山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
ブッカーズは、ブッカー・ノー氏が生み出したジムビームの傑作と呼ばれる最高級品のバーボンウイスキーです。
ブッカー・ノー氏はジムビーム蒸留所の6代目マスターディスティラーであり、名前の由来もそのまま彼の名を冠した銘柄となっています。
樽からストレートにそのままボトリングすることから香りも味わいも非常に濃く、多くの愛好家を魅了しました。
この記事では、ブッカーズの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
ブッカーズは、アメリカケンタッキー州のジムビーム蒸留所で製造されたウイスキーであり、同蒸留所のバーボンでも最高級品に位置する銘柄です。
バーボンの頂点に立つ逸品と呼ばれたブッカーズは、6代目マスターディスティラーであるブッカー・ノーの名に由来し、ブッカー氏は禁酒法以前のバーボンを本来のバーボンとして、その再現に力を注いできました。
香りも味わいもすべて濃厚であり、高いアルコール度数でボトル詰めされていますが、アルコールに刺激感はなくマイルドな口あたりになります。
ブッカーズの歴史と製造方法について紹介します。
ブッカーズの歴史を語る上で欠かすことのできない人物は、ジムビーム蒸留所のマスターディスティラーのブッカー・ノー氏です。
ブッカー氏は、アメリカでは禁酒法が施行されていた1926年に生まれたため、禁酒法以前にバーボンを飲んでいたわけではありません。
しかし、ビーム家に伝わる伝統的なレシピを参考に、禁酒法以前のバーボンを蘇らせたといわれています。
当時のバーボンを飲んでいなくとも、禁酒法によって本来のバーボンが失われたからこそ、禁酒法以前のバーボンに憧れや敬意を表し、本来のバーボンを現代に蘇らせたいと考えるきっかけになったことは考えられます。
本来のバーボンを現代に蘇らせようとした理由は、本来のバーボンが現在のバーボンと比較して、香りや風味が濃厚で、力強く、そして深い味わいであったからです。
現在のバーボンは生産本数を増やす目的で製造方法が合理化されている部分もありますが、本来のバーボンは現在のバーボンよりも熟成年数が長く大量生産が難しいです。
そのため、ブッカー氏の生み出したブッカーズは、ブッカーが求める本来のバーボンを妥協なく再現した少数生産の最高級銘柄となりました。
ブッカーズの詳細な製造方法については、門外不出であり、現在もその詳細は明かされておらず、ジムビーム蒸留所のマスターディスティラーを中心に少数の間で秘匿されていると考えられます。
ブッカー氏は禁酒法以前に生まれていないので、過去のウイスキーを再現するにあたってビーム家に伝わる伝統的なレシピを参考にしたと考えられますが、そのレシピも謎に包まれています。
また、ジムビームの7代目マスターディスティラーであり、ブッカー氏の息子であるフレッド・ノー氏によると当初は製品化する予定がなく、ビーム家主催のバーベキュー・パーティーで賓客に振る舞うなかで評判が非常に良かったことから製品化したといわれています。
唯一分かる特徴的な製法は、スモールバッチでの熟成であり、スモールバッチとは10樽以下の少量生産です。
販売本数も非常に少ないので、大量生産が不可能であり、手作業が多く手間のかけた製造方法であることが予想されます。
また、ボトリングは樽出しで加水をしないカスクストレングスによるボトル詰めであるため、高いアルコール度数を持っているのが特徴です。
ブッカーズを生み出したジムビーム蒸留所については、下記のページで紹介しています。
それでは、ブッカーズの種類と味わいを紹介します。
画像引用:https://www.suntory.co.jp/whisky/craft_bourbon/bookers/
ジムビーム蒸留所でもトップクラスの傑作である高級バーボンウイスキーがブッカーズであり、6~8年熟成させた樽の中から最高級の原酒のみを使用してボトリングしています。
濃厚でフルーティーな味わいのなかにスパイシーな味わいが同居しており、アルコール度数は60度を超えますが、刺激は弱めでマイルドな印象です。
こちらがスタンダードボトルになりますが、スタンダードでありながら最高級であることから入手は困難であり、飲めるチャンスは限られてくる銘柄になります。
画像引用:https://whiskyauctioneer.com/lot/307102/booker-noes-single-barrel-kentucky-bourbon-1980s
ブッカーズは、1988年まで正式に発売されていませんでしたが、こちらのボトルはそれ以前に製造されているオークションなどでも高額で取引される銘柄です。
通常のブッカーズと比較して香りが非常に強いといわれており、より禁酒法以前のバーボンが感じられる仕上がりと評価されています。
スタンダードのブッカーズと比較しても入手困難であり、取り扱いがあるバーを探す以外に飲む手段はほとんどありません。
画像引用:https://www.sake-kaitori.jp/menu/menulist/bookers-rye/
ブッカーズ ライは、ライウイスキーの原酒を13年間熟成させた長期熟成のボトルで、アメリカ市場のみで数量限定販売されました。
スパイシーでリッチという評価が適しているといわれており、ライウイスキー特有のスパイシーさが強く出ています。
アメリカ限定で販売されたこともあり、日本では滅多に見かけることがない銘柄となっています。
ブッカーズのおすすめの飲み方は以下の通りです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ブッカーズはカスクストレングスであるものの、アルコールの刺激はそこまで強くありませんが、高いアルコール度数を持っていることから、ストレートで飲み続ければいずれは舌が麻痺してきます。
しかし、最高級のバーボンということもあり、香りや味わいを損ねる飲み方をしたくない方も多いことでしょう。
よって、ウイスキーの香りや味わいを損ねることなく、アルコール度数を弱められる常温の水とウイスキーを1:1で割るトワイスアップがおすすめになります。
高級ウイスキーはストレートで楽しむのが基本と考えている方も多いと思いますが、ブッカーズの場合はかえって飲み続けるほど味を感じにくくなる可能性もあるので、トワイスアップを選択するのも選択肢の1つです。
チェイサーを用意して舌を麻痺させないようにした上で、ペースを落として飲むのであればストレートもおすすめです。
ウイスキーで舌が麻痺するとウイスキー以外の味を感じにくくなることがありますが、おつまみなどを用意せずブッカーズ単体で飲むのであれば、飲むペースに気をつければストレートでも問題ありません。
ブッカーズは濃厚な味わいであるため、おつまみがなくても物足りないと感じにくいです。
高級銘柄であるため、飲む機会は限られてくるので、せっかくの機会を無駄にしないために、どのように飲むか考えた上でストレートを選びましょう。
ブッカーズは、ブッカー氏が現代に蘇らせた本来のバーボンであり、ジムビームの最高傑作とも呼べる高級銘柄になります。
紹介したブッカーズは限定販売も多いため、入手難易度は高いですが、飲める機会があれば、トワイスアップやストレートで味わいたいところです。
まずは、スタンダードボトルのブッカーズから探してみることをおすすめします。