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ウイスキーカスクとボトルの違いは? ウイスキーカスクの魅力をご紹介

2022.06.07 / 最終更新日:2024.06.09

ウイスキーボトルへの投資は、高騰しているジャパニーズウイスキーを中心に狙い目といわれています。

しかし、デリケートな酒類は長期的に品質を下げずに保管する必要があり、日本は地震などの災害が多い国であることからボトルがダメになり無価値になってしまうリスクも高く、気軽にできる方法とはいいがたいです。

ウイスキー樽(カスク)を購入して長期的に保有するカスク投資が注目され始めており、ウイスキー初心者から愛好家を問わずボトル投資よりもカスク投資のほうが狙い目となっています。

この記事ではウイスキー投資の狙い目であるカスク投資を中心に今買うべきウイスキーの特徴を含めて解説します。

この記事のポイント

  • ウイスキーボトル投資が狙い目といわれる理由とデメリットも解説
  • ウイスキー投資の狙い目がカスク投資である理由と今買うべきウイスキーの特徴を紹介

ウイスキーのボトル投資が狙い目といわれる理由

ウイスキーのボトル投資が狙い目といわれる理由は主に3つあります。

  • ジャパニーズウイスキーを中心に高騰し続けているから
  • 今後も価格の上昇が期待されるから
  • 世界的に需要があり売却先に困らないから

それぞれ詳しく解説します。

ジャパニーズウイスキーを中心に高騰し続けているから

ウイスキーボトルを購入して長期的に保有し、売却する投資方法が狙い目といわれる一番の理由は高騰している実態があるからです。

山崎をはじめとするジャパニーズウイスキーは、世界的に需要があるのも関わらず、品薄状態が継続していることから値上がりを続けています。

特に300万円で販売された山崎55年約8,500万円で落札されたというニュースもあり、ジャパニーズウイスキーへの投資が注目されるきっかけとなりました。

山崎55年のようにほとんどの人には入手できないウイスキーではなくても、長期熟成銘柄かつ人気のジャパニーズウイスキーであれば落札価格が数年で10倍以上に膨れ上がったこともありました。

実際に高騰している事実は、話題性も大きく、ウイスキーボトルへの投資が狙い目といわれるようになった大きな要因です

ジャパニーズウイスキーの高騰がいつまで続くのかを考察した記事に関してはこちらの記事を参考にしてください。

ジャパニーズウイスキーの高騰はいつまで続く?理由と現状を解説!

今後も価格の上昇が期待されるから

ジャパニーズウイスキーの現状を理解している方は、この高騰が今後も続いていく可能性が高いと理解していることでしょう。

投資を考える上で高騰している投資対象を見つけたとしても、今後、価格の上昇が見込めず、むしろ価値が下がるリスクがあるなら魅力はないかもしれませんが、価格の上昇が期待されるなら狙い目です。

その根拠は、ウイスキーというお酒の性質あります。

ウイスキーは長い熟成期間を経る必要があるため、ウイスキーの良質な味わいを作るのは時間の魔法であると形容されることもあります。

つまり、良質なウイスキーを作るには長い時間をかける必要があるため、品薄であるからといって供給を増やすことができません。

品薄状態であるにも関わらず、供給が増えないということは、物の価値は上昇しやすいといえます。

ウイスキーを取り巻く状況から、品薄状態が長期的に解消されないと考えられるため、今後の価格の上昇が期待されています

また、ジャパニーズウイスキーは品薄状態が継続するあまり販売中止となった銘柄もあり、価格の上昇を加速させる要因となっています。理由は下記の記事を参照してください。

なぜ山崎を含む国産ウイスキーが販売中止となるのか?理由を解説

世界的に需要があり売却先に困らないから

ウイスキーが投資対象として狙い目になるほど注目されている理由は、世界的に需要があり人気が高いことも挙げられます。

世界に需要があるということは、買い手も世界中に存在しているため、売却先に困りにくいです。

ジャパニーズウイスキーの価値が高騰している理由はその希少性にありますが、高騰する前に海外でジャパニーズウイスキーが高い評価を受け人気を集めなければ、希少であったとしても誰も欲しがらないため価値が高騰することはなかったでしょう。

価格が高騰する理由は希少性に加えて需要があることが前提であるため、世界的に人気が高いウイスキーは長期的に保有しても買い手が見つからないリスクは低いです

ウイスキーのボトル投資はデメリットも多い?

ウイスキーのボトル投資は狙い目といわれる理由もありますが、長期的な資産運用の手段として考えるならデメリットも多く、安定しないかもしれません。

大きく分けて、購入・保管・売却にあたって1つずつ考えられるデメリットがあります。

  • 購入:オークションでは偽物を掴む可能性がある
  • 保管:ウイスキーが無価値になるリスクがある
  • 売却:個人で買い手を見つけるのが難しい

それぞれ詳しく解説します。

購入:オークションでは偽物を掴む可能性がある

ウイスキーへのボトル投資が狙い目といわれるようになると、価値が高騰し、ボトルの単価が上がったことで、偽物を販売する業者が現れるようになりました。

オークションサイトなどで、ジャパニーズウイスキーのボトルを中心にいくつかの被害が発生しているようです。

つまり、投資対象として価値の高騰が期待できるボトルを購入しようとしたとき、偽物を購入してしまうリスクがあるということになります

ウイスキーに詳しい方であれば偽物を確実に見抜けるかもしれませんが、ウイスキー初心者の方は偽物を見抜くのが難しいかもしれません。

偽物を購入してしまえば、ウイスキーとしても投資対象としても無価値なものを購入してしまったことになるので、ウイスキーボトルへの投資は購入の時点で細心の注意が必要になります。

保管:ウイスキーが無価値になるリスクがある

仮に価値のあるウイスキーを購入できたとしても、ウイスキーはお酒であることを忘れてはいけません。

お酒としての品質を保たなければ、無価値になってしまうリスクがあるということです。

特にウイスキーは冷暗所での保管が必須であり、万全を期すならワインセラーを購入して品質管理を徹底することが求められます。

また、日本は地震などの災害が多い地域であるため、品質管理を徹底しても災害によってウイスキーをダメにしてしまう危険性もあります。

ウイスキーボトルがダメになったときの保証もないので、ボトル投資は物理的なリスクが高い投資方法でもあります

売却:個人で買い手を見つけるのが難しい

先ほどウイスキーは、世界的に需要があり売却先が豊富と解説しましたが、個人でウイスキーボトルを売るにあたっては必ずしも売却が簡単とはいえません。

オークションサイトなどで売却するなら、買い手に対してウイスキーの品質を保証する必要があります。

自分がウイスキーを購入する立場に立ったとき、保管の状況が分からないウイスキーを購入したいとは思わないでしょう。

また、売却先は世界中にありますが、世界から買い手を見つけられる方法や、コネクションを確立していなければ、自身のボトルを世界の人に売ることはできません

さまざまな要因から、個人でボトルを売却する場合は、買い手を見つけるのが難しいといえます。

ウイスキー投資の狙い目はカスク投資である理由

ウイスキーのボトル投資は狙い目といわれていますが、先ほど紹介した通り、デメリットやリスクもあります。

しかし、ウイスキー投資が狙い目であるという事実は変わりません。

ボトルを購入する投資ではなく、ウイスキーを樽ごと購入するカスク投資が本当の狙い目であるからです

ウイスキー投資の狙い目がカスク投資である理由は下記の通りです。

  • 長期の保有で価値が増す性質があるから
  • 保税倉庫による管理で物理的なリスクを軽減できるから
  • インフレ対策の資産としても優秀だから

それぞれ詳しく解説します。

長期の保有で価値が増す性質があるから

同じ銘柄のウイスキーの12年物と25年物では、12年物が希少性の高い限定版であるなどの例外を除いて、25年物のほうが高いということはご存じかと思います。

それはウイスキーは熟成年数が経過するほど、価値が増す性質があるからです。

ただし、12年物のウイスキーボトルを8年保有しても20年物のウイスキーとして価値が増すわけではありません。

なぜなら、ウイスキーはボトル詰めされた時点で熟成が止まっているからです。

熟成が進むのはウイスキーがカスクに詰められた状態になります。

つまり、ウイスキーカスクを購入するということは、ボトルにはない熟成期間による価値の上昇を期待できるということです

よって、ボトル投資よりもカスク投資のほうがその性質から長期的な資産運用に適しています。

保税倉庫による管理で物理的なリスクを軽減できるから

ウイスキーのボトル投資を行なう上で一番のリスクは、ボトルが無価値になる可能性がある物理的なリスクです。

カスクも災害や火災によって、樽が破損するリスクや焼失するリスクがないわけではありません。

しかし、ボトルとは異なり、信頼できる管理体制に委託ができることと、万が一の事態に備えて保険が充実していることが挙げられます

国内唯一のウイスキー樽を購入できるプラットフォーム「カスクインベストメント」では、購入したカスクをイギリスの歳入庁(日本における国税庁)が管理する保税倉庫で保管されます。

保税倉庫は品質も含めた厳格な管理が行われているため、盗難などの被害は一度も発生したことがありません。

また、万が一にも火災や災害に見舞われた場合にも損害保険があるため、リスクに対する対策が充実しているといえるでしょう。

カスク投資の仕組みや、保管の方法について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

ウイスキーカスク投資の仕組みから保管方法までを解説

インフレ対策の資産としても優秀だから

ウイスキー樽は物であることからインフレが進んでも価値が下がりにくい傾向にあるため、長期的なインフレ対策の資産としても優秀です。

長期的に考えればインフレは進んでいくことが経済における常識であり、経済不安によって加速することもあるため、現金で資産を多く保有している方にとってインフレ対策は重要になります。

世界がインフレに向かうほどウイスキー樽の価値も上昇することが期待されるため、インフレ対策も兼ねて現金をウイスキー樽に変えるのもよいでしょう

ウイスキーカスクはその性質から、経済不安によるインフレの加速への対策や、老後の資産形成を含めた長期的な資産運用に適した資産といえます。

カスク投資において今買うべきウイスキーの特徴

ウイスキーカスクは「カスクインベストメント」を通して購入できますが、狙い目である今買うべきウイスキーの特徴について知りたい方もいることでしょう。

カスク投資において買うべきウイスキーの特徴は下記の通りです。

  • 熟成年数の若いウイスキー
  • 人気の蒸留所の樽
  • 自分が好きな銘柄

それぞれ詳しく解説します。

熟成年数の若いウイスキー

ウイスキーは熟成期間が長いほど価値を増す性質がありますが、カスクを購入する場合も同様に熟成年数の長いウイスキーは高く、熟成年数の若いウイスキーは安いです。

30年以上の熟成期間を持つブルーチップカスクは、5年以内の売買で大きな利益が出ることもあるカスクですが、価格は数千万円以上のものや億単位のカスクもあるので、個人が購入するのは難しいかもしれません。

10年以上の長い期間を経てウイスキーカスクの価値を育てたいという方は、ニューメイクカスクや、エマージングカスクと呼ばれる熟成期間が10年未満の若いウイスキーを購入しましょう。

熟成年数の若いウイスキーであれば、50万円以下の価格で購入できるウイスキー樽も存在します。

熟成年数が0年のウイスキーも10年、20年と時を経るごとに価値を増していきます

具体的な成長率について、例を一つ用意しましたので参考にしてください。

人気の蒸留所の樽

マッカラン、ボウモア、スプリングバンクなどのウイスキー好きなら多くの人が知っている人気の蒸留所の樽は、価値が高騰しやすく狙い目です。

日本では普及の途上にあるカスク投資ですが、世界では高い人気を誇っている投資方法であるため、人気のカスクであるほど同じ期間の保有であっても価格の上昇が期待できます。

ただし、人気銘柄の樽はすぐに売り切れてしまうため、定期的に情報を確認することが重要です

特に熟成年数が若い人気蒸留所の樽はすぐに買い手が見つかるケースが多いのでチャンスを逃さないようにしましょう。

当サイトでは人気の蒸留所から知る人ぞ知る蒸留所の特集ページを公開中です、ページ下部のボタンから蒸留所のカスクを購入することもできるのでご活用ください。

蒸留所ページを見る

自分が好きな銘柄

カスク投資はどの樽を購入しても熟成による長期的な価値の上昇が期待されるため、銘柄に悩む方は自分の好きなウイスキーを見つけて購入するのも1つの選択肢になります。

カスクインベストメント」ではウイスキー樽の販売・売却だけでなく、購入した樽を使って自分だけのオリジナルウイスキーを作る「ボトリングサービス」も実施しています。

購入したウイスキー樽を熟成させて飲むこともできますので、カスクを購入するなら自分の好きな銘柄を選ぶのもよいでしょう。

ウイスキー好きにとって樽のオーナーになることは一度は夢見る人も多いと思います。

カスクオーナーになるなら好きな銘柄がいいという方は、自分の好きな銘柄を探して購入しましょう

ウイスキー樽のオーナーになるメリットを知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

ウイスキー樽のオーナーになる方法と3つのメリットをご紹介

カスク投資は蒸留所の資金調達に貢献する投資方法

ボトル投資は、定価や少しでも安い価格で購入したボトルを高く売る方法であるため、このような方法は投資ではなく転売といわれることもあります。

仮にボトル投資で利益を得られたとしても、少なくともウイスキー業界に貢献することにはならないので、投資や資産運用で社会貢献をしたいと考えている方には向かない投資方法といえるでしょう。

ウイスキーの蒸留には短くても3年、平均9年かかるといわれているので、蒸留所はウイスキーを販売するまでの資金調達のために保有している樽の一部を売却して資金調達をします

つまり、資金調達のために蒸留所が売却した樽を仲介を通して保有することがカスク投資であるため、蒸留所の資金調達に間接的に貢献する投資方法です。

カスク投資は、ウイスキー愛好家にとっても納得できる投資方法であるだけでなく、蒸留所を応援する手段にもなるので、こういった意味でも自分の好きな蒸留所の銘柄を購入するのがおすすめになります

狙い目といわれているボトル投資よりもカスク投資に興味を持った方は、自分に合ったカスクを選んで始めてみましょう。

ウイスキーのカスク投資についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

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