山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
オールドクロウは歴史あるバーボンウイスキーであり、その名前は創業者のジェイムズ・クロウ医学博士に由来します。
日本ではサブカルチャーにより知名度を上げたウイスキーであり、松田優作が愛飲していたことで知られ、出演した代表作でも実際にオールドクロウが飲まれたことから注目が集まりました。
フルーティーな味わいが特徴であり、さっぱりとした飲み口であることから、気軽に飲みやすいバーボンです。
この記事では、オールドクロウの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
画像引用:https://www.beamdistilling.com/our-brands/old-crow-bourbon
オールドクロウは、アメリカのケンタッキー州で製造されるバーボンウイスキーであり、ビームサントリーの傘下にあることから、日本でも広く販売されています。
ラベルにはカラスが描かれていますが、カラスは後付けで描かれるようになったデザインであり、創業者のジェイムズ・クロウにちなんで名づけられた銘柄です。
ラベルだけでなく、ウイスキーの味わいも発売当初から大きく変わった銘柄であり、現在のオールドクロウはさっぱりとしたフルーティーな風味が特徴の飲みやすいウイスキーに変化しました。
ここからは、オールドクロウの製法と日本での普及について詳しく解説します。
オールドクロウは、ジェイムズ・クロウ医学博士により作られた1835年に生まれたウイスキーであり、医学的なアプローチからウイスキーの製造に成功したバーボンウイスキーの先駆者です。
経験や勘だけに頼らず、化学的根拠に基づいたウイスキーの製造により、サワーマッシュ製法と呼ばれる粉砕したトウモロコシと穀物を混ぜ合わせて発酵と蒸留を行う方法を確立させました。
現在ではバーボンウイスキーの主流となっている製法です。
ジェイムズ・クロウが今日のバーボンウイスキーの製法に対して残した功績は大きいですが、彼が作ったオールドクロウの本来の製法は現在では確認できません。
なぜなら、レシピを厳重に管理するあまり、亡くなった後にレシピを引き継ぐことができなかったからです。
現在のオールドクロウにも多くのファンがいますが、オリジナルのオールドクロウがどのような味わいであったのかについては、多くのウイスキー愛好家の関心の対象といえるでしょう。
オリジナルが確認できないことからオールドクロウは、時代に合わせて味を変化させており、現在ではコーンの比率は75~80%と高い比率で作られています。
樽の内側から焦がしたホワイトオークの樽による熟成と、熟成年数を1年伸ばしたことにより、フルーティーで飲みやすくなり、現在のウイスキーで好まれやすいトレンドに近い味わいになっています。
日本でオールドクロウの知名度が高い理由は、俳優の松田優作の愛飲していたウイスキーであったことが挙げれます。
愛飲しているだけでなく、松田優作が主演を務めたハードボイルドアクション映画シリーズの「処刑遊戯」で実際にオールドクロウが飲まれるシーンがありました。
さらに、松田優作が通い詰めたバーでは、彼がキープしていたオールドクロウのボトルが飾られているようです。
日本ではオールドクロウに限らずバーボン愛好家になった理由が松田優作の影響であることも多く、バーボンのなかでもサブカルチャーと深く結びついた銘柄といえるでしょう。
オールドクロウの種類と味わいについて紹介します。
画像引用:https://products.suntory.co.jp/d/5060045581365/
現在ではクロウの名のとおり、カラスのラベルが目印であるオールドクロウのスタンダードボトルです。
バニラの甘い香りにバナナのような甘いフルーティーな味わいですが、アルコールの刺激が強く、スパイシーな風味もあるのが特徴になります。
バーボンらしいクセもあるので、キツイと感じる場合はハイボールで飲むと良さが分かりやすいです。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/yunyuusyu/71189/
オールドクロウ リザーブはスタンダードのワンランク上のボトルですが、輸入元のサントリーで販売されていないことから、入手難易度は少し高くなります。
アルコールの刺激が弱まり、バーボンの印象とはかけ離れるほどスッキリとした味わいが特徴です。
飲みやすいバーボンウイスキーを求めているなら、スタンダードよりこちらの銘柄のほうが口に合いやすいです。
画像引用:https://www.masterofmalt.com/whiskies/the-old-crow/old-crow-traveler-1960s-whiskey/
時代によって味わいを変化させてきた歴史を持つオールドクロウですが、オールドクロウ トラベラーは1960年に流通していた銘柄です。
カスタードクリームと焦がしたキャラメルの香りとブラックベリーのような甘味は現行品とはまったく異なる味わいになります。
トラベラーは持ち運びやすいことから付けられており、現在では入手手段は限られますが、飲むことができれば、現行品と飲み比べてみるのもいいかもしれません。
画像引用:https://product.rakuten.co.jp/product/-/a8442c78871aef6fd1b9d580d4a4641c/
オールドクロウ ローリングKは、1988年に日本向けにリリースされた銘柄です。
他の銘柄と比較しても飲み口が穏やかで刺激が少なく、口あたりなめらかで飲みやすいフルーティーな味わいに仕上がっています。
当時の日本人に好むように作られた銘柄であるため、オールドクロウの歴史を知るなら飲んでおきたい1本です。
最後に、オールドクロウのおすすめの飲み方を紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
現行のスタンダードボトルであれば、オールドクロウはハイボールで飲むのが一番おすすめです。
炭酸の爽快感は、オールドクロウのフルーティーな風味を引き立ててくれます。
ライトな口あたりでアルコールの刺激も緩和されるので、ウイスキー初心者も飲みやすいです。
ゴクゴク飲めることから飲み過ぎには注意が必要かもしれません。
上位ボトルや、オールドボトルを飲む機会があればロックまたはストレートを試してみるとよいでしょう。
オールドクロウが持つ香りが引き立ちやすく、氷が溶けることで風味の変化を楽しむことができます。
スタンダードボトルも含めてすべてのオールドクロウに合いやすい飲み方がロックになります。
ロックのおすすめの飲み方について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキーのロックのおすすめの飲み方は? おいしく飲むための作り方もご紹介
オールドクロウについて解説しましたが、バーボンのなかでも現在のウイスキーのトレンドの風味であるフルーティーで甘い味わいが楽しめます。
歴史あるボトルですが、その味わいは時代によって異なるので、現行のスタンダードボトルは今の時代に適応した味わいを持つため、気軽に飲みやすいボトルです。
オールドクロウは今回紹介した銘柄よりも古い禁酒法施行以前のボトルがバーに現存していたという話もあるので、立ち寄ったバーで古いボトルを飲む機会があれば飲み比べてみてください。