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ジャパニーズウイスキーの8つのレアな銘柄とその特徴について解説

2024.01.31 / 最終更新日:2024.11.01

ウイスキー業界全体でもジャパニーズウイスキーは、ほかのウイスキーと比較してもレアな銘柄が生まれやすい状況となっています。

需要の急激な増加により供給が追いついておらず、需給のバランスが崩れていることから、人気の高い銘柄は12年物ですら入手が難しいです。

1本でも数万円~数百万円の価値を有することがあるレアな銘柄は、多くのウイスキー愛好家が現在進行形で求め続けています。

この記事では、ジャパニーズウイスキーにレアな銘柄が生まれやすい理由と、レアな銘柄をオークションで高額落札されたウイスキーを含めて紹介します。

この記事のポイント

  • ジャパニーズウイスキーにレアな銘柄が生まれやすい理由を解説
  • ジャパニーズウイスキーのレアな銘柄を紹介

ジャパニーズウイスキーにレアな銘柄が生まれやすい理由

ジャパニーズウイスキーにレアな銘柄が生まれやすい理由を3つ紹介します。

  • 海外のウイスキーにはない独自性を持つ
  • 需要の急激な増加による原酒不足
  • 12年物ですら品薄の状態にある

それぞれ詳しく見ていきましょう。

海外のウイスキーにはない独自性を持つ

ウイスキーの本場はスコットランドであり、バーボンで有名なアメリカンウイスキーも人気のウイスキーとなっています。

しかし、日本のウイスキーも2010年代頃から世界中で注目されるようになり、海外のウイスキーにはない独自性を持つことから話題になりました。

代表的な例は、日本特有の木材から作られるミズナラ樽による熟成であり、このウイスキー樽で熟成されるウイスキーはオリエンタルな風味を持つ海外にはない独自性のあるウイスキーとなります。

そのため、このミズナラ樽で熟成されるウイスキーが高い評価を得て、日本のウイスキーが注目されるほど、世界中のウイスキー愛好家が日本のウイスキーを飲みたいと考え、海外需要が大きく高まります。

現在の日本のウイスキーがレアといわれる理由は国内需要だけでなく、海外の需要が増加したことが理由として挙げられ、その根幹には高く評価された日本のウイスキーが海外にはない独自性を持っていたことが理由です

ミズナラ樽熟成ウイスキーが人気の理由はこちらの記事で詳しく紹介しています。

ミズナラ樽熟成ウイスキーが人気な理由とは?おすすめの銘柄と特徴

需要の急激な増加による原酒不足

海外から高く評価され、需要が高まった日本のウイスキーの需要は急激に増加しました。

日本のウイスキーが世界の愛好家に認められたことは喜ばしいことではあるのですが、問題はその需要の増加が急激であったことです。

蒸溜所も予想していないほどの需要増加により、日本の人気蒸溜所は原酒不足に陥ります。

ウイスキーの熟成には時間がかかり、12年熟成の原酒を用意するには、当たり前ではありますが12年かかります。

つまり、需要の増加に気づいてから増産しようとしても、今すぐに供給を増やすことは難しいということです。

需要に対して供給が追いついていない状態が慢性化することで、多くの日本の人気のウイスキーが二次流通などで高騰する事態が発生するようになりました

ジャパニーズウイスキーの高騰についてはこちらの記事で解説しています。

ジャパニーズウイスキーの高騰はいつまで続く?理由と現状を解説!

12年物ですら品薄の状態にある

ジャパニーズウイスキーの品薄は非常に深刻であり、18年・25年など熟成年数の長いシングルモルトがレアな銘柄といわれることは海外のウイスキーでも起きています。

しかし、ジャパニーズウイスキーはスタンダードな熟成年数である12年物であっても品薄、終売となる事態が発生していることから、その深刻さがうかがえます。

人によってレア度や珍しいの基準は異なるところですが、山崎12年などは12年物であっても今ではレアな銘柄と考える方も多いことでしょう

けっして熟成年数の高い銘柄であっても、レアな銘柄になる可能性もあるほど、品薄は深刻であり、レアな銘柄が生まれやすい理由にもなっています。

ジャパニーズウイスキーのレアな銘柄の特徴

ジャパニーズウイスキーのレアな銘柄の特徴を3つ紹介します。

  • 熟成年数が長い
  • シングルモルトである
  • 終売している

それぞれ詳しく見ていきましょう。

熟成年数が長い

ウイスキーは基本的に8年よりも18年、15年よりも30年のほうがレアとなっており、熟成年数の長さはレア度を測る基準になります

ジャパニーズウイスキーでは、12年物でもレアな銘柄に扱われることもあるため、25年などの長期熟成銘柄であればそのレア度は非常に高くなります。

限定販売で生産された50年以上の熟成期間を持つ銘柄であれば、ウイスキーだけで家を建てることができるほどの価格になることでしょう。

熟成年数の長さはジャパニーズウイスキーに限らず、ウイスキーのレア度を計るのに貴重な指標です。

シングルモルトである

ウイスキーはシングルモルトウイスキーのほうが貴重であり、高値が付きやすい性質があります。

ジャパニーズウイスキーでは、熟成年数の長い銘柄で国産の原酒のみを使用しているのであれば、ブレンデッドでも高値が付く例外はあります。

しかし、国産の原酒だけでなく海外原酒をブレンドしたブレンデッドウイスキーが、値上がりすることはあっても、絶対に入手ができないほどレアになることは考えにくいです

シングルモルトについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

シングルモルトやダブルモルト、トリプルモルトとは?それぞれの違い

終売している

ジャパニーズウイスキーの中には、原酒不足により、終売した商品がたくさんあります。

そのため、すでに公式から販売されておらず、もう増えることがない銘柄はレア度が高く、高値が付く傾向にあります。

限定販売もその場限りの販売であるため、今後販売されることはなく、レア度が高まる理由になるでしょう。

プレミア価格がつきやすいことから、レア度が高く入手困難なウイスキーになりやすいです

ジャパニーズウイスキーのレアな銘柄

ジャパニーズウイスキーのレアな銘柄を紹介します。

  • 山崎 25年
  • 白州 25年
  • 響 30年
  • 余市 20年
  • 宮城峡 15年
  • 竹鶴 35年

山崎 25年

画像引用:https://products.suntory.co.jp/d/4901777347700/

山崎 25年は、現行で販売されている山崎でも最も熟成年数の長いボトルであり、レア度が非常に高い熟成年数の長いシングルモルトです。

ミズナラ樽をはじめ、スパニッシュオーク樽、アメリカンオーク樽の3つの樽の原酒をブレンドした銘柄であり、年間で数千本しか販売されません。

そのため、二次流通でもプレミア価格で取引されるレア度が非常に高い銘柄となっています

山崎25年を定価で買う方法は? 味わいと高騰の理由、飲む方法もご紹介

白州 25年

画像引用:https://products.suntory.co.jp/d/4901777170834/

白州 25年は、山崎と同様にサントリーから販売されるシングルモルトの長期熟成銘柄であり、山崎とは異なるスモーキーで爽やかな風味が特徴のウイスキーです。

フルーティーで濃厚な原酒を貯蔵したスパニッシュオーク樽の原酒を中心に使用した銘柄となっています。

山崎25年と並ぶレア度の高いウイスキーとして、知られているシングルモルトウイスキーです

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白州は森が育んだウイスキー!種類と味の特徴を活かす飲み方を紹介

響 30年

画像引用:https://products.suntory.co.jp/d/4901777043725/

響 30年は、ブレンデッドウイスキーでありながら、酒齢30年以上の原酒を使用していることからレア度が非常に高く、日本のブレンデッドウイスキーの最高峰と呼ばれている銘柄です。

サントリー秘蔵の超長期熟成樽のモルト原酒とグレーン原酒をブレンドして、山崎と同様に年間数千本のみ生産されます。

スタンダードなボトルと同様に30面カットのクリスタルボトルが魅力的な、レア度の高いブレンデッドウイスキーです

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余市 20年

画像引用:Amazon.co.jp

余市 20年は、ニッカウイスキーで販売されていたシングルモルトであり、すでに終売しているため希少性があります。

余市蒸溜所で20年以上熟成させた原酒のみを使用しており、現在ではノンエイジのシングルモルトしか販売されていない余市の熟成によって引き出される魅力を味わえます。

終売した銘柄であることから、かつての販売価格(2万円以下)と比較すると非常に高騰していることがわかります

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宮城峡 15年

画像引用:https://www.syurui.co.jp/products/1272

宮城峡 15年は、スモーキーでクセのあるシングルモルトの余市とは対称的なフルーティーで飲みやすい味わいの銘柄であり、こちらも終売しています。

宮城峡蒸溜所で生産された15年以上熟成させた原酒を使用しており、熟成によってその味わいは洗練されたものとなっています。

熟成年数は余市と比較して高くはありませんが、終売していることからこちらもレア度の高い銘柄です

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竹鶴 35年

画像引用:https://www.asahibeer.co.jp/news/2007/1015.html

竹鶴 35年は、35年以上熟成させたモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドした2007年に1,200本限定で販売された銘柄です。

長期熟成による華やかな香りと深い味わいが特徴的であり、モルトとグレーンを1:1の割合でブレンドしていることが特徴になります。

かつては70,000円で販売されていた銘柄ですが、限定ウイスキーであることからレア度が高く10倍を超えるプレミアがついています

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オークションで高額落札されるジャパニーズウイスキーのレア銘柄

オークションで高額落札されるジャパニーズウイスキーのレア銘柄を2つ紹介します。

  • 山崎 55年
  • イチローズモルト カードシリーズ

山崎 55年

画像出典:https://www.suntory.co.jp/news/article/13651.html

山崎 55年は、日本円換算で約8,500万円で落札されたことがある、1本のボトルとしては最高クラスの価格が付けられたボトルです。

100本限定の抽選販売であり、2020年に販売されたとともにオークションに出品され、落札されています。

すべての山崎でも最高峰のこちらのウイスキーは、すべてのウイスキー愛好家の憧れともいえる最高クラスにレア度の高い銘柄です

ウイスキーの山崎55年とは? オークションで最高価値を記録

イチローズモルト カードシリーズ

画像引用:https://jpwhisky.net/2021/08/18/cardseries_auction/

イチローズモルト カードシリーズは、全54種類のカードシリーズであり、日本円で約9,770万円、セットで落札されました。

カードシリーズは、1本1本の生産数が少なく非常に希少性が高いことから、すべてを揃えたセットのレア度は非常に高いといえるでしょう。

1本であっても100万円以上の値がつくことが予測されるレア度の高いウイスキーシリーズとなっています

ジャパニーズウイスキー以外のレア度の高い最高級の銘柄を知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

最高級ウイスキーは高根の花?手が届く範囲のおすすめ銘柄は?

まとめ

ジャパニーズウイスキーは、その品薄の状態からほかの国のウイスキーよりもレア度の高い銘柄が生まれやすく、プレミアがつくことで高い価格がつきやすくなっています。

オークションで高額落札される銘柄に関しては逆立ちしても手が届かないかもしれませんが、レアな銘柄の中には一度だけであれば手が届く銘柄もあるかもしれません。

運が良ければ抽選販売などでプレミアが付いていない状態の定価で入手できる銘柄もありますので、ジャパニーズウイスキーのレアな銘柄に興味を持った方は入手を検討してみましょう。

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