山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
タリスカーはスカイ島で製造されるシングルモルトウイスキーであり、スモーキーかつスパイシーな味わいが特徴の銘柄です。
そのスモーキーさはアイラウイスキーとも似ているといわれることがあり、勘違いされることも。
タリスカーはスコッチウイスキーの中でも人気の銘柄であるため、飲んだことがある方も多いと思いますが、タリスカーにハマった方は同じ特徴を持つアイラウイスキーも好きになるかもしれません。
この記事では、タリスカーとアイラウイスキーが似ているといわれる理由を詳しく解説した上で、タリスカーに似ているアイラウイスキーも紹介します。
この記事のポイント
タリスカーは、スコットランドのインナー・ヘブリディーズ諸島の北方に位置するスカイ島のタリスカー蒸留所で製造されるスコッチウイスキーの1つです。
スコッチウイスキーは、地域ごとに6つの分類に分けられますが、タリスカーはスコットランドの沖にある島のほとんどを対象とするアイランズに属しています。
蒸留所は現在ディアジオ社が所有し、タリスカーだけでもさまざまな銘柄が発売されていることからも同社の中でも人気のシングルモルトです。
味わいの特徴は、スモーキーかつとにかくスパイシーで黒コショウの風味があり、潮気のあるフレーバーが感じられます。
しかし、この味わいの特徴はアイラウイスキーと似ているといわれることもあり、次の項目ではその理由について解説します。
タリスカーの種類や、蒸留所について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
スコッチウイスキー『タリスカー』の種類とおすすめの飲み方をご紹介
タリスカー蒸留所 - Talisker DISTILLERY
アイランズウイスキーのタリスカーとアイラウイスキーはスモーキーな香りと潮気のある味わいにおいて共通点を持ちます。
まず、スコッチウイスキーにおけるスモーキーな香りはフェノール値によって強弱を大まかに判定できます。
フェノール値が低いほどスモーキーな香りは弱くなりやすく、大きいほど香りは強くなりやすいです。
タリスカーのフェノール値は18-22ppmといわれており、ラフロイグは40-45ppmであるため、スモーキーな香りが強いことで有名なアイラウイスキーと比較するとスモーキーさでは負けてしまいます。
しかし、スモーキーな香りが強いことで有名なアイラウイスキーもすべての銘柄のフェノール値が高いわけではありません。
バランスの取れた味わいといわれるボウモアは25-30ppm程度とタリスカーにフェノール値が近く、ブナハーブンのようにフェノール値がほとんどないウイスキーも存在します。
タリスカーとアイラウイスキーが同様に海を感じられる潮気のあるフレーバーを持つ理由は、どちらも海に面した蒸留所で製造されていることが挙げられます。
海に近い場所に蒸留所が建てられるとウイスキーは熟成過程において海風などの影響を受けて、潮気のあるフレーバーを持ちます。
タリスカーもスカイ島の海に面した蒸留所で製造されており、アイラ島も多くの蒸留所が海に近い場所に造られています。
燃料にピートを焚くことでスモーキーな香りが生まれる製法と、同じ海に面した島という条件がタリスカーとアイラウイスキーの香りや味わいを酷似したものに変化させているといえるでしょう。
アイラウイスキーが作られる環境について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
それでは、タリスカーと特徴が似ているスモーキーなアイラウイスキーを5つ紹介します。
ボウモアはフェノール値が25-30ppm程度とタリスカーに近いウイスキーです。
アイラらしいスモーキーさを残しながらバランスの取れた味わいであることから、初心者向けのアイラウイスキーとして知られます。
スモーキーさと潮気のある味わいを持ちながら、タリスカーとは異なる柑橘類の爽やかな香りや、チョコレートのビターに味わいが楽しめます。
タリスカーの最大の特徴であるスパイシーさは感じられないかもしれませんが、タリスカーを飲んだことがある人であればボウモアのスモーキーさが苦になることはないでしょう。
ボウモアの種類について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ボウモアは潮風感じる島のウイスキー!種類とおいしい飲み方は?
カリラはフェノール値が34-38ppmと数値の上ではボウモアと比較するとスモーキーさが増すウイスキーです。
ただし、フローラルな香りとフルーティーな香りが混ざり合った複雑な香りとなっているので、数値よりもスモーキーさを感じにくいこともあります。
よって、タリスカーを飲んだことがある方であればカリラもライトなスモーキーさからアイラウイスキーの中では飲みやすいウイスキーになるかもしれません。
ラフロイグは、40-45ppmのフェノール値を持つアイラモルトの王と呼ばれたアイラ島の代表的なウイスキーです。
オイリーで濃厚な味わいに潮気のあるドライな後味は、タリスカーと同様に強い個性を持ちます。
スモーキーレベルはタリスカーと比較して大きく上がりますが、個性的な味わいを求めている方はラフロイグにも挑戦すると満足できるかもしれません。
ラフロイグの種類について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
アイラウイスキーのラフロイグとは? 種類や風味の特徴を解説!
ブルックラディ蒸留所は、ノンピートの銘柄とヘビーピートの銘柄を分けて発売していますが、アイラ島の中でも最高レベルのフェノール値を持つウイスキーがオクトモアです。
非常に強いスモーキーさの中に潮気のある味わいが広がる味わいとなっています。
タリスカーどころかラフロイグと比較してもスモーキーさが強すぎる上に入手困難な銘柄ではありますが、個性に振り切ったアイラウイスキーを飲みたい方に最適です。
一方で、フェノール値が低くタリスカーに似ているアイラウイスキーを探すならブナハーブンがおすすめです。
スモーキーな風味はタリスカーよりも感じにくいですが、潮気のある味わいとビターチョコの風味を感じられます。
タリスカーのスモーキーさを受け入れられなかった方は、ピートの少ないブナハーブンのようなアイラウイスキーがおすすめになります。
最後にタリスカーアイラウイスキーのおすすめの飲み方を確認しましょう
それぞれ詳しく解説します。
タリスカーとアイラウイスキー本来の味わいを楽しむならまずストレートで飲むことをおすすめします。
どちらもクセのあるウイスキーであるため、ストレートで飲むのが難しいなら別の飲み方に変えてもよいです。
ウイスキーは1つのボトルで複数の飲み方が楽しめるお酒であるため、まずはストレートに挑戦しましょう。
タリスカーとアイラウイスキーはハイボールと相性がいいお酒です。
タリスカーはハイボールとの相性がよく、「タリスカー スパイシー ハイボール」と呼ばれるタリスカーのハイボールに黒コショウを振りかける飲み方が人気です。
また、スモーキーな香りが強いアイラウイスキーもハイボールにすることでクセの強さを緩和できます。
どちらのウイスキーにも相性がよく、特に独自の飲み方であるタリスカーのハイボールは試したいところです。
タリスカーとアイラウイスキーは共通点も多いので、タリスカーからアイラウイスキーを飲むのはもちろん、アイラウイスキーを飲んでからタリスカーを飲むのも受け入れやすいかもしれません。
スコッチウイスキーのそれぞれの銘柄の特徴を理解し、理想のシングルモルトを見つけてくださいね。
タリスカーが分類されるアイランズウイスキーについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。