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【現地レポート】The Single Cask社の倉庫・ボトルホールを特別公開!

2023.11.03 / 最終更新日:2024.02.01

The Single Cask社インタビュー記事第2弾!今回は、The Single Cask社が新たに建設したスコットランドの保税倉庫を見学させていただきました。案内して下さったのは、前回に引き続き The Single Cask社、販売・供給責任者のヴィンセント・フリントヒルさんです。

この巨大な保税倉庫は、最高の状態で樽を管理し、消費者たちのもとに一流のウイスキーを届けたいという情熱のもと建設されました。加えて、他のインディペンデントボトラーたちを支えるべく、細心の注意を払って念入りな管理が行なわれています。それでは、管理人のヴィンセントさんにお話を伺っていきましょう!

併せてお読みください!

The Single Cask社について

The Single Cask Logo

The Single Cask社のロゴ

会社名 The Single Cask
創業 2010年
代表 Ben & Cindy Curtis
所在地 ロンドンとシンガポール。倉庫はスコットランド、ファイフ地域のグレンロセス
HP The Single Cask

倉庫訪問

The Single Cask's Bonded Warehouse in Glenrothes, FIfe, Scotland

スコットランドのファイフ地域、グレンロセスにあるThe Single Cask社の保税倉庫

ヴィンセントさん:
保税倉庫へようこそ!この施設は 2022年に建設され、2023年に稼働を開始しました。インディペンデントボトラーとしてのThe Single Cask社のブランド価値を高く保つため、木材の選定や、樽の管理などの全工程を自らの手でコントロールする事は大きな意味を持ちます。防火性と性能、両方に優れた自社倉庫設立に至ったのも、私たちの徹底したクオリティコントロールの一環です。

樽のリゲージ(再測定)・熟成庫

IBC Tank

IBC タンク

ヴィンセントさん:
到着した樽は、まずこの部屋に運び込まれます。最初のステップは樽内部のウイスキー量の入念な確認と品質測定です。この時点で、樽の中のウイスキーが、順調に熟成していることを確認します。さらに、当社のシングルカスクウイスキー向けの原酒ならびにお預かりしている他社の原酒の状態も確認すべく、テイスティングや木材の状態チェックも行います。

The Cask Maturation Room

倉庫内の樽は全て、QRコードで管理されています

ヴィンセントさん:
次に、樽は第一熟成エリアに移動されます。現在、約5000樽が収容できます。今後10年で倉庫の数を増やすなどして、収容量を拡大していく予定です。通常市場に出回らない珍しく貴重な樽を含め、様々な樽を保管しています。

The Single Cask社ではウイスキーに着色料を一切加えないため、樽の選定は万全の注意を払って、丁寧に行なっています。例えば、樽が小さいほど木と接する部分の割合が大きくなり、樽が中のウイスキーにより大きなフレーバーと色を与えますが、エンジェルズ・シェア(樽内部のウイスキーが熟成期間中に、蒸発して出ていってしまう現象のこと。通常、年間1~2%のアルコール量が蒸発します。)の割合も17%ほどに増えてしまいます。ですので、原酒の状況を細かくチェックし、ボトリングに備えることが重要なのです。

 

Casks are acquired from all over the world

樽は世界中から集められています

The Single Cask社では、有名な蒸溜所からすでに閉鎖された蒸溜所まで、様々な原酒を仕入れており、樽の種類も豊富に取り揃えています。サイズに関しても、小さな樽からシェリーバット(容量約500L)まで、あらゆる大きさの樽を一つの倉庫で管理しています。

ボトリングエリア

Bottling Line

ボトリングエリア

ヴィンセントさん:
The Single Cask社のボトリングラインへようこそ!「The Single Cask社と‘ウイスキー’工場」熟成を終えたウイスキーに、仕上げの魔法をかける場所です。現在、全てのボトルがカスクストレングスのシングルカスクウイスキーで、くみ上げから機械操作までの全行程を手作業で行っています。しかし、倉庫自体は全自動でボトリングできるよう設計したため、必要に応じて完全機械化することも可能です。

Vincent explaining The Single Cask's new bottles

ヴィンセントさんが新しいシグネチャーボトルを説明されている様子

ヴィンセントさん:
ここが梱包資材用の倉庫です。最近新たに発表した、美しい模様が削られた我々のキューブ型シグネチャーボトルだけでなく、クライアントの幅広いご要望にお応えするため、様々なボトルの在庫があります。

Before Shipments

配送前の様子

ヴィンセントさん:
この場所では完成品が箱に詰められ、配送準備に入ります。そこに見えるのが、シンガポールにあるThe Single Cask社のバーへ向けたものですね。樽の到着から確認、詰め替え、熟成、仕上げ、ボトリング、包装まで、全工程が途切れることなく、スムーズに連結・連動しています。

飽くなき探究心 – 魔法が起きる場所

The Single Cask's Ledaig 29 years old (Cask no. 253). A delightful flavour of smokiness, tropical fruit notes, and a subtle hint of saltiness."

The Single Cask レダイグ29年(カスクNo.253)。力強いスモーク、トロピカルフルーツ、かすかな塩味。

日頃から、「このウイスキーがあの樽で熟成したらどうなるだろう?」「この二つの原酒をブレンドしたらどうなるだろう?」など、常に発想を絶やさないようにしています。そのため、様々なアイデアを思いついては実践しており、樽に残った原酒たちを掛け合わせて、ブレンデッドウイスキーを作ることもあります。他にも、1つの樽に入ったウイスキーを2種類の樽に移し替えて、異なる2種類の原種を生み出したりもしています。必要な道具や材料が常に揃っていることも、探究心をくすぐる要因の一つですね。

The Single Cask社が掲げる、唯一無二の特別なシングルカスクウイスキーを造るという使命のため、探究心は常に高く保たなければなりません。自分たちにしか造れない、独創的なものを生み出すために、日々努力しています。

Dear WHISKY 読者にメッセージ

Vincent Flint-Hill with The Single Cask's Bottle Series.

ヴィンセントさんとThe Single Cask社のボトルシリーズ

最後までお読みいただきありがとうございます!The Single Cask社はファイフ地域のグレンロセスに倉庫を構え、最高級のシングルカスクかつカスクストレングスのウイスキーを製造しています。私たちのウイスキーは、世界中で手に入ります。ぜひ飲んでいただき、コメントをシェアしていただけると幸いです!

ヴィンセントさんのコメントフルver.は、近日公開!

最後に

Caol Ila 12 year old from The Single Cask - Awarded Gold Medal at the International Spirits Competition 2020, ‘Islay, peated’ category

カリラ12年

The Single Cask社のヴィンセントさんとのインタビューを通して、自社倉庫を持つという決断の重大さ、その影響力の大きさを改めて実感しました。 ウイスキーの品質への飽くなきこだわりと、顧客やパートナーへ一流のサービスを保証するために尽力する、The  Single Cask社の成長と発展から目が離せません!

併せてお読みください!

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