され、ウイスキーボトルの世界最高落札額の120万GBP(約1.74億円)で落札されており、未だに記録は破られていません。
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ハイランドパークはスコットランドの最北端に位置するハイランドパーク蒸留所で製造されるウイスキーです。
蒸留所の正確な歴史は謎に包まれており、設立日については明確な日付が分かっていませんが、蒸留を開始した時期が1798年であることが分かっていることからスコッチウイスキーの中でも非常に長い歴史を持っています。
蒸留所は4万樽以上の樽を保有していますが、その9割がシェリー樽であり、マッカランと同様にシェリー樽の熟成にこだわっています。
その上で、オークランド産のピート(泥炭)を乾燥に使用し、フロアモルティングおこなう昔ながらの製造方法を守っている蒸留所です。
アメリカのウイスキー専門誌Spirit Journalのベスト・スピリッツ・イン・ザ・ワールドを2回受賞している実績も伴ったウイスキーになります。
ボウモアはクセの強いウイスキーが多いアイラ地域の中ではバランスがよく完成度の高いウイスキーとして評価されています。
アイラウイスキー特有のピート香と呼ばれるスモーキーな香りは多くの愛好家が存在するものの、好き嫌いの別れやすい香りであるため万人向けとは言い難いものです。
しかし、ボウモアは他のアイラウイスキーと比較して抑えられたピート香の中にレモンやハチミツの香りを感じる繊細なバランスのウイスキーであり「アイラの女王」とも呼ばれます。
そのため、アイラウイスキーの入門酒としても知られており、ボウモアを飲むことで特有のスモーキーな香りがクセになりラフロイグやアードベッグのようなピート香の強いウイスキーのファンになっていく人も珍しくはありません。
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上記で紹介した銘柄はマッカランに関してはボトルの極端な高騰事例が存在するものの、カスク投資において高騰した銘柄になります。
具体的な売却事例について下記にまとめました。
種類 | カスクの種類 | 利益率 | 平均利回り |
マッカラン1988 |
ブルーチップ | 238.4%(2016年~2020年) | 59.6% |
ハイランドパーク2001 |
エマージング | 491.4%(2007年~2020年) | 37.8% |
ボウモア1990 | ブルーチップ | 155.7%(2017年~2020年) | 51.9% |
ブルーチップカスクとは製造されてから30年以上経つ銘柄のことであり、非常に希少価値が高く短期的な投資で利益を出しやすい樽になります。
上記の事例のマッカランとボウモアのブルーチップカスクは3~4年の短期間で年間50%以上の高い利回りの獲得に成功しました。
一方で、製造から3年~10年未満の樽のことをエマージングカスクと呼びますが、こちらの樽はまだ希少価値の低い状態にあります。
しかし、十数年以上の長期で保有すればハイランドパークは5倍近い価値になり、年間の平均利回りが37.8%にもなっています。
ウイスキーにおけるカスク投資は樽の熟成期間によって最適な投資期間が異なり、ブルーチップは短期向け、エマージングは長期向けの投資商品です。
上記の例はあくまで一例であり、今後の投資で同様の利回りが発生するとは限りませんが、カスク投資における高騰事例の参考にしてください。
カスクの種類について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
最後にボトル投資よりもカスク投資のほうがおすすめの理由について解説します。
それぞれ詳しく解説します。
上記の高騰事例が示す通り、カスクは熟成期間を経るほど価値が上昇します。
カスクもボトルもそのままの状態で長期的に保有できるメリットは同じですが、ボトルはすでに熟成が終わっているので熟成による価値の上昇は期待できません。
長期的な資産価値の上昇を期待するなら、ボトルで保有するよりもカスクで保有したほうが高い利回りが期待できることでしょう。
ウイスキーは個人でも管理しやすいお酒ではありますが、日本は気候の変動が激しいので長期的に適切な状態で保存することを考えるなら設備投資が必要になるかもしれません。
カスク投資は自身で樽の管理をする必要はなく、本場スコットランドのウイスキー樽を購入するなら保税倉庫に保管されます。
保税倉庫とは日本における国税庁に位置するイギリスの歳入庁で厳密に監視されている非課税の倉庫のことです。
イギリスの蒸留所で購入したカスクは専門家によって定期的なチェックが入るイギリス政府公認の倉庫で厳重に管理されます。
よって、カスクを購入するほうが自身でボトルを管理するよりも安心して管理を任せられられるでしょう。
ウイスキーを保有する上で避けられないのは災害に対する対策です。
適切な保存状態を整えていても災害によってボトルをダメにしてしまうことも珍しくはありません。保税倉庫で管理されるカスクには保険がかけられています。
また、実際に火災などの被害は1875年以降確認されておらず、盗難対策も整っており保税倉庫の歴史上、一度も盗難の被害に遭った報告は存在しません。
リスクの対策が整っている上に、万が一被害に遭った場合は保険による損害保険金が支払われるので、総合的に考えると災害や盗難の対策がしにくいボトル投資よりもカスク投資のほうがリスクが低いといえるでしょう。
ウイスキーの樽買い投資の選び方と購入金額について詳しく解説!
ウイスキー投資におけるおすすめの銘柄とカスク投資の魅力について紹介しました。
当社が運営するウイスキーカスク投資の専門サイト「カスクインベストメント」からカスク投資用の樽の購入が可能であり、今回紹介した銘柄も含む多くのスコッチウイスキーを取り扱っています。
価格の安いカスクであれば50万円から、希少価値の高いカスクであれば5,000万円~1億円の高級樽も取り扱っているのでさまざまな投資家のニーズに答えられます。
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