山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
アナンデールは、ローランド地方で製造されるシングルモルトのスコッチウイスキーです。
ローランドにかつて存在したシングルモルトの蒸溜所を蘇らせたいという思いから約100年ぶりに復活を遂げました。
ブランドはマン・オ・ワーズ(Man O’ Words)とマン・オ・ソード(Man O’ Sword)があり、ノンピートとヘビリーピートで差別化されています。
この記事では、アナンデールの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介を紹介します。
この記事のポイント
画像引用:https://annandaledistillery.com/
アナンデールは、スコットランドのローランド地方にあるアナンデール蒸溜所で製造されるシングルモルトウイスキーです。
蒸溜所はローランドの南端にあり、スコットランドとイングランドとの国境付近で稼働している蒸溜所です。
2018年に初めてシングルモルトのリリースがおこなわれ、2014年に製造されたウイスキーが販売されました。
アナンデールの概要と蒸溜所の詳細を見ていきましょう。
アナンデール蒸溜所は、デービッド・トムソンと、妻のテレーザ・チャーチの2人によって2014年に設立されました。
元々は同じ地に同名の蒸溜所が1836年に存在しており、買収によってジョニーウォーカーの原酒を製造する蒸溜所となった後に、1916年に閉鎖しています。
2010年にデービッド・トムソンら夫婦は、「ローランドに現役のシングルモルト蒸溜所を復活させたい」という目標のもと、跡地となった蒸溜所を買い取りました。
閉鎖されたものの創業当時のまま建物が残っていたことから、歴史的建造物の指定を受けていました。
そのため、稼働できる状態になるには、3年という時間と約20億円の資金が必要になり、アナンデールの復活までの道のりは非常に困難であったといえます。
初めてシングルモルトがリリースされたのは、2018年のことであり、復活から間もない蒸溜所でありながら2つのブランドを同時にリリースしました。
リリースされた銘柄が「マン・オ・ワーズ(Man O’ Words)」と「マン・オ・ソード(Man O’ Sword)」であり、マン・オ・ワーズは羽根ペン、マン・オ・ソードは剣がデザインされています。
ジョニーウォーカーについてはこちらの記事で紹介しています。
アナンデールは、かつてヘビリーピートのウイスキーを製造していましたが、現在のローランドはライトで飲みやすいシングルモルトが主流です。
そのため、蒸溜所ではノンピートとヘビリーピートの2つのブランドを用意し、それぞれアナンデールらしいスタイルが感じられる味わいを表現しています。
また、アナンデールは熟成樽にもこだわっており、シェリー樽、バーボン樽、ラム樽などの熟成樽で熟成しています。
ウイスキーを熟成する樽ですが、アナンデール蒸溜所はシングルモルトとしてボトルにして販売するだけでなく、樽の販売ビジネスにも積極的な蒸溜所です。
ウイスキーは利益が出るまでに時間がかかることから、蒸溜所の稼働を恒久的に続けていくにあたって、樽の販売はボトルを販売する前に利益を上げられるため重要なビジネスです。
アナンデール蒸溜所では、ポートフォリオ購入と呼ばれる複数人で複数のウイスキー樽の権利をシェアするプログラムを実施しています。
日本でも樽販売ビジネスに積極的なアナンデール蒸溜所の樽を購入する方法があります。
「カスク・インベストメント」では、アナンデール蒸溜所をはじめとするスコットランドの蒸溜所を中心にウイスキー樽を購入可能です。
購入したウイスキー樽は「ボトリングサービス」を通じて、ボトルの形からラベルデザインまでご自身で選び、自分だけのオリジナルウイスキーを作ることができます。
アナンデール蒸溜所の詳細はこちらのページにまとめています。
アナンデール蒸留所 - Annandale DISTILLERY
アナンデールの種類と味わいを紹介します。
画像引用:https://www.annandaledistillery.com/shop/our-whisky/founders-selection/cask-307-2017-str-founders-selection-man-o-words/
Man O’Words ファウンダーズセレクション 2017は、2017年に充填された樽を使用したアナンデールのオフィシャルボトルとなるノンピートのシングルモルトウイスキーです。
シナモンとナツメグのスパイス感とバニラの甘い香りが感じられます。
バターのような香ばしさが最初に来る味わいであり、後からリンゴやベリー系のフルーティーな風味が来るのが特徴です。
Man O’Wordsは2014年からリリースされており、ノンピートで飲みやすい味わいを求めている方におすすめです。
画像引用:https://www.annandaledistillery.com/shop/our-whisky/founders-selection/cask-348-2017-str-founders-selection-man-o-sword/
Man O’ Sword ファウンダーズセレクション 2017は、同じく2017年に充填されたヘビリーピートの原酒をボトリングした銘柄です。
焼けたベーコンやタバコのような香りのなかにピート香が感じられますが、この時点で感じられるピートスモークは控えめです。
しかし、口に含むとスモークが爆発したように錯覚するほど濃厚なスモーキーさが感じられ、バニラの甘みと黒コショウのスパイシーな味わいがあります。
アナンデールのなかでもヘビリーピートのボトルを飲みたい方は、Man O’ Swordを探すことをおすすめします。
アナンデール 3年 A.D. ラトレー カスクストレングス Cask No. 75は、人気ボトラーズのA.D. ラトレーがリリースするアナンデールのシングルモルトです。
バナナとバニラの香りにスモークが感じられ、モルトの甘い味わいとビターな後味があるのが特徴です。
こちらのボトルはピートを使用した原酒を使用していることがわかり、製造本数は253本限定になります。
アナンデールのおすすめの飲み方を解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
アナンデールが持つ複雑な香りと風味を余すことなく味わうならストレートで飲むのがおすすめです。
Man O’Wordsであればフルーティーで甘みのある風味、Man O’ Swordであればスモークを伴う香ばしくスパイシーなフレーバーが味わえることでしょう。
ストレートで美味しいウイスキーの条件はこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
ロックはアナンデールの香りを引き立たせ、味わいの変化を楽しめる飲み方です。
香りを楽しみながらゆっくりと飲むと、氷が溶けることで変化するアナンデールの味わいが楽しめます。
ロックの作り方と美味しい飲み方はこちらの記事で紹介しています。
ウイスキーのロックのおすすめの飲み方は? おいしく飲むための作り方もご紹介
アナンデールは、ローランドの本格的なシングルモルトウイスキーであり、将来的にはローランドを代表するシングルモルトになるかもしれません。
また、樽販売に積極的であることから、ボトラーズなどのリリースも増え、さまざまなアナンデールを飲める機会が増える可能性もあるでしょう。
ノンピートが好きならMan O’Words、ウイスキーのスモーク香が好きならMan O’ Swordを探すことをおすすめします。