【イベントレポート】ニッカウヰスキーの新境地を五感で体感できる「NIKKA FRONTIER BAR」とは?
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宮城峡蒸溜所のマイブレンドセミナーをご存じでしょうか?
不定期開催でプロ講師の指導のもと、宮城峡蒸溜所及び余市蒸溜所でつくられたウイスキーを自分好みにブレンドし、世界に一つだけのオリジナルウイスキーを作成できるブレンディング体験です!
ブレンダーの仕事の一端を垣間見ることのできる、ウイスキー好きならば一度は体験したいマイブレンドセミナー。個人はもちろん、団体での予約も受け付けています。
今回は、Dear WHISKYの運営会社 株式会社クレア・ライフ・パートナーズの部署をまたいだ13名のメンバーが、日本を代表するニッカウヰスキーの宮城峡蒸溜所のウイスキー造りとブレンディングに対する理解を深めるために、マイブレンドセミナーに参加しました!
宮城峡蒸溜所では、オリジナルブレンドのウイスキーをつくる「マイブレンドセミナー」を開催しています。講師の説明を伺い、宮城峡蒸溜所及び余市蒸溜所で造られたウイスキーをブレンドし、自分の好みのオリジナルウイスキーを造り、自分だけのラベルを貼った瓶に詰め(180ml・2本)お持ちかえりいただくイベントです。
所要時間 | 約140分 |
申し込み | 完全予約制 予約はこちらから |
費用 | 10,000円(税込)(お土産のオリジナルウイスキー180ml2本込み) |
公式サイト | 宮城峡蒸溜所 マイブレンドセミナー | NIKKA WHISKY |
お問い合わせ | (株)仙台ニッカディスティラリーサービス TEL:022-395-2865 |
備考 | 20歳未満の方、ドライバー、妊産婦の方、お子様連れの方は参加不可 |
ニッカウヰスキー創業者で日本のウイスキーの父 竹鶴政孝(マッサン)が、北海道・余市蒸溜所につづき開いた蒸溜所が宮城峡蒸溜所です。名前の通り、宮城県の西部、広瀬川と新川ふたつの清流に囲まれた峡谷に建っています。竹鶴政孝がスコットランド留学で得た知識に加え、「自然を大切にしなければおいしいウイスキーはつくれない」という信念のもと、自然と調和したウイスキー造りを今日まで行い続けています。
蒸溜所名 | ニッカウヰスキー株式会社宮城峡蒸溜所 |
創業(生産開始) | 1934年(1969年) |
本社所在地 | 宮城県仙台市青葉区ニッカ1番地 |
電話番号 | 022-395-2865 |
工場長 | 笹村 欣司 様 |
その他 | 蒸溜所HPはこちらから 蒸溜所見学についてはこちらから |
出典:https://www.nikka.com/distilleries/miyagikyo/
宮城峡蒸溜所の見学を終え、いよいよマイブレンドセミナーへ。(蒸溜所見学とマイブレンドセミナーは別プログラムです。)
講師の方から、ブレンディングに使用する機器の説明やノージング・テイスティングのコツを丁寧に教えていただき、まずは用意された5種類のウイスキーを理解するところからスタートしました。各ウイスキーについての感想を言語化して手元のシートに記入しながら、自分好みのレシピを考えていきます。
そして、今回は特別にアサヒビール・ニッカウヰスキーアンバサダーの金子太郎さんが、苦戦するメンバーにアドバイスをして下さいました。ウイスキーレシピが完成した後、同じ割合に基づいてより大きな量で味を再現し、マイボトルに詰めて持ち帰ります。
今回、インタビューにご協力下さったのは、以下の4名です。
Dear WHISKY:
マイブレンドセミナーのお話を聞いたときの率直な感想はいかがでしたか?
丸森さん:
蒸溜所の見学と聞いていましたので、工場を見学するプログラムしかないと思っていました。蒸溜所でセミナーや体験が行えることを知らなかったので、まずはそんなことが行われているのかと驚きました。
私自身、ウイスキーも大好きで、自分のブレンドができると聞いて、とても楽しみにしていました。
菅原さん:
僕もマイブレンドセミナーのことは初めて知りました。実は宮城が地元ですので、宮城峡蒸溜所の横はよく通っていました。
当時、僕は入社して1か月で、ちょうどウイスキーの勉強も始めた頃だったので、知識をアウトプットできる場としても、楽しみにしていましたね。
糸井さん:
私は普段異なる部署で働いており、ウイスキーも飲めないため、本当にできるのかという不安が正直大きかったです。私と同じ部署の同僚たちも、同じような気持ちだったと思います。
小野川さん:
僕はむしろ、ウイスキーが本当に好きで、宮城峡蒸溜所に訪問するのも二度目でした。マイブレンドセミナーのことも耳にはしていましたが、参加する機会がなく、今回の研修で、まさかずっとやってみたかったことが叶うのか、という嬉しさでいっぱいでした。
Dear WHISKY:
初心者の方から、ウイスキー歴の長い方まで、様々な人が一同に参加されたんですね。
セミナーを聞いたあと、いざマイブレンドづくりに取り掛かった際、何か特定の目指す味はありましたか?
小野川さん:
自分の中で好きな味はあるものの、それを再現するのは最初から半分諦めていました(笑)。そのため、特定のゴールとなる味を設定するよりは、普段飲まない水割りやハイボールでも美味しく味わえるようなウイスキーを目指しました。
丸森さん:
そうそう。「大体このくらいの甘みで、すっきりした飲み口で~」という風に想像するのが楽しかったです。
Dear WHISKY:
普段、ウイスキーをあまり飲まないという糸井さんはいかがですか?
糸井さん:
ウイスキーの香りに注目しました。普段あまり飲まないため、香りを比べたことがありませんでしたが、セミナーを通じて、ウイスキーと一口に言っても、香りが全く異なることに気づきました。自分の一番好きな香りをつくってみたいと思い、試行錯誤しました。
菅原さん:
僕は、これからストレートでも飲んでいきたいと考えていた時期でしたので、とっかかりとなるような、飲みやすいウイスキーをつくることを目指していましたね。
Dear WHISKY:
ブレンディングの際に、難しかったことは何でしょうか?
一同:
思った味にならない!(笑)
丸森:
私は甘みのあるシェリー樽熟成のウイスキーが好きなので、シェリー樽ウイスキーをたくさん入れてみましたが、甘すぎて全然美味しくなりませんでした。そこで、シェリー樽ウイスキーほどではないけれど、比較的甘みの強いウイスキーの割合を増やしてみたら、とてもバランスが良くなりました。
ただ好きなものを入れればいいというわけではなく、難しかったですね。
菅原さん:
とにかく無限に選択肢があり、グレーンなど、何を入れるか、どれくらい入れるかを考えるのは大変でした。初心者の僕は、どこから手を付ければ良いか分からず、最初の段階では方針を考えることに多くの時間を費やしました。
小野川さん:
宮城峡蒸溜所と同じく、ニッカウヰスキーが所有している余市蒸溜所で生産された「ピーティ&ソルティ」というウイスキーが、一番のくせ者でした。入れないと味に深みが足りないような気がするのですが、一滴入れるだけでも、全く味わいが変わってしまうのです。
糸井さん:
私もアロマで判断していましたが、同じ印象ですね。「ピーティ&ソルティ」は香りが非常に強いのですが、入れないと何か物足りなく感じました。微調整の連続で、結局最後まで残ってブレンドしていました(笑)。
Dear WHISKY:
マイブレンドセミナーを体験して、ウイスキーへの見方は変わりましたか?
小野川さん:
今までは単純に飲み手でしたが、実際にブレンドの経験をすることで、今まで飲んできたウイスキーがどれだけ完成されたものだったのかを、改めて気づかされました。
糸井さん:
同じ香りで、同じ味のものを継続してつくり続けるブレンダーの方々の素晴らしさと長年の積み上げてきた技術に驚かされました。自分でも試してみて、本当に難しいと感じました。
菅原さん:
しかも、セミナー講師の方が、作業中は飲まないと仰っていましたよね。それにも関わらずあれほどまでに再現できるとは、本当に熟練の技ですね。
丸森さん:
今回使用した5種類のウイスキーは原酒ではなく、ある程度まで整ってつくられたウイスキーでしたので、私たちでもブレンドが形になりました。本当のウイスキーの状態から造っていたら、どうなっていたのかと考えると恐ろしいですね(笑)。
小野川さん:
それを、自分の好みは関係なく、特定の味を創り出すためにブレンダーさんがゴールを設定して造り続ける姿勢には、尊敬の想いしかありません。
Dear WHISKY:
マイブレンドセミナーで作成したオリジナルウイスキーの使い道は何ですか?
小野川さん:
もったいなくてまだ飲めません(笑)。この唯一無二のボトルは、何か特別な記念や今回の研修を思い出したいときに、同僚と一緒に飲もうと思っています。
丸森さん:
私も同じです。やはり、何かの記念日までボトルを取っておきたいと思っています。
糸井さん:
私は飲めないので、ウイスキー好きの家族にプレゼントする予定です!きっと喜んでもらえると思います。
Dear WHISKY:
最後に、マイブレンドセミナーの魅力を教えて下さい!
菅原さん:
最初のセミナーで、宮城峡蒸溜所の方が提供してくださった3つのレシピを練習する機会がとても良かったです。それらの中から一番好きだったものをベースに、自分なりの調整を加えていくことができるので、初心者でもしっかりと楽しめました。
丸森さん:
自分だけのウイスキーをつくることができるというのは、本当に面白かったです。もちろん、難しさや思い通りにならないもどかしさもありますが、それを含めて楽しむことができました。
糸井さん:
ウイスキーは味わいだけでなく、香りもそれぞれ異なり、これまで飲んだことがない方や好きではないと感じる方でも、比較して楽しむことができます。
小野川さん:
ウイスキー好きの僕としては、ブレンダーのお仕事を一部でも体験できたことが大変嬉しかったです。ウイスキーの飲む際も、「どんなウイスキーが、どんな割合で使われているんだろう?」と想像しながら飲むようになり、楽しみ方が増えました。もっと勉強して、次回は全く違うタイプのマイブレンドに挑戦してみたいですね。
最後に、同じく宮城峡蒸溜所のマイブレンドセミナーに参加し、オリジナルボトルを制作されたというBAR FIVE Arrowsの支配人、村上雄基(むらかみ ゆうき)さんに、バーテンダーとしての視点から、感想をお伺いしました!
Dear WHISKY:
この度、マイブレンドセミナーに参加した理由を教えて下さい!
村上さん:
マイブレンドセミナーの話を耳にしたとき、オリジナルブレンドウイスキーにロマンを感じているので絶対に参加したいと思いました。
また、ブレンダーの難しさを経験できる点も、自分の勉強として有意義だと感じたためです。
Dear WHISKY:
マイブレンドを行う際、どのような味を目指していましたか?
村上さん:
ジャパニーズで洋風な風味がしっかりしたら面白いなというところと、ボトルの使い道として甘さを活かしたウイスキーを考えていましたので、ドーナツの様なクリーミーで甘い味を目指しました。実際につくってみると、こってりし過ぎてしまったので、『真夜中のフレンチクルーラー』と命名しました(笑)。
Dear WHISKY:
ブレンディングを体験してみて、難しかった点は何でしょうか?
村上さん:
美味しいというジャッジ自体を難しく感じました。ウイスキーのアルコールの高さ上、一口目、二口目でももちろん違いますし、加水やバランスなど、ブレンダーの能力の高さを改めて実感しました。
また、部屋の温度や湿度によっても、色々と味が変わってしまうと思いますので、とても難しい職業なのだと思います。
Dear WHISKY:
オリジナルボトルの使い道を教えて下さい!
村上さん:
しばらくは飾って余韻にひたります。今後、お客様と談笑しながら開ける日が来たら良いなと思っております。
Dear WHISKY:
宮城峡蒸溜所の訪問中、印象に残ったことは何でしょうか?
村上さん:
なんといっても大自然です!
ジャパニーズウイスキーは特に、湿度や腐葉土の雰囲気が味に出ていますが、実際に見てみると納得でした。その場の空気が、そのまま味にトレースされており、これは国外のウイスキーには真似できないな、と再認識いたしました。
宮城峡蒸溜所 マイブレンドセミナーの体験談はいかがでしたでしょうか?
マイブレンドセミナーは、ウイスキーを飲み始めたばかりの初心者から愛飲家まで、幅広い方々が、自分好みのウイスキーを目指して楽しめる絶好の機会です。
大自然の中に建つ、赤レンガ調の美しい宮城峡蒸溜所。ぜひもう一歩深くウイスキーの世界を探求できるマイブレンドセミナーへ!