ラフロイグ 10年とは? スモーキーな味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
マノックモアは、スペイサイド地域で製造されるシングルモルトのスコッチウイスキーです。
ディンプルなどのブレンデッドウイスキーの構成原酒に使用されることがほとんどであるため、シングルモルトのリリースは少ない銘柄です。
スペイサイドモルトの特徴である甘い味わいは持っているものの、風味が非常に複雑であるため、ウイスキー愛好家が楽しみやすい銘柄といえます。
この記事では、マノックモアの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
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マノックモアは、スコットランドのスペイサイド地域にあるマノックモア蒸溜所で製造されるシングルモルトウイスキーです。
花と動物シリーズが主な公式販売のシングルモルトであり、ほかの花と動物シリーズのウイスキーと同様にそのほとんどがブレンデッド用の原酒となっています。
スパイシーであり、ビターでもある複雑な風味を持ち、ブレンデッドでは判別が不可能なマノックモアの複雑な風味がシングルモルトでは味わうことが可能です。
マノックモアの歴史と製造方法を見ていきましょう。
スペイサイドモルトを詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
「スペイサイドモルト」ウイスキーの特徴とは? おすすめ銘柄10選
マノックモア蒸溜所は、1971年にディアジオ社の前身であるDCL社がグレンロッシー蒸溜所の第2蒸溜所として設立しました。
他のスペイサイドの蒸溜所と比較すると、新しい蒸溜所であることがわかります。
蒸留所の南にあるマノックヒルに由来し、大きな丘という意味を持つのがマノックモア蒸溜所です。
1985年に一時的に閉鎖しており、稼働当初は生産体制が不安定な状態にありました。
安定して稼働するようになったのは2007年のことであり、2000年代に入ってから本格的に始動した蒸溜所といえます。
ディンプルの原酒を供給するため、ブレンデッド用のモルト原酒を中心に生産しています。
2013年にはスチルを4基に増設し、約600万リットルの生産能力となりました。
シングルモルトが初めてリリースされたのは1992年であり、花と動物シリーズによるリリースです。
ディンプルを詳しく知りたい方はこちらの記事で紹介しています。
マノックモア蒸溜所では、 初留4基、再留4基の生産体制で約600万リットルの生産能力でウイスキーを製造しています。
仕込み水はバードン川が流れる水であり、ウイスキーの熟成は10年以上の時間をかけます。
生産されたウイスキーのほとんどがブレンデッド用の原酒として使用されますが、一部がシングルモルトやボトラーズに売却されることで、ウイスキー愛好家の間にシングルモルトが届く仕組みです。
ボトラーズは、蒸溜所からウイスキー樽を購入することで、自社で熟成・ボトリングを行いシングルモルトのリリースが少ない蒸溜所でもシングルモルトが飲める需要を満たします。
一方で蒸溜所はボトラーズにウイスキー樽を売却することで、ウイスキーの熟成が完了するまで利益を出すことが難しい蒸溜所経営において、資金調達の手段になります。
ボトラーズと蒸溜所の関係によって蒸溜所は支えられ、ウイスキー愛好家のもとには公式ではリリースされない長期熟成のシングルモルトなども届くので、関わる人々にメリットのある仕組みです。
近年では、ボトラーズだけでなく一般の人々も「カスク・インベストメント」をとおしてウイスキー樽の購入が可能になりました。
購入したウイスキー樽は自由な期間を設定した熟成が可能であり、「ボトリングサービス」をとおしてボトリングし、自分だけのオリジナルウイスキーを作ることも可能です。
マノックモア蒸溜所の詳細は下記のページにまとめています。
マノックモア蒸留所 - Mannochmore DISTILLERY
マノックモアの種類と味わいを紹介します。
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マノックモア 12年 花と動物シリーズは、ディアジオ社が所有する蒸溜所をメインにシングルモルトを販売するマノックモアの貴重なオフィシャルボトルです。
フレッシュでフローラルな香味からシナモンのようなスパイシーさが感じられます。
バニラのような甘い味わいだけでなく、コーヒーのような苦みのあるコクと風味が特徴であり、複雑なテイストとなっているのが特徴です。
マノックモアのオフィシャルボトルのシングルモルトを探すならこちらのボトルから試してみましょう。
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マノックモア 25年 カスクストレングスは、ディアジオ社からリリースされたリミテッドシリーズの数少ない長期熟成のシングルモルトです。
12年物のマノックモアの香りや味わいがより洗練されたものとなり、フローラルでスパイシーでビターな味わいが複雑に絡み合います。
長期熟成かつオフィシャルボトルのマノックモアが飲みたい方はこちらの銘柄を探すことになります。
画像引用:https://tamaniwa-cellars.com/products/
マノックモア 11年 2008 スノーフレークは、ウィスク・イーが販売するオリジナルシリーズであり、厳選したシングルカスクのマノックモアをボトリングしています。
レモンとぶどうのフルーティーな香りのなかにノスタルジーを感じる綿あめのような甘い風味があり、ホワイトペッパーのスパイシーさとモカのようなコクがあります。
オフィシャルボトルのマノックモアの入手が難しい場合は、ボトラーズに頼って入手するのが良いでしょう。
画像引用:https://ultimatespirits.jp/shopdetail/000000004843/
マノックモア 14年 2008-2022 ザ・モルトマンは、MEADOWSIDE BLENDING社がリリースするザ・モルトマンシリーズのシングルモルトです。
エスプレッソと羊羹のような渋くて苦みのある香りに唐辛子のような辛さとドライフルーツの甘さがあります。
ボトラーズにもさまざまな種類があり、ボトリングによって味わいも異なる場合もあるので、ボトラーズから探す場合は、幅広いボトルを確認したうえで選ぶのがおすすめです。
マノックモアのおすすめの飲み方を解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
マノックモアは複雑な風味を持っていることから、風味をそのまま味わうならストレートで飲むのがおすすめです。
甘味だけでなく苦みもあり、スパイシーさも感じられる奥行きのある味わいを堪能できます。
ストレートで美味しいウイスキーの条件はこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
マノックモアは加水することで甘みが強くなるため、ロックでゆっくりと味わうことで味わいの変化が楽しめます。
スペイサイドらしい甘い味わいが好きな方は、ロックや水割りなどで味わうのが良いでしょう。
ロックの美味しい作り方はこちらの記事で紹介しています。
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マノックモアはブレンデッドを中心にリリースされていますが、シングルモルトとして複雑な風味を持っており、完成度の高い銘柄です。
他のスペイサイドモルトとも一風異なる味わいであることから、シングルモルトのリリースは少ないですが、ウイスキー愛好家から高い人気があります。
始めてマノックモアを飲むなら花と動物シリーズを探すか、ボトラーズでマノックモアのシングルモルトをリリースしているブランドを見つけましょう。