【イベントレポート】ニッカウヰスキーの新境地を五感で体感できる「NIKKA FRONTIER BAR」とは?
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スコットランド中部のファイフ王国にて開催されるファイフ・ウイスキー・フェスティバルに、今年はなんとDear WHISKYが出展します!2024年3月2日(土)のメインフェスティバルに出展し、日本の7つのクラフト蒸溜所を紹介します!
「Dear WHISKYが日本のウイスキーを世界へ!」シリーズの記事では、Dear WHISKYがイベントで紹介する7つの蒸溜所の発表と魅力、そしてボトルのおすすめポイントなどをお伝えしていきます!
今回の第1弾の記事では、井川蒸溜所・新道蒸溜所をご紹介しますので、ぜひお楽しみください!
2020年に設立された井川蒸溜所は、南アルプスの標高約1200mという国内蒸溜所で最高峰の場所にあります。製紙メーカーの特種東海製紙のグループ会社で、民間が所有する森林では日本最大規模の約24,430haの広さを誇る社有林の中にあります。製紙業という異業種からウイスキー事業に参入しましたが、南アルプスの山々の恵みから造られる味わい深いウイスキーは、東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2022におけるニューカマー賞の受賞やWorld Whiskies Awards2023において銀賞を受賞するなど、品評会で高い評価を受けています!
蒸溜所名 | 井川蒸溜所 |
生産開始 | 2020年 |
本社所在地 | 静岡県静岡市葵区田代字大春木1299-1 |
電話番号 | 054-260-2245 |
蒸溜所HP | 蒸溜所公式HPはこちら |
南アルプスの自然は井川蒸溜所のウイスキー造りの至るところに活かされています。大井川の川上に位置しているため「木賊(とくさ)」と呼ばれる水源地の湧き水を仕込み水といして使用しています。水質の非常に高い木賊湧水の味わいを活かすため、塩素を用いず紫外線照射による処理のみを施すという「水」への強いこだわりがあります。
社有林は2014年にユネスコエコパーク(生物圏保存地域)に認定されているため、自然を守るための様々な取り組みが行われています。豊富な水資源としては、長年に営み続けている製紙業のノウハウを活かし、バクテリアを用いた排水処理を行うことで綺麗な水を保つような取り組みを行なっています。また、ウイスキー造りに欠かせない樽材としては、井川蒸溜所の社有林にてミズナラの植樹を行い、そこで採れたミズナラを原材料としたミズナラ樽を利用しています。
ファーストフィルのバーボン樽で約2年半熟成したアルコール分60%のノンチルフィルタード、ノンカラーのカスクストレングスの樽出し原酒です。2020年の稼働開始後から造られているウイスキーで、標高が高く気圧が低いことでもたらされるクリーンさや、フルーティーでエステリーな味わいを目指す姿がより素直に表現されています。
福岡県朝倉市にある創業200年以上続く老舗酒蔵 篠崎酒造が、2021年にウイスキー事業を始めたことで設立された蒸溜所です。「THE QUEST FOR THE ORIGINAL(独創性の追求)」をコンセプトに、基本は忠実に押さえつつもいずれは「新道」を作りたいという想いが込められた「王道にして新道」なウイスキーを造っています。
蒸溜所名 | 新道蒸溜所 |
生産開始 | 2021年 |
本社所在地 | 福岡県朝倉市比良松626番地1 |
電話番号 | 0946-52-0005 |
蒸溜所HP | 蒸溜所HPはこちら |
朝倉市の一部ではまだ上水が通っていないことから、新道蒸溜所では地下から汲み上げた水を使用しています。降水量も多い気候生かして、ウイスキー造りにおいて重要な水を地下水から確保しています。
新道蒸溜所は、2017年の九州北部豪雨の際に流木被害をうけた住民を目の当たりにしたことがきっかけとなり、大分県の日田市にて「森から育てるウイスキー」プロジェクトを行っています。水害で脱落した針葉樹が下流に流れるのを堰き止められるよう、谷筋にミズナラなどの広葉樹の植林をすることから、災害に強い町づくりに貢献しています。将来的には自社林で育てた木材を使用した樽でのウイスキー熟成も考えています。
マイナーな香りの表現にこだわり、ピーチやココナッツのような甘い香りを筆頭に、熟成前とは思えないほどの豊かな香味を楽しめます。
ピート独特のフェノール香が、新道特有の甘い香りをカバーしないように工夫されています。ほどよい甘さと相乗効果を狙ったフェノール香をお楽しみいただけます。
ミズナラ樽特有のキャラ香やオリエンタルな香りと新道特有の甘い香りの相性が良いため、新道蒸溜所の原酒の魅力である柔らかな甘みを存分に楽しむことができます。
樽としての流通が少ない国産の栗カスクで熟成させたウイスキーです。オーク材ではないためスコットランドでは使われていませんが、日本だからこそ実現できたものです。特徴的な甘さと酸味からくる複雑な味わいが特徴です。
バーボン樽特有のバニラやキャラメルのような甘い香りと新道特有の甘い香りが合わさり、芳醇な香りを楽しむことができます。
バーボン樽特有の香りと新道蒸溜所の原酒に含まれる独特な甘みに加えて、ピートの香りを感じることができるため、複雑で厚みのある味わいをお楽しみいただけます。
第1弾では、井川蒸溜所・新道蒸溜所という2つの個性溢れるクラフト蒸溜所をご紹介しました!スコットランドで開催されるFife Whisky Festivalでは、紹介したボトルを参加者のみなさまに実際に試飲していただき、ジャパニーズウイスキーの魅力を世界へ広げます。
「Dear WHISKYが日本のウイスキーを世界へ!」シリーズはまだまだ続きます。第2弾では新たに2つの蒸溜所を紹介しますので、ご期待ください!